紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

掃除のタブー

2005-12-29 12:29:14 | 読書

 年末の大掃除をしないといけないのに、今日はうっかりと掃除の機会を逃してしまいました。「掃除をするときに、決してしてはいけないこと」をしでかしたから。

 掃除のタブー。それは「本を開くこと」! やっちゃいました。

 先週下の子Kちゃんと大型スーパーに入っている本屋さんにいきました。そこには福音館の月刊絵本のBNもあり、ぱらっと見た程度だけど、異様に引力のある「たくさんのふしぎ」が1冊あったので、迷わず購入。
 今朝まで本屋さんの袋にはいったままだったのを、掃除にかかって取り出して、浦島太郎の玉手箱みたいに、うっかり開いてしまいました。

 その玉手箱は
『たくさんのふしぎ 2003年2月号 
      / シュヴァル 夢の宮殿をたてた郵便配達夫』
      岡谷公二/文 山根秀信/絵

 100年まえのフランスの無口で無学で人付き合いの苦手な空想家だった郵便配達夫が、植民地の旅行記やパリ万博の報道記事などで空想を膨らませ、仕事をしながら夢の宮殿をリアルに思い描きました。でもそれは空想だけのこと、といつしか宮殿のことを忘れてしまいます。
 ところがある日、彼は自然が彫刻した不思議な形の石につまづき、それがきっかけで『夢の宮殿をつくる』ことを決意。43歳でした。変わった石や化石を持ち帰り、集めに集め、人から白い目でみられても、悪口や陰口をたたかれても、貧しくても、セメントと石膏と集めた石で、こつこつと宮殿づくりに励み、シュヴァル76歳のとき、ついに完成。宮殿の写真もたくさん載っていますが、実に摩訶不思議な造形です。(アジア的、アンコールワット風、ややガウディっぽい?) それに人間の持つ深いパワーにも驚きます。今年を締めくくるにふさわしい本でした。
(『郵便配達夫シュヴァルの理想宮』岡谷公二/著 河出文庫という本もあるそうです)
 3分で読み終えましたが、あまりの感動に(半ば迷惑がる)夫・H氏に報告したり、ネット検索したりするうち、お昼ご飯をつくる時間になってしまいました~。
 というわけで、掃除は明日に持ち越しです~ [[pict:yellow23]]


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