昨日(23日)は午後1時過ぎに北谷野球場前に行った。反住基ネットのメンバーがすでに来ていて、ビラを受け取り、そのあとずっと会場内でビラまきを行う。あいにくの雨にもかかわらず、2時から開始された「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」には6000人(主催者発表)もの人が集まった。会場をくまなく歩いたのだが、雨を避けて野球場の廊下(1・2階)や内野スタンドにもかなりの人がいて、実際にはそれ以上の人が集まっていたのではないかというのが私の実感だ。
時折雨足が激しくなり、雨合羽を着け、傘をさしていてもみな足元はずぶ濡れだった。それでも、大会が始まって半ばを過ぎても会場に来る人が続き、入口でのビラまきをなかなか終えられなかった。
そのために登壇者の発言を集中して聴けたのは後半の一部だったが、オーストラリア出身で東京在住というジェーンさん(仮名)の発言はきちんと聴くことができた。ジェーンさんは横須賀基地所属の米兵にレイプされた体験を持つ。警察の取り調べや裁判で二次被害を受けたことや犯人は米国に逃げ、賠償金も支払われていないこと。事件のことは一生忘れることができない。今日発言することができたのは子どもたちが支えてくれているから。今日会場に来て一人じゃないと感じた、などと話した。こうやってまとめると簡単になってしまうが、発言のあいだ会場は静まり返り、まわりでは目元を拭っている人も多かった。
最後は小雨になっていたので傘を閉じて「ガンバロー三唱」を行い、三時半頃大会は終了した。以下に会場で配った反住基ネット沖縄のビラを紹介したい。
【もう黙っておれない!/相次ぐ米兵の性暴力事件】
県民大会に参加されているみなさん。米兵による許しがたい犯罪が相次いでいます。特に女子中学生が犠牲が犠牲となった事件には、犯人の米兵に対して強い怒りを覚えずにいられません。同時に、子どもたちを守るべき大人として、米軍基地の存在をゆるし、事件をくり返させていることに、私たちは反省もせまられています。
今回の事件で、米兵の性暴力を受けた被害者は、告訴を取り下げました。一部週刊誌や本土新聞による悪質な報道・取材、インターネット上での被害者たたきなどによって、被害者とその家族が精神的に追いつめられ、泣き寝入りを強いられてしまう。これは恐ろしいことです。注意しないといけないのは、このような被害者への攻撃が意図的に行われていないか、ということです。被害者を追いつめることによって事件をつぶし、沖縄県民の米軍に対する怒りの声を消し去っていく。そのような手法がまかり通ってしまえば、性暴力の被害者はますます声をあげることができなくなり、米軍犯罪は増加していくでしょう。
【「監視カメラ」では守れない】
被害者のプライバシーを守ると同時に、米兵による事件を繰り返させない。そのためにも、私たちは沈黙してはいけません。沖縄県民が声をあげなければ、米軍は「綱紀粛正」や一時的な「外出禁止」でお茶をにごして終わりです。日本政府も根本的な解決をしようとはしません。町なかに「防犯カメラ(監視カメラ)」を設置する、という小手先細工ではなく、米軍基地そのものを無くしていく努力をすべきです。戦後63年にもなるのに、いまだ米軍の占領が続いているかのような沖縄の異常な状況を変えないかぎり、やがてまた新たな犠牲者が出るのは明らかです。
【軍事基地あればまた起こる!】
問題はたんに「地位協定」だけではありません。米軍再編の名のもとに、名護市辺野古にV字型滑走路を持つ巨大基地が建設されようとし、東村高江にも米軍のヘリパットが建設されようとしています。そのような基地強化を容認して、米軍の事件や事故が防げるはずがありません。キャンプ・ハンセン基地を使って自衛隊が訓練を始めていることを見ても、沖縄は米軍と自衛隊が一体化した軍事要塞の島に変わろうとしています。このままでは県民の軍事的負担と犠牲は増していくだけです。米軍再編による新たな基地建設や米軍と自衛隊が一体化され、強化されていることにも反対しましょう。
昨年、教科書検定問題で沖縄県民は抗議の意志を大きな行動で示しました。そこには、沖縄戦の史実が歪曲されることへの怒りとともに、今の時代状況を見ると、このままでは沖縄が再び戦争の危険にさらされるのではないか、という不安があったと思います。二度と戦争による犠牲者を出してはいけない、軍隊は住民を守らない、という沖縄戦体験者の言葉を私たちは深く受けとめたはずです。
