たぶん本日初めて、私は村上春樹氏がブラウン管で動きしゃべるのを見聞きした。
以下は、毎日新聞 2009年2月16日 東京夕刊より引用
村上春樹さん:ガザ攻撃を批判 イスラエル文学賞受賞演説で
◇「死者の多くは子供やお年寄りだった」
【エルサレム前田英司】イスラエル最高の文学賞「エルサレム賞」の授賞式が15日、エルサレムの国際会議場であり、受賞した作家の村上春樹さん(60)に賞状などが贈られた。村上さんは受賞演説でイスラエル軍による先のパレスチナ自治区ガザ地区攻撃に言及、人間を殻の壊れやすい「卵」に例えて尊厳を訴えた。
63年に始まったエルサレム賞は隔年で、個人の自由や社会、政治を題材にした作品を発表した作家に贈られる。過去の受賞者には英国の哲学者バートランド・ラッセルや、メキシコの詩人オクタビオ・パスらノーベル文学賞受賞者が名を連ねている。
村上さんは、英語で演説し、ガザ攻撃について「1000人以上が死亡し、その多くは非武装の子供やお年寄りだった」と言及し、事実上イスラエル軍の過剰攻撃を批判した。日本国内で受賞拒否を求める声が上がったと説明するとともに、「私は、沈黙するのではなく(現地に来て)話すことを選んだ」と述べた。
そのうえで村上さんは、人間を殻のもろい「卵」に例える一方、イスラエル軍の戦車や白リン弾、イスラム原理主義組織ハマスのロケット弾など双方の武器や、それらを使う体制を「壁」と表現。「私たちは皆、壁に直面した卵だ。しかし、壁は私たちが作り出したのであり、制御しなければならない」と述べて命の尊さを訴えた。
イスラエルでは「ノルウェイの森」「海辺のカフカ」など村上さんの作品11冊がヘブライ語に末ウれており、抜群の人気と知名度がある。
しかし、演説を聴いたイスラエル人男性からは「エルサレムまで来て賞を受けながらイスラエル批判をするのは納得いかない」との不満の声も漏れた。
彼がどれほど個人の自由な意見を大切にしている人か、改めて思い知る。なんてかっこいい人なんだと、思いっきり感動! それに、エッセイで発言している彼そのままの行動と言葉にも、うるうる。
イスラエルの非道な行為に抗議するため、受賞を辞退するのは、ある意味簡単だ。それを自分ひとりで、自分の心にかなう一番いい方法を徹底的に考え抜き、実行する。アウェーに単身、丸腰で出向き、受賞の場で、堂々とまっすぐ率直に、そして静かに的確に批判する。ちょっとやそっとで出来る事ではない。かっこよすぎる!
村上春樹氏には、ノーベル文学賞と平和賞をダブル受賞してもらってもいいくらい。
一生、あなたについて行きます!とつぶやいてしまった。
以下は、毎日新聞 2009年2月16日 東京夕刊より引用
村上春樹さん:ガザ攻撃を批判 イスラエル文学賞受賞演説で
◇「死者の多くは子供やお年寄りだった」
【エルサレム前田英司】イスラエル最高の文学賞「エルサレム賞」の授賞式が15日、エルサレムの国際会議場であり、受賞した作家の村上春樹さん(60)に賞状などが贈られた。村上さんは受賞演説でイスラエル軍による先のパレスチナ自治区ガザ地区攻撃に言及、人間を殻の壊れやすい「卵」に例えて尊厳を訴えた。
63年に始まったエルサレム賞は隔年で、個人の自由や社会、政治を題材にした作品を発表した作家に贈られる。過去の受賞者には英国の哲学者バートランド・ラッセルや、メキシコの詩人オクタビオ・パスらノーベル文学賞受賞者が名を連ねている。
村上さんは、英語で演説し、ガザ攻撃について「1000人以上が死亡し、その多くは非武装の子供やお年寄りだった」と言及し、事実上イスラエル軍の過剰攻撃を批判した。日本国内で受賞拒否を求める声が上がったと説明するとともに、「私は、沈黙するのではなく(現地に来て)話すことを選んだ」と述べた。
