Always Autumn

Letter from Perth

マンダリング・ダムにて  by空倶楽部

2015-10-19 20:56:19 | この国とかパースのお話

こんばんは。

先日は誕生日記事にコメントをどうもありがとうございました。

日本全国、いろいろな所にお住まいのブロ友さん方からお声をかけていただいて
こういうのをやってて良かったな~と思います。

これからもよろしくお願いいたします。

誕生日話の続きはもうちょっとあるのですが、それは別の機会にアップしようと思います。

━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

2015年9月14日

話は1ヶ月前に戻ります。

この日は旦那のRさんと私で、お友達の日本人留学生A子ちゃんを
Mundaring Weir(マンダリング・ダム)へご案内いたしました。

パースから東へ約40キロ行った丘陵地にあり、ピクニックにも良い場所です。

あまり目立たないけれど、実は
西オーストラリア州にとって、歴史的にとても意味があるダムなのです(記事最後に理由を少し書きます)。


1898年に建設が始まり、1902年に完成しました。

ダムにかかっている橋から眺めてみたところ。


私は高い所が苦手、恐る恐る渡ります


いやちょっと下を見ると怖いかも。

向こうに見える煙突と建物は初期のポンプ場です。

今は使われていません。



場所を変えて、こちらが旧ポンプ場周り。

高い煙突の前でA子ちゃん(ピンクの靴)とツーショット。

隣のガム・ツリー、こちらも煙突に負けずに背が高いです


建物の中はミニ博物館になっていますが、この日はお休みでした。

怪しい人Rさんが中を覗き込んでいます(笑)


ガラスに映り込むガム・ツリーと空



5月の里帰り時、awaさんにお土産にいただいたキハを置き
私は道路に這いつくばって記念撮影。

撮り終わって顔を上げたら、写真後方のご年配のご夫婦と思われるお二人と
目がパチッと合っちゃったアヤシイモノデハ…



awaさん、キハと一緒で楽しいです

どうもありがとね



ちなみにランチはマンダリング町のホテル内ですませました。



A子ちゃん、Rさんが注文した羊肉の煮込み料理:ラムシャンクが絶品だったそうです

 

森と水と、鳥の声、マンダリン・ダム付近は自然がいっぱい。

日頃お勉強に忙しいA子ちゃんは良い気分転換になれたようで、喜んでくれていました。

A子ちゃん、機会があったらまた行きましょうね



さて、このダムですが。

ここの水は、パース市民用ではありません。

ここから東北東へ595km離れた内陸の金鉱の町、カルグーリーという地方まで
世界最長、実に530kmのパイプラインを通って水が送られているのです。

このダムの建設を担当したのはアイルランド出身のC.Y O'Connor(Charles Yelverton O'Connor)という技師でした。
(オコナー氏はフリーマントル港の改良事業も手がけ、その功績を讃え彼の名は地名にもなっています。)

1890年代、そのカルグーリーという地方一帯でゴールドラッシュの時期を迎え、人口が急激に増加しました。

けれどカルグーリーは乾燥地域です。

水源を確保することが大きな課題となり、その難題にオコナー氏が挑戦、1898年にこの地にダムの建設が始まったのでした。

しかしオコナー氏の『カルグーリーへ530kmのパイプラインを通す』という事業に対し

そんなことは不可能である、税金の無駄遣いだ、などなど様々な誹謗中傷が飛び交い

結局、オコナー氏はパイプライン成功の日を見る直前に、59歳で自らの命を絶ってしまったのでした…。


その後、100年以上経った今でもパイプラインからカルグーリーへ水が送られ続けています。

今の西豪州があるのは、オコナー氏の業績のおかげといっても過言ではありません。

オーストラリア開拓時代の悲劇と希望が入り交じった舞台の一つ、私の好きな場所でもあります。





今日は「空倶楽部」の活動に参加いたしました。

「空倶楽部」は「9」がつく日に皆さんで、いろんな空の写真をアップして楽しみませんかという集まりです。

詳細はかず某さんchacha◯さんまでどうぞ

 


ご訪問ありがとうございました。

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ひとことオマケ:

オーストラリア、ラグビー勝ち進みました~~

時差でほとんど見てないけど

日本の分もがんばれ~

Comments (20)
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