紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

積年の気がかり

2006-12-03 23:58:06 | 読書
 今日はウチでごく簡単な法事が行われたため、朝から大車輪で働き詰めだったが、夕ご飯はかなり早めで、しかも仕出し屋さんからやって来てくれたので、ぽっかりと夜に時間ができ、撮り溜めた今週のテレビを観る事ができた。おかげでやっと『芋たこなんきん』の今週見そびれていた分をクリアし、追いつくことができた。

 それはともかく。

 小学生の頃読んだ本で、いまも気になる本がいくつかある。その中の1冊に、やっと巡り会えた。学校図書室で借りた『世界の名作15 まほうのつえ』(バッカン作 講談社/刊)というファンタジー活劇の大冒険物語だったと記憶している。「まほうのつえ」を手に入れた小学生のイギリス少年が、瞬間移動で某王国へ。うずまく陰謀の中、王子と意気投合し、「まほうのつえ」の力を借りて大活躍する物語だ。

 どうして今もって気になっているのかというと、なんだか物語の終わり方に釈然としないものがあったらしいのだ。中の物語は冒険に満ちてそれは面白かったのに、なんらかの決着を見てカタルシスを得ることができなかったのではないだろうか? その辺りの積年の疑問を解消するため、もう一度読んでみようと思い立ったのだ。

 2年間探した。古本市場でも出回ってなく、すっかり諦めて忘れそうになっていたが、先週ふと思いつき、県内図書館の横断検索をかけてみた。灯台下暗し、というか、紺屋の白袴というか。

 そしたら県立図書館の書庫に眠っている事が判明。さっそく地元の図書館で予約申込書に記入、県立図書館にある事を付け加えた。本が届いたとの連絡が入り、いそいそと地元図書館に向かう。

 差し出された本の表紙をみて、もう感涙もの! そう!これです! 男の子が水牛のようなツノのついた魔法の杖を握りしめている絵! そして赤いダイヤ模様が表裏表紙についた、郷愁さえ感じる懐かしいシリーズの本。抱きしめながら「やっと・・・巡り会えたね!」と目をハートにして帰宅する。

 ところが、なかなか読書する時間がとれない。やむを得ず、ラスト近くから読んでみる。

 冒険は成功し、大団円な状況の中、しかし心弾まない主人公。ああ、これこれ。なんかメランコリックな終わり方だったと思ってたんだよねー。しかも作者はもう強引に幕引きをしたかった、みたいなんだよねー。しかも妙に教訓垂れてるのが、胡散臭い。これ、もし続編がないとしたら、やっぱり欲求不満になる終わり方だと思う。魔法の冒険活劇はスカッと終わらなくちゃ、と断言したい。

 「小学生のときの感性も、おばさんになって読んだ感性も、同じ」という結果は、それでいいのか?と思う反面、なんて読解力があった子どもだったのかしら、という自己満足でもあったりする(笑)

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