【基地撤去は大人の義務です】
今回の被害者も、軍隊による暴力の犠牲になったという点で、沖縄戦の犠牲者と変わりありません。軍隊によって住民が犠牲になることが、沖縄では63年も続いているのです。軍隊はけっして「よき隣人」にはなり得ません。基地を無くした方が経済的にも豊かになるのは、北谷町美浜や那覇市の新都心を見ても明らかです。軍事基地を撤去し、子どもたちに平和で豊かな沖縄を与えましょう。それは私たち大人の義務です。
ビラの裏面には事件直後に出した「米兵女子中学生暴行事件に抗議する声明」も載っている。女子中学生のことが強調されているが、フィリピン女性の被害者のことも忘れてはいけない、とあとで反省した。
ビラ配りをしながら感じたのだが、沖縄ではこういう大会に来たほとんどの県民がビラを受け取る。若い世代の中には取らない人もいるし、読まれないで捨てられるビラもあるだろう。ただ、沖縄にはまだ、こんな雨の中でビラ配りまでしてご苦労さん、という雰囲気が伝わってくる県民も多い。
そういう中で、ビラを受け取らない人の約八割がヤマトゥから「支援」に来た人達だった。これまでも5・15県民大会などで同じ経験をしてきたが、特に組織できている労組員の態度がひどい。ヤマトゥではそれが当たり前かも知れないが、はっきり言ってこいつらに沖縄の良い雰囲気、習慣を汚してもらいたくないな。会場で写真を撮りまくって沖縄と「連帯」してきました、「支援」してきましたと報告集会をやるのだろうが、自分達が六三年も沖縄に米軍基地を押し付けてきたから事件や事故も続いていることを、どれだけ自覚しているだろうか。
大会終了後、前の職場の同僚と話していたら、医師という四十代後半の男性が話しかけてきた。沖縄の現状への怒りを口にし、沖縄県民もだらしない、もううんざりした、沖縄から出ていく、と話していた。今日の集会もどうして基地撤去と言わないのかな、と腹を立てていたが、その言葉に同感である。
問題は「地位協定の改定」で収まるものではない。沖縄にこれだけの基地が集中しているということ自体をどうにかしなければ、事件・事故の再発防止などできるはずがない。それが分かりきっているのに「幅広い結集」を理由として問題の本質から目を背けている。そういう課題が残った大会でもあった。
時折雨足が激しくなり、雨合羽を着け、傘をさしていてもみな足元はずぶ濡れだった。それでも、大会が始まって半ばを過ぎても会場に来る人が続き、入口でのビラまきをなかなか終えられなかった。
そのために登壇者の発言を集中して聴けたのは後半の一部だったが、オーストラリア出身で東京在住というジェーンさん(仮名)の発言はきちんと聴くことができた。ジェーンさんは横須賀基地所属の米兵にレイプされた体験を持つ。警察の取り調べや裁判で二次被害を受けたことや犯人は米国に逃げ、賠償金も支払われていないこと。事件のことは一生忘れることができない。今日発言することができたのは子どもたちが支えてくれているから。今日会場に来て一人じゃないと感じた、などと話した。こうやってまとめると簡単になってしまうが、発言のあいだ会場は静まり返り、まわりでは目元を拭っている人も多かった。
最後は小雨になっていたので傘を閉じて「ガンバロー三唱」を行い、三時半頃大会は終了した。以下に会場で配った反住基ネット沖縄のビラを紹介したい。
【もう黙っておれない!/相次ぐ米兵の性暴力事件】
県民大会に参加されているみなさん。米兵による許しがたい犯罪が相次いでいます。特に女子中学生が犠牲が犠牲となった事件には、犯人の米兵に対して強い怒りを覚えずにいられません。同時に、子どもたちを守るべき大人として、米軍基地の存在をゆるし、事件をくり返させていることに、私たちは反省もせまられています。
今回の事件で、米兵の性暴力を受けた被害者は、告訴を取り下げました。一部週刊誌や本土新聞による悪質な報道・取材、インターネット上での被害者たたきなどによって、被害者とその家族が精神的に追いつめられ、泣き寝入りを強いられてしまう。これは恐ろしいことです。注意しないといけないのは、このような被害者への攻撃が意図的に行われていないか、ということです。被害者を追いつめることによって事件をつぶし、沖縄県民の米軍に対する怒りの声を消し去っていく。そのような手法がまかり通ってしまえば、性暴力の被害者はますます声をあげることができなくなり、米軍犯罪は増加していくでしょう。
