アントンKにとって思い出深いポイントで撮影した画像が出てきたので掲載しておく。
その当時の三鷹付近にあった模型屋さんに出入りしていた頃、沿線の中央線に珍しく木製ポールが残っていて、それを絡めて何度か撮影したことがあった。掲載画像の時代は、やっとの思いで手に入れた大判フィルムPENTAX67の練習で絶えず持ち歩いていた頃のもの。今にして思えば、とにかく癖の強いカメラで、そのカメラの特性を理解し使いこなそうといつも必死だったことが思い出される。滅多にカラーポジフィルムは使わず(使えず)、大部分がASA400のTRI-Xというフィルムを使っていたが、撮影条件が少しでも悪くなるとすぐに露出不足を起こし、失敗作の増産となってしまうのだ。レンズは単焦点だが暗く、高速シャッターをも使えず、とてもカメラ任せでは限界が低いと感じていたものだった。でも、今デジタルが主流となり、どんな撮影条件でも一応撮影できる時代にはなったが、アントンKの場合、一番そばに置いていて、絶えずシャッターを切り、多くの失敗を重ね、それでも1枚ずつ丁寧に撮影したカメラは、やはりこのPENTAX67であり、最も愛着があるカメラだと言い切れる。今でこそ持ち出す気持ちにはなれそうもないが、手にするたびに、数々なシーンが蘇りそうでワクワクしてしまうのである。今使っているデジカメより遥かに気持ちの籠もった精神の宿ったバケペン!これからも大事にしようと思う。
三鷹を出て、西へと加速してきた八王子区のEF15117号機。今見ると構図が曖昧でまだカメラを使いこなせていないことが判ってしまう。ここへ練習を兼ねて何度も足を運ぶ度に撮影した車両たちも今や存在しないのだから、時の流れの速さを痛感している。
1979-02-22 1461 EF15 117 中央線:三鷹-武蔵境
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