美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

日韓の美しさの基準

2008-10-04 15:27:59 | Weblog

 

日韓の美しさの基準

 当クリニックには、私が韓国語を話せることで、多くの韓国の女性も来院されます。そのとき、日韓の女性の美意識に、やはり微妙な違いがあることを感じます。勿論 より若く綺麗になりたいという点では、性別国籍に関わらず、共通の目的でみえるわけですし、年齢によって、形態的美しさから、しわ、タルミといったアンチエイジング的治療に進んでいくところは、どちらもかわりません。また、顔で言えば、どちらも目、鼻の相談が多いのも同様です。ただ韓国の女性が日本の女性に比べて圧倒的に気にする部位が、額(おでこ)です。 

 これは、私だけの印象ではなく、たまたま学会で、その話題について話した美容外科の先生も‘韓国の女性は額に命をかけてますね~’という一言が出てきたぐらいでした。また、実際韓国での、美容外科の中で額を豊かに膨らます手術がかなり多いことは、データー上にも現れています。その理由について私なりに考えてみました。

 まず伝統的な髪型からみると、所謂日本髪の女性の象徴といえば、富士額です。今では、あまり使わない言葉ですが、以前は美人の代名詞でありました。日本髪に合う広すぎず、どちらかと言えばやや控えめな額の形なのでしょう。一方韓国の女性の髪形は、額のラインと髪型が一体となるやや丸みを持った広めの額が合うような気がします。

 もう一つ、人相学と言う分野がありますが、日本以上に韓国の方々は関心が高いようです。美容相談の中でも、この形は運が悪いといわれたから、いった理由での整形も実際あります。ちなみに額が狭いと両親の愛情が足りない、幼少時の運が良くないそうです。子供の容姿にも、大人がかわいい、かわいくないとはっきり指摘する環境があるため、むしろそのような影響もあるかもしれません。

 美人の条件と、文化、歴史、まだまだおくが深く研究してみたいテーマです。

『東洋経済日報 2008.4.4掲載』

 

アジアン美容クリニック

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