咲とその夫

 思いもよらず認知症になった「咲」の介護、その合間にグラウンド・ゴルフを。
 週末にはちょこっと競馬も。
 

ドラマ「大河ドラマが生まれた日」

2023-02-06 21:42:50 | レビュー

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 「1962年、NHK芸能局の若手アシスタントディレクター山岡(生田斗真)は、局長(中井貴一)に「映画に負けない日本一の大型娯楽時代劇を作れ!」と突然命じられた。山岡と上司の楠田(阿部サダヲ)は大スター佐田啓二(中村七之助)の自宅に日参しテレビドラマ出演を頼みこむもののなかなか返事をもらえなかった。大河ドラマ第一作の『花の生涯』の現場では、画期的な収録方法がどんどん生み出され放送に向け突き進む」

 団塊世代の当方が14歳の頃の話。
 両親が熱心に見ていたから、当方もよく見ていた大河ドラマ第1作。
 この大型時代劇が制作される舞台裏には、このような物語があったのか、と思いつつ標記のドラマを見入った。
 
 古き良き昭和の時代、局長(中井貴一)の命を受けた若手アシスタントディレクター山岡(生田斗真)と上司の楠田(阿部サダヲ)。
 命令には絶対服従の厳しい時代。
 数年後に東京オリンピックを控えた日本、テレビも徐々に各家庭に普及しつつあった。
 テレビがない家庭は、テレビが見られる家や商店などにこの物語のように見に行っていたものである。
 
 映画からテレビへと時代が動きはじめていた頃、そこに9ヶ月にも及び大型時代劇をテレビで放映しようとするNHKの制作陣。
 ただ、名だたる俳優陣を映画界から呼ばなければ、視聴率の高い娯楽時代劇は作れないとのこと。
 当時、映画界には掟のような盟約があった。
 五社協定と呼ばれていた。

 その協定に真っ向から挑む山岡と上司の楠田、大スター佐田啓二(中村七之助)の自宅へ日参。
 何度も断られながらも、山岡が単独で懐に飛び込むように日参し、ついに承諾を得る。
 もの凄い執念である。
 
 それにしても、上司の楠田と山岡コンビの息ピッタリの信念と行動。
 昔はこのような名物コンビが多数いたものである。
 また、楠田を演じた阿部サダヲさん、抱腹絶倒の演技も垣間見られ流石に上手いなと思いつつ最高に楽しめた。
 何やかや言いながらも、制作スタッフ陣を上手くまとめているから、素晴らしき人材でもある。
 
 一方、当時のドラマ作りの秘話が垣間見られるから、最後まで引き込まれてしまった。
 ドラマ最後の桜田門外の変、あの雪のシーンをどのようにして作ったのか。
 その舞台裏には制作陣の並々ならぬ苦労とアイディアが詰まっており、とても興味深く見ることが出来た。
 
 この大型時代劇が大当たりをすると、局長は楠田と山岡に来年の時代劇制作の命を下す。
 二人はやる気満々。
 昭和に古き良き時代の素晴らしいドラマに感激だった。(夫)


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