紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

大津へ。

2009-04-15 16:46:00 | おでかけ
 りそな銀行のATMに用事があり、滋賀県内の「りそな銀行」を検索してみた。彦根と大津に「出張所」がある。大津の方がJRの運賃がはるかに安いので、大津に決める。

 大津駅を出て「りそな銀行出張所」を探す。なんか駅のすぐそばみたいだったんだけどな。ちょっと琵琶湖に向かって歩いてみたが、それらしきものは見つからず。

 滋賀銀行の向かいにでっかい三井信託銀行があったが、その前の客待ちの路線バスへの案内係のおっちゃんに「りそな銀行、ご存知ないですか?」と訊ねてみた。

 うーん、しらんなぁ。すんませんなあ。そや、あそこの銀行で聞かはったらどやろ?

 まさか三井信託銀行で「りそな、どこですか?」と聞くわけにもいかず、にこにこしつつお礼をいったが、おっちゃんの進言は却下した。

 駅に戻って観光案内所のお姉さん方(というには少し年を・・・)に聞いてみる。ふたりいらっしゃった案内係の女性は、ノートパソコンを広げてのお仕事中だったので、すぐさま検索してくださる。

 あ、銀行はありませんけど、ATMならそこの平和堂(スーパー)の入り口手前にありますよ。

 出張所って、ATMのこと~!? と心で叫ぶが、顔は平常心。お礼をいって、案内所を去る。

 ATMでそそくさと用事を済ませ、ちょっと寂れた町っぽい県庁所在地でお昼ご飯を食べてみようかと、ぶらぶら歩いてみた。

 4月から、この地に異動した友人のことを思う。異動したばかりで忙しいだろうなぁ、彼女にときたま通勤途中で会えた昨年度は、偶然の出会いが楽しかったなぁ。

 途中、ちょっと小さいけれどあか抜けたパン屋さんがあったので、帰りに立ち寄ることにして、いまはスルー。
 いかにも夜は居酒屋やってます、という地下のお店が定食メニューの看板を道沿いに出していたので、ふらふらと吸い寄せられるように階段を下りた。そういえば、居酒屋って、ほとんど行ったことがない。

 もう、おじさん率90%くらいのお店。入ったときには、お昼休みちょっと前だったので、作業服を着た3人組のお兄さんが、黙々とカウンターで定食を食べていたのみ。入ってすぐの机には生卵がひとつ入った器があり、どうもこれをセルフサービスでいただけたようなのだが、入ったときには、そんなことむろん知らなかったので、卵を食べ損ねてしまった。べつにいいんだけどぉ(強がり)

 ほっけの開きと海老フライ、どちらにしますか?ときかれ、海老フライ定食を注文。即座に出て来た。メニューはたぶん、この2種類だ。

 びっくりするほど大きくもないが、けっして貧相ではない海老フライが3匹、ソースをかけられ、あつあつでキャベツの千切りの上に寝そべっている。他にちくわの天ぷらが二切れ、お味噌汁、昆布の佃煮、高野豆腐の煮物、そしてごはん(実はプラス生卵)。生卵がなくても、十分おなかいっぱいだ(しつこい)。

 わさわさと食べ終わった頃、ちょうどサラリーマンたちのランチタイムに突入したようで、入れ違いにグループで中年以上の人たちが入店してくる。タイムリーだ。

 のんびりと駅に戻る前に、さっきのパン屋さんへ立ち寄る。さっきは客がひとりもいなかった。けれど、私がお店にはいったときには、レジ前に列をなしていた。5、6人も入れば満員な小さなお店なのだ。そこへお昼ご飯を買いに、ぞくぞくと人が集まってくるのだ。

 きっと人気があるのだろう。お店のドアには「スタッフ急募」の張り紙もしてある。でも時給は(僅差で)私が勝ったぞ、とちょっと喜ぶ。

 駅に戻ってホームのベンチで電車を待ちながら『コラムの花道 2007傑作選』の続きを読む。どれもこれもさすが傑作選だけあり、面白く、かつとんでもなく骨太。

 お土産物などが販売されているらしい向かいのビルと線路の間には桜並木があり、もうほとんど葉桜である。わずかに枝の先にしがみつくように少しばかりの桜が咲いている。桜の足下には、あたたかい色調の黄色いタンャの花が咲き乱れている。メルヘンな風景である。葉桜、タンャ、線路。

