紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

甘味一直線

2009-04-26 23:09:00 | おしごと
 大体仕事が終わる30分前くらいには、よほど体調が悪くない限り、ハラペコなのである。ひどいときには、職場から駅までの途中で、空腹のため行き唐黷ネいか、自分の事ながら心配になるくらいだ。いや、ほんとに。

 そんな状態で料理の本、ことにお菓子の本のコーナーへ配架(返却された本を棚に戻す事)に行くのは、むざむざとアクマの罠にかかりに行くようなものなのだ。フードカメラマンの撮ったプロフェッショナルなスイーツの表紙は、甘味欲を司る脳の部分を狂おしく刺激する。もうお菓子のことしか考えられなくなる。甘味一直線。甘味の道は一本道にございまする。

 ああ、パウダーシュガーが。くるりんと巻いたロールケーキが。とろりと渦巻く生クリームが。ふわふわふんわりなシフォンケーキが。
 めくるめく甘能の連想に、よろめいてしまいそうになる。

 それは昨日の事。夕方なのに、うっかりお菓子の本コーナー近くの折り紙やペーパークラフトの棚に配架に行ってしまった。

 お菓子の棚の前には母娘らしき二人の会話。シュークリームをつくるかどうするか、という会話を、小耳にはさんでしまったものだから、もう頭の中はシュークリーム一色。

 もこもことしたキツネ色のシューにパウダーシュガーがかかり、シューの切れ目からはホイップされた生クリームが・・・。

 完全に脳内はシュークリームに占拠されてしまった。シュークリーム以外立ち入り禁止。

 子どもの頃、戦争児童小説や戦争体験談(私の子どもの頃は、さかんに出版されていた)を読むたびに、ひもじい思いに感情移入していた。だからすっかり「戦争=ひもじい」が身についてしまったのだ。とともに、「あまいもの=滅多に食べられない貴重品」というという刷り込みもなされた。
 この日の脳内シュークリーム独裁体制は、そんな読書体験も少なからず影響を与えていそうである。

 このシュークリーム独裁体制を唐キためには、早々にシュークリームにありつかなければ。

 職場の途中にあるスーパーに寄り道することに決定。電車出発までの制限時間があるので、立ち寄れるのは5分ばかり。逡巡は許されない。

 しかし主婦の悲しさ、スーパー内の洋菓子屋さんの前を素通りし、食料品売り場にあるメーカー品の、それもベビーシューを購入という結果に。

 これなら子どもたちと分け合えるし、なんといってもお買い得品だったのだ。いいわけをするなら、洋菓子屋さんのシュークリームは店じまい間近な時間だったため、1個しかなかったのである。

 でも、それで満足できたのだ。シュークリームの呪縛から解き放たれたんだから、いいじゃないベビーシューでも。ひとりでこっそり食べなくてもよかったしね。とりあえず、ベビーシュー、バンザイ。

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