【「監視カメラ」では守れない】
被害者のプライバシーを守ると同時に、米兵による事件を繰り返させない。そのためにも、私たちは沈黙してはいけません。沖縄県民が声をあげなければ、米軍は「綱紀粛正」や一時的な「外出禁止」でお茶をにごして終わりです。日本政府も根本的な解決をしようとはしません。町なかに「防犯カメラ(監視カメラ)」を設置する、という小手先細工ではなく、米軍基地そのものを無くしていく努力をすべきです。戦後63年にもなるのに、いまだ米軍の占領が続いているかのような沖縄の異常な状況を変えないかぎり、やがてまた新たな犠牲者が出るのは明らかです。
【軍事基地あればまた起こる!】
問題はたんに「地位協定」だけではありません。米軍再編の名のもとに、名護市辺野古にV字型滑走路を持つ巨大基地が建設されようとし、東村高江にも米軍のヘリパットが建設されようとしています。そのような基地強化を容認して、米軍の事件や事故が防げるはずがありません。キャンプ・ハンセン基地を使って自衛隊が訓練を始めていることを見ても、沖縄は米軍と自衛隊が一体化した軍事要塞の島に変わろうとしています。このままでは県民の軍事的負担と犠牲は増していくだけです。米軍再編による新たな基地建設や米軍と自衛隊が一体化され、強化されていることにも反対しましょう。
昨年、教科書検定問題で沖縄県民は抗議の意志を大きな行動で示しました。そこには、沖縄戦の史実が歪曲されることへの怒りとともに、今の時代状況を見ると、このままでは沖縄が再び戦争の危険にさらされるのではないか、という不安があったと思います。二度と戦争による犠牲者を出してはいけない、軍隊は住民を守らない、という沖縄戦体験者の言葉を私たちは深く受けとめたはずです。
【基地撤去は大人の義務です】
今回の被害者も、軍隊による暴力の犠牲になったという点で、沖縄戦の犠牲者と変わりありません。軍隊によって住民が犠牲になることが、沖縄では63年も続いているのです。軍隊はけっして「よき隣人」にはなり得ません。基地を無くした方が経済的にも豊かになるのは、北谷町美浜や那覇市の新都心を見ても明らかです。軍事基地を撤去し、子どもたちに平和で豊かな沖縄を与えましょう。それは私たち大人の義務です。
ビラの裏面には事件直後に出した「米兵女子中学生暴行事件に抗議する声明」も載っている。女子中学生のことが強調されているが、フィリピン女性の被害者のことも忘れてはいけない、とあとで反省した。
ビラ配りをしながら感じたのだが、沖縄ではこういう大会に来たほとんどの県民がビラを受け取る。若い世代の中には取らない人もいるし、読まれないで捨てられるビラもあるだろう。ただ、沖縄にはまだ、こんな雨の中でビラ配りまでしてご苦労さん、という雰囲気が伝わってくる県民も多い。
そういう中で、ビラを受け取らない人の約八割がヤマトゥから「支援」に来た人達だった。これまでも5・15県民大会などで同じ経験をしてきたが、特に組織できている労組員の態度がひどい。ヤマトゥではそれが当たり前かも知れないが、はっきり言ってこいつらに沖縄の良い雰囲気、習慣を汚してもらいたくないな。会場で写真を撮りまくって沖縄と「連帯」してきました、「支援」してきましたと報告集会をやるのだろうが、自分達が六三年も沖縄に米軍基地を押し付けてきたから事件や事故も続いていることを、どれだけ自覚しているだろうか。
大会終了後、前の職場の同僚と話していたら、医師という四十代後半の男性が話しかけてきた。沖縄の現状への怒りを口にし、沖縄県民もだらしない、もううんざりした、沖縄から出ていく、と話していた。今日の集会もどうして基地撤去と言わないのかな、と腹を立てていたが、その言葉に同感である。
問題は「地位協定の改定」で収まるものではない。沖縄にこれだけの基地が集中しているということ自体をどうにかしなければ、事件・事故の再発防止などできるはずがない。それが分かりきっているのに「幅広い結集」を理由として問題の本質から目を背けている。そういう課題が残った大会でもあった。
私達の事だと思います。私自身は参加出来ませんでしたがいつも感じている事なので、私は組織の動員で外の集会とかにする事はやめます。不愉快な思いをさせてしまい申し訳ございませんでした。