海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

K2護岸工事への抗議行動/東日本大震災から7年

2018-03-10 22:57:39 | 米軍・自衛隊・基地問題

 10日(土)は朝、カヌー13艇で松田ぬ浜を出発した。今週は波が高く、カヌーは海に出られない日が続いた。抗議行動は6日(火)以来となり、午前・午後とK2護岸の捨て石投下に対し抗議を続けた。

 K4護岸では被覆ブロックの設置作業が行われていた。

 仮設道路では映画館前付近で、ショベルカー2台とローラー車1台が作業をしているのが見えた。K1側の先端部では今日もクレーン車は稼動していなかった。この方向に仮設道路を伸ばす作業は、もう10日以上中断している。

 何度もオイルフェンスを越えてカヌーで工事現場を目ざすが、そのたびに海保のゴムボートに阻まれ、拘束されて松田ぬ浜に送られることがくり返された。

 目の前で工事が進んでいくのを見れば、どうにか止めたい、止められなくても遅らせたい、という気持ちになる。陽が照ると海の青、木々の緑、波の白さが際立つのだが、それをさえぎって灰色の護岸が伸びていく。海の現場の状況は厳しいが、1人でも多く参加者を増やして、工事を止める努力を続けるしかない。

 ここに新たな基地ができれば、沖縄県民が苦しめられるだけではない。ここで訓練をした米軍が世界各地で破壊と殺戮を犯し、同時に若い米兵たちも死んでいく。そのことに痛みもなく笑うのは、軍事産業とその利権に群がる政治家、官僚、地域のボスたちだ。

 辺野古の海に投げ込まれる砕石の予算だけでも、医療や福祉、教育に回せばどれだけの人が救われるか。明日は東日本大震災から7年の節目だが、肉親や友人を失い、家を失い、仕事を失い、故郷を失い、日々の暮らしに困っている人が大勢いる。こんな基地を造る金があるなら、そういう人たちのために回せばいいものを。

 米朝首脳会談の動きが報じられて、あたふたしている安倍首相の姿を見ていると、こんなに米国のために尽くしているのに…、という内心の嘆きが聞こえてくるようだ。いざとなれば米軍が守ってくれる、という愚かな幻想を捨てましょう。米国は自らの利益が第一であり、米軍もそのためにしか動かない。


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