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岡本おさみ 歌コトバ ⑳花嫁になる君に よしだたくろう

2020-02-11 20:27:00 | 岡本おさみ歌コトバ
最初のタイトルは
「花嫁になるルミに」だったそうな…


よしだたくろうファンになって
初めてギターのコピーが完璧にできたスリーフィンガー演奏の曲。

完コピができると
友達のまえで披露したくなるし、
歌いたくなる。

これぞフォーク!
スリーフィンガーの綺麗な演奏曲
拓郎さんも
初期のステージでは
よくこの歌をレパートリーに入れて
ステージで演奏してました。

♪指がふれたら
ポツンと落ちてしまった。
椿の花みたいに
おそらく観念したんだね

ん?
椿の花は観念するとポツンと落ちる
感じなのか?
例えが小難しいなぁ…

お嫁に行くことが決まった
女との関係。微妙な空気が流れる
大人の世界
中学生のガキには
到底理解できない深い詩の世界。

♪君はいつものように
電話に僕を呼び出し
僕を笑わせた後で
その宣言をしたのだった

と、まあ、日常の出来事のあとの
いわゆる青天の霹靂ってやつ。

♪お料理を習うのも
まんざら捨てたもんじゃないよ


結婚することを聞かされた男
の精一杯の同調、理解の中に
気持ちがひどく揺さぶられている
のがわかる。


♪そちらから電話を切ったから
君はもっと 他のことも
言おうとしてたんだろう……


口に出して言わなくても
分かり合えるところにいた二人。

当然、そこは察するに余りある。

どう、取り繕っていいのか
わからないまま
電話を切ってしまった彼女。


「本当はね…」


というコトバが続いたのかもしれない。

2番の歌詞がその余韻からつづく
やるせなき
悲しみが押し寄せてくる感じを歌っている。


♪受話器を置いたら
終わってから初めて気づく
運命みたいに
僕にも悲しみが湧いてきた

君は これから僕に
気軽に電話をしなくなり
僕の退屈さを
救ってくれる
君はいなくなったのだ

お料理を習うのも
まんざら捨てたもんじゃないよ


突然 
とても確かになったのは
取り残されたのは

僕だったということなんだ…

状況を理解したくても
理解したくない
その狭間に揺れる
過酷な現実。
当たり前だったことが
一変する男女の中


あの時代
女性は
いつまでも進展しない
男女の中におかれては
しばしば
こんな風に
お嫁に行くとして
停滞してる男女関係に
終止符を打つことはよくあった。

業を煮やして
事態を動かすのは
やはり女性の方。

一緒に歩んでいくつもりだった関係も
一緒に二人の距離も変わらなく
真っ直ぐに進んでいくのだろうと
思ってた関係も

女性の方がサッサと前へ
進んで行き、その先の曲がり角を
サッサと曲がって行くとゆう
そんな感じなのだ。


だから
取り残されたのは
僕…
なんだと

しんみり気づいたときには
もう、遅い。

当たり前の中にあった
大切なものを
失った
喪失感で

自分の引き止めたい気持ちよりも
ありきたりな
同意する
褒め言葉を本意とは裏腹に
言う始末。

「お料理を習うのも、まんざら捨てたもんじゃないよ」

本当はそんな事言うつもりなど
なかった癖に、
そんな褒め言葉くらいしか
気の利いた事がいえないくらい
動揺していたのでしょう…


強がりでプライド高く
かといって

機転が効かない不器用な男が
あの頃
政治闘争の季節の終わりには
多かったのだろうと思う。

花嫁になる
ルミに…
というタイトルでの歌は

その後よしだたくろうによって
「花嫁になる君に」と変更した。

岡本おさみさんの歌コトバには
時代の空気がながれてる

あの頃1971年あたりの
政治闘争の終わりの季節
戦い疲れた男女は
次の燃えるものを見つける
旅の準備の時期だったのかも
しれない。

女は先に旅立ち
男は
旅立たてずに
グズグズ
しているだけだった。












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