そのうえで村上さんは、人間を殻のもろい「卵」に例える一方、イスラエル軍の戦車や白リン弾、イスラム原理主義組織ハマスのロケット弾など双方の武器や、それらを使う体制を「壁」と表現。「私たちは皆、壁に直面した卵だ。しかし、壁は私たちが作り出したのであり、制御しなければならない」と述べて命の尊さを訴えた。
イスラエルでは「ノルウェイの森」「海辺のカフカ」など村上さんの作品11冊がヘブライ語に末ウれており、抜群の人気と知名度がある。
しかし、演説を聴いたイスラエル人男性からは「エルサレムまで来て賞を受けながらイスラエル批判をするのは納得いかない」との不満の声も漏れた。
彼がどれほど個人の自由な意見を大切にしている人か、改めて思い知る。なんてかっこいい人なんだと、思いっきり感動! それに、エッセイで発言している彼そのままの行動と言葉にも、うるうる。
イスラエルの非道な行為に抗議するため、受賞を辞退するのは、ある意味簡単だ。それを自分ひとりで、自分の心にかなう一番いい方法を徹底的に考え抜き、実行する。アウェーに単身、丸腰で出向き、受賞の場で、堂々とまっすぐ率直に、そして静かに的確に批判する。ちょっとやそっとで出来る事ではない。かっこよすぎる!
村上春樹氏には、ノーベル文学賞と平和賞をダブル受賞してもらってもいいくらい。
一生、あなたについて行きます!とつぶやいてしまった。
今日の朝もテレビで触れられていたのですが、
涙がでるくらいうれしかったです。
それにひきかえ・・
ある大臣さんは大事な席で呂律がまわらなかったり目がすわってたり・・情けないですね。
私は、あの状態をみたとき、
おじいちゃんの脳硬塞のときを思い出して
『うわ・・病気やのに何で救急よばはらへんの?』
って思いましたが・・。
『一生ムラカミサンについていきます・・』と思った人は、たぶん100人、1000にんじゃないはず。納屋を焼くで初恋し、ねじまき鳥にクルクル巻かれ、ムラカミ世界にふか~く引き込まれてしまった私としては、私と同じ時代ににムラカミさんがいてホントによかった・・と思い、きのうのスピーチを反芻しています。
私は村上さんご本人がテレビで受賞スピーチされているのをいきなり見たのです。もう、ダイレクトに感動でした! 冷静で確固として「たとえ卵の方が間違っていたとしても、私は卵の側につきます」と結ばれたときには、もうトリハダものでした!
askaさんのブログは、私のよりよっぽど的確でわかりやすくて、かっこよかったです!
>Mさん、はじめまして。コメントありがとうございます!
私は仄聞にしてこの前段階の話を全く知らなかったので、後追いで大阪の平和団体より受賞辞退の要請が出ていたのを知りました。
でも彼は自分で悩んでベストな選択を考え抜いた末、いかにも村上春樹スタイルな結論を出しました。
既成の枠にとらわれる事無く、自分で徹底的に考え、なおかつ勇気をもって行動に移せるという姿勢は、私にはちょっと真似できないけれど、とても大きい「なにか」をもらった気がします。
それは「ヒント」なので、自分のものにするには、自分で考えるしかないのだけれど、とても大きい「なにか」であることは確かです。
彼がイスラエルの賞を受けると聞いてちょっと引きましたが、浅はかでした。彼は授賞式のその瞬間まで孤独だったと思います。私にできることは彼の次作を待つことくらい。そして勇気ある行動を心から称えたいです。日本の誇りだと思いました!
で、同じようにブログに綴ったひとりでもあります(笑)