 ホームには桜の花びらが散り敷かれ、こんなところで春の平日のお昼をのんびりと過ごすなんて、夢のようにロマンチックである。
 平日の極楽なひとときを過ごした。幸福な時間にうっとり。

百花繚乱、旗指物

2009-04-14 23:40:00 | 読書
 昨日よりの続きです。

 借りたのは『旗指物(増補版)』(高橋賢一/著 新人物往来社 絶版)である。著者の高橋さんは、あとがきによれば歴史学者ではなく、たまたま国旗・外国旗を調べている内に、まるで命が爆発したカンブリア紀のように、軍旗が百花繚乱の体をなしていた戦国時代の旗指物にたどり着いたのである。

 高橋賢一さん(1906≠P975 東京生まれ)は、ライフワークとして旗全般の研究に打ち込まれた。旗に関するエキスパートだったらしく、東京オリンピックには、旗の研究者として招かれ各国旗の考証をされたらしい。

 そんな高橋さんのハートをわしづかみにしたに違いない旗指物。そのデザインの面白さは、予想通りのものであった。

 商店街やスーパーで良く見かける「大売出」と書いた縦長の幟(のぼり)状のシンプルなものも、もちろんいくつもあるが、度肝をぬかれるもの、ナゾをかけている知的レベルの高度なものから意味不明な脱力ものまで、かなりのレパートリーだ。以下に列挙する。

 赤い唐人傘(上下二段というのもある)、蝶の羽、団子(三つ串に刺した「だんご三兄弟」状のもの)、うちわ、扇子、禿(細い糸状のものが、カツラのように房?になったもの)、将棋の駒の「香車」、風車(かざぐるま、それも5、6個)、簾(なぜ、お公家さんのようなすだれ!?)、停エ(魔女か !。!)、ちょっと凝ったデザインの釣鏡(ドラキュラ対策か、白雪姫の継母か!?)。
 それぞれが、いかにも安土桃山な、キッチュなデザインである。

 もっと度肝を抜かれるのは、「死をも恐れぬ覚悟をもって戦に挑んでいる」という心意気もあらわな、普通はほとんど不吉ともいうべきデザイン。

 たとえば、「髑髏(どくろ)」。びっくりしますよ、普通の人は。今でこそTシャツのデザインなんかで大人気だけど、戦国時代のこれはデザイン的にも、いかにも野ざらしにされた薄幸感満載の不気味系シャレコウベ。こんなの戦場で相見えたら、一気に戦意喪失である。

 たとえば、五輪、位牌、塔姿なんかのデザインも、「いや、それはまだ早すぎるのでは・・・」と、敵側もドン引きしかねない。
 「いろはにほへと」と書いた旗は、次に続く「ちりぬるを」を暗示しているそうで、いかにも上品で奥ゆかしい日本的な謎鰍ッだ。

 でも不吉部門でもっとも目を引かれるのは、ふんどし一つで磔にされた武士が描かれた旗である。これは凄い!! いや、この旗ができるまでのエピソードはなかなか胸打たれる話でもあるのだが。 

 旗指物についてよく引用されているエピソードとしては、戦では邪魔になるからと、旗指物なしで勇猛果敢に戦い大活躍した武将より、赤い唐人傘で、しかもその傘のふちには金色の短冊がひらひらと付いた旗指物をした武将の方が目立っていたため、査定が高かったというのだ。それはズルいといえなくもないが、あえて作戦勝ちと言っておこう。

 しかし目立てばいいというものでもなく、目立つことを重視したあまりド派手でかさばる旗指物は、やはり戦には邪魔なものには間違いない。旗指物のために動きが取れずに命を落とした武将もいたことだろう。

 でもなあ、団子デザインの旗の下で命がけで戦うって・・・ちょっと笑えるなあ。
「この軍では戦に勝てば、思う存分団子を食わせてやるぞ!」という約束でもあったのであろうか? 団子で戦意高揚か? だんご三兄弟もびっくりな旗指物だ。 私の中では、そのミスマッチ感ゆえにャCントの高い物件なのである。

