昼間、電話がなりました。
「Hello~?」(私)
「こちら
ハイスクールの教師ですが。
○○さんのお宅ですか?」
「イ・・・イエ~ス?」
息子の学校からの電話なので、いきなり背筋が伸びるけど。
あ~嫌だ。
嫌な予感がする。
また学校だよ。
今度は何よっ
・・・と冷や
をかいていると
「実は息子さんが、本日、悲観すべき事件を起こしまして・・・」
「え゛っ
」
ここで、おもいっきり息を吸い込み“ひゅっ”とのどを鳴らす私。
英語で“Negative Incident”と先生が言った、その事件とはなんぞや
私の脳内は大パニック
もしかして、大怪我したのか、はたまた他の生徒をぶん殴ったとか
私の焦りを感じ取ったのか、
の向こうで先生は
「あ、いえ、大丈夫なんですけど・・・実は・・・」
「イ、Yes・・・?」
心臓は、どきどきどきどき・・・
『わ~~
何だ何だ、何をしたんだ~~』
すると先生がびしっと
「息子