つきあい始めたばかりの頃
肩を並べて歩く
という事に憧れた。
ただ歩くだけなのに…
靴に羽根が生えてる様に軽やかで…
何キロ歩いたのかも
わからないくらい
一駅分歩いたり…
そのうち
手を繋ぎたいと思うようになり、
いわゆる
「恋人つなぎ」
最近はそういう言い方なのらしい
手の指と指を絡まる行為は
お互いの触覚を研ぎ澄まし
気持ちをわかろうとする
大切なアクション。
手の繋ぎかたも
つきあい始めた頃は
お互いぎこちない
例え、手を繋ぐということでも
指と指をお互い引っ掛けるように
申し訳ない感じと
照れ臭い感じが
恐る恐る指と指を引っ掛ける
繋ぎかたになる。
硬く
きつく
指と指を絡ませて
繋ぐ
恋人つなぎとは程遠い。
「手を繋ぐ」という行為
エスコートする
相手をリードする時握る手と手
ゆったりゆっくり
気持ちを確かめる時握る
手を手
歩行に支障をきたし
介助的に安心を与えながら握る
手と手
手から伝わる温もりと優しさと
いたわり。
若い頃の恋人つなぎと同じ
握りかたの手と手でも
歳がいってから
恋人つなぎと握りかたは
同じでも
迷子にならないように…
勝手に徘徊しないように…
強制的に捕まえられた犯人のような
感覚で掴む
手と手の方が
現実的に手を繋ぐ行為では多くなる気がする。
恋人つなぎというよりも
犯人つなぎ
逃げられないように
掴まれた…
やっぱり恋人つなぎがいいなぁ