*旗指物については、ネット上できちんと分類され整理され解説されたページもありますので、ご興味を持たれた方は検索してみてください。

フラッグ、フリースタイル

2009-04-13 10:16:00 | 読書
 先日テレビのクイズ番組をみていたら、戦国時代の武将が戦のとき、背中に自分で自由にデザインした幟のような旗を、窒ノくくり付けて背中に差し込んでいたが、これはなぜ(何のためにしたの)か? というクイズが出されていた。

 答えは誰が手柄を立てたのか、活躍目覚ましかったのかをわかりやすくするためである。この答えは簡単ですぐわかろうというものだが、驚いたのは「誰が手柄をたてたか」「目覚ましい働きをしたのか」を戦のさなかにチェックするお役目の人が、役職としてちゃんといたことである。

 当たり前といえば当たり前だが、「戦(いくさ)での働きぶりをきちんと査定する」役職って、初めて知った。大混乱の命がけの戦のさなかに、冷静に戦況を見つつ、各人の査定をする・・・「戦」と「査定」というふたつのものが、私の中でものすごくミスマッチだったので、とても面白く思ったのだが、一緒に見ていたH氏も「これ、面白いなあ~!!」と同感してくれた。

 それで旗指物のデザインも、とにかく「目立つ!!」ものでアピールしていたそうです、という追加情報に心引かれるものを感じた。これはちょっと掘り下げて調べなくては。

 なにしろ戦国時代である。安土桃山文化である。この時代のデザインフリースタイルぶりは、美術史家たちから長く異端視されていたらしいとどこかで読んだ記憶がある。それほどフリーなのだ。あの時代の兜のデザイン、屏風のデザインからすれば、かなり期待できる物件が登場するのでは、とわくわく。

 さらに、どういう因縁か、私は仕事で返却本を棚に戻す作業中、テレビより前に「気になる本」として、そのものズバリ『旗指物』という本をチェックしていたのだ。まずは、あれを借りなければ、と翌日速攻で借り出す。

(この話は次回に続きます)



祭、桜吹雪

2009-04-12 23:05:00 | 季節
 いよいよ桜も、散リ際の美しさを迎えつつある。職場の庭にある桜が、はらはらと散っていくのを窓越しに見つつ仕事をする。

 昨日より向かいの神社のお祭りなので、太鼓や鉦(かね)の音を聞きながらの仕事でもある。滋賀県は春の祭りシーズンたけなわなのだ。昨日の夜は、やはり隣町の祭りのため、早くも花火の打ち上げを見ながらの帰宅だった。

 今日は、本日とくに深刻に人手不足な職場に、応援のため他館より駆けつけてくれたこの3月まで元同僚だった方と、再会を喜び合う。やはり彼女がいると、ミッシングリングが取り戻されたような安定を感じる。そう思ったのは私だけではないはずである。

 いやー、H氏のおかげで、元気に彼女と再会できて、本当にうれしい。おとといまでの状態だったら、病欠もやむなし、だったかもしれないので。かえすがえすも、H氏のゴッドハンズに感謝感激である。

 県の図書館より取り寄せていただいた『コラムの花道2007傑作選』(アスペクト)を読み始める。あまりの面白さに「これは買わんとあかんかも」という思いを強くする。

 ちなみに今日は3食カレー(お弁当も家のカレーをタッパーで持参)。あ、昨夜も食べたから、4食連続カレーだった! しかも自主的に選択した。どんだけカレーに飢えていたんやろ?? インド人もびっくりである。

ゴッドハンド!

2009-04-11 21:51:00 | ファミリー
 今朝は無意識で目覚まし時計をばっさり止めてしまったみたいで、5分おきになるはず、と安心していたら、15分経過後に起床した。

 この無意識の行為は防衛本能だったらしく、えらくからだがだるく、気分が悪く、食欲も無く、頭痛もひどくという惨状で、のろのろと朝の支度をする。これは花粉症および肩こりおよび眼精疲労の相乗効果らしい。でも、今日は仕事だから、からだをひきずってでも行かないと。

 あまりの辛さに、H氏にお願いして肩と首を揉んでもらう。ほんの3分ほどで、めっきり辛さが軽減した。職場に着く頃には、ウソのように辛さが取れた。

 奇跡のゴッドハンド!? モンスターエンジンの動画を1時間もPCで検索しては見ていたから、「神=メンフィス」が乗り移った!?(笑) なんにしろ感謝感激である。