2007年11月7日(水曜日)
いまもっとも、離職率がたかいと
言われているホームヘルパー。
介護保険導入時には、女性の働ける
あたらしい職場として、期待された。
しかし現状は、低賃金に重労働が
かさなり、トラブルが絶えない職場と
なっている。
職場での待遇改善をすすめないまま、
ヘルパーの代わりはいくらでも
いるのだからと、事業者から
冷たく言い渡され、
泣く泣く仕事を続けている人も多いと聞く。
介護を受ける側とのトラブルも多い。
そういったヘルパーさんたちの
悩みやトラブルに対し、相談にのる
場がないことも、問題を深く大きくしている。
「介護難民」ということばまで
日常的に用いられるようになってきた。
介護するほうもされるほうも、切実だ。
昨日のキャリーブレインのニュース記事を
アップした。
あすはわが身の介護・・
黙っていては、何も変わらない。
【ヘルパー、「希望持てない」6割】
ホームヘルパーの低待遇が深刻な
社会問題となる中、ヘルパーの約6割が
今の職に「希望が持てない」と感じており、
「持てる」とした約2割を大きく上回っている
ことが11月6日までに、
日本ホームヘルパー協会の調査で明らかになった。
同協会は調査結果を受けて、専門職としての
人材育成を可能にする介護報酬設定や、
必要なサービス提供を行える制度への見直しを要求。
資料として、厚生労働省が設置する
「介護サービス事業の実態把握のための
ワーキングチーム(WT)」の
10月30日の会合で提出した。
調査は、函館市・栃木県・埼玉県・東京都の
同協会の会員を対象に、
研修や集会などの会場で2007年9月中に実施。
514人から回答を得た。
結果は、「今ヘルパー職に希望が持てるか」
との質問に対し、「持てる」としたのが17.5%、
「持てない」としたのが58.9%、
「わからない」としたのが23.5%だった。
このうち、「持てない」とする人に
その理由を尋ねたところ、81.8%が
「賃金が安い」と回答。
また、32.7%が「社会的評価が低い」、
24.8%が「ゆとりがなく疲労感・拘束感が強く、
意欲がなくなってきている」、24.1%が
「必要な援助ができず、板ばさみのストレス。
制度の現状に納得できない」と
それぞれ理由を挙げた。
同協会はこれらの調査結果を受けて、
ヘルパー職の現状の課題について、
「ヘルパー職は生活を支える職業になっていない」
ことと、「納得のいかないサービスが多発し、
精神的に疲労し、意欲の低下の要因になっている」
ことの2つに大別。
前者の対応策としては、
通過点職場や一時的職場にならないよう、
ヘルパー職が専門職としての人材として
育成される視点での介護報酬の見直しを要求した。
後者については、
「必要であってもやってはいけない」と
される「通院介助」「外出介助」
「同居家族の生活支援」を「特に解明する必要がある」
とするなど、介護保険の理念に基づいた
サービス提供体制を整えることを求めている。
これらを取りまとめた資料は、
09年度の介護報酬改定に向けて検討を進める
WTの10月30日の初会合で提出。
同WTは、今後2回程度の会合を開き、
サービス事業種別ごとの状況を取りまとめ、
12月の介護給付費分科会に報告する。
2007/11/06 キャリアブレイン