日々是好舌

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お役所で 一番いいよ 法務局

2012年11月09日 09時54分58秒 | 日記
若いころから官公庁へは頻繁に通っている。

木更津高専の工事代金を当時の文部省へ集金に行ったら、担当職員が数千万円もの小切手を自分の机の抽斗から無造作に出して渡してくれたのにはちょっと驚いた。少なくともお金や小切手といった雰囲気ではなくて絵葉書かなんかを手軽に渡すような感じだった。

東京都庁へも集金にいったことがある。当時の都庁は八重洲の古い建物で小汚い感じだった。

日本銀行本店へは当時の西ドイツへ特許料を送金するための外国為替の申請に行ったのだが対応は決して悪くなかった。

大蔵省印刷局(当時)へ入札に行ったときは、カウンターの前に直立不動で立たされて順番に入札したのだが、役所の前の喫茶店で談合したのではないかと強い口調で詰問された。印刷局は静岡工場でも入札があったが紙幣を印刷しているだけに出入りのチェックは厳しいところである。

静岡大学の入札では本命の業者が封筒に入札書を入れ忘れるという失態を演じたが、私がまだ開札する前だからといってとりなして事なきを得たことがある。

大蔵省静岡財務事務所(当時)の入札では競争入札の結果、私の書いた札が最低価格で見事落札したのであるが、前払金目当てのダンピングではないかと疑われたことがある。このときは前払金を辞退すると申し出たら、今度は役所がそれでは困るからということで普通に契約してもらった。

建設省静岡河川工事事務所(当時)では、契約書に押印した社印が逆さまだったとして酷く叱られた。

静岡市役所の正庁で行われた入札では本命の業者が8000万円と書くべきところを800万円と書いて失格してしまったが、2番札は予定価格に達せずに再入札になった。このときは入札会場の後ろで急遽談合をして私が7950万円で落札した。

静岡県静岡土木事務所の堰堤の入札では談合が決裂して「叩き合い」になった。このとき私は一方の業者に頼まれて「控え」に入り工事価格の9掛けくらいで応札したのだが一番札、二番札がいずれも最低制限価格を下回って失格してしまったので私のところで落札した。入札の後で所長室に呼ばれて会計検査の対象となる補助金事業をダンピングされては困ると酷く叱られた。

国立富士療養所から入札通知があって喜び勇んで図面を受け取りに行ったら、応接室でさんざん待たされた挙句に、実は別の業者さんの間違いでしたと言われたときにはさすがに頭へカチンときた。

建設省中部地方建設局(当時)、厚生省東海北陸医務局(当時)、農林水産省関東農政局、同じく東京営林局、東海郵政局、東京水産大学・・・・そのほかにも県内市町の入札にはたくさん参加した。

あるとき、裾野市役所へ土地の図面を貰いに行ったら、丁度5時の閉庁時間だった。窓口へ着いたときは午後5時を少しまわっていたが、窓口の女性に、実は遠路はるばる静岡からきたのだが、道路が混んでいて、こんな時間になってしまったと、事情を話したら快く書類をだしてくれた。このときの女子職員は弁天様のようだった。

今では藤枝市に合併した志太郡岡部町役場の発注工事を担当したときに、静岡では当たり前になっている施工計画書以下の書類を提出したら、こんな完璧に整った書類をだしてくれる業者は初めてだといわれた。田舎の役所では案外ルーズにやっていたらしい。

数ある役所の中で意外に程度が悪いのが一番身近なはずの市役所である。いつも窓口で小言をいう羽目になるのだが、これは私が口うるさいというだけの理由ではないと思う。

総じて、わが国では大宝律令の古来より「官尊民卑」の傾向が強く、これは現在も連綿と続いている。公務員は公僕だ「全体の奉仕者」だなどというのはうわっすべりな建前だけである。

さて、昨日は所用があって静岡税務署と静岡法務局へ行った。

税務署のほうは用紙を貰いにいっただけなのだが、窓口に先客がいて立ったままでずっと待たされた。先客への対応で目いっぱいというところである。やっと私の番になったので、貴方のほかにも人はいるんでしょうからもう少し待たせないで対応していただきたいとお願いした。

静岡法務局へは会社の登記簿謄本を貰いに行ったのだが、窓口の女性職員はにこやかに「いらっしゃい」と声をかけてくれるし、書類を渡す時には「お待たせしました」というし、帰りには「ごくろうさまでした」と、まるで客商売のお店のような対応をしてくれるのである。一般的に静岡の商店は何故か店員の程度が低く、無愛想な対応をするところが多い。合同庁舎1Fの静岡法務局の窓口へいって接客の勉強をしてこいといってやりたい。

前法務大臣は暴力団員の仲人をしたとかで就任直後に辞任したが、末端の職員は実に真面目にやっているのだ。
私はうれしくなったから、ここの役所は全官公庁の中で一番対応が良いと褒めてやった。良いものは良いと褒め、駄目なものは駄目だと叱咤しないと役人根性はいつまでたっても直らない。
コメント
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