たぶんこの頃「帰去来」のアルバムの頃もそうだけど
僕は
さだまさしさんとは
距離があった。
聞こうなんて
微塵も思わなかった。
180°
反対側のアーティストだった。
そしてこの頃のさだまさしさんは
女性の心に近くに寄り添えて歌える
人だったように思える。
それを得て
「女々しい」なんて
若い頃の僕は思ったりもしたが
幾重にも織りなす
深い心情を
表現してる
歌小説のような
さだまさしさんの世界。
女の子の
将来なりたい職業といったら
あの頃
僕たちの子供の頃なんかは
お菓子屋さん
花屋さん
スチュワーデス
看護婦さん
そして
童話作家
なんて
声をよく耳にした。
なりたい職業になるための
努力と
そうならざるおえない
事情の末
そうなることで
自分のこれからを保っていくという
私が童話作家になろうと
思ったのは
あなたにサヨナラを
言われた日
愛する人からの
サヨナラ…別れで
自分のこれからの生き方が
見えなくなる事を感じ、
夢でも食べながら
ひっそりと暮らそうと
決意する。
生きがいだった
あなたと別れ、
そもそも童話作家になるはずも
なかっただろうに…
それでも童話作家になって二人の日々を書き綴っていくなんて
乙女チックな
可愛い女性なんだろうと思う。
時代とともに
女性は強くなっていっている
昨今
昔も昔で女性、女の子
は強い人はいたものの
考え方
おしとやかな所
らしさをもった
女性はいたのでしょう。
失恋したまま
沈んでしまわないための
強さ
そのまま
生きがいを失って
弱くなっていく自分と
次の生きがいを見つけ
強く生きようとする
美しさ
その女性のもつ
細やかな
気持ちを表現してる
さだまさしさんの
この
「童話作家」
という歌詞は
なるほど、
と唸る所もあり、
また、
さだまさしさんが
淡々と
朗読するような感じで
歌っている所が
逆に重たくならない仕上がりで
良いのです。
ちよっと
凹んだ時
彼と喧嘩した時
彼と歌のように
別れたあとや、
ひとりになりたい時
たぶん
この歌を聴いてた
女性たちは
膝を抱え
静かに
目を閉じて
ステレオや
カセットレコーダーの前で
あの頃
体操座りしながら
聴いてたのかなぁ
なんて…
女性の心の奥をチョンと摘みあげる
ような
そんな優しい歌なんだなぁと
やっと
、今になった気づいた
鈍感な男なのです。
さだまさしさんの才能の奥深さには
作品に触れるたび
感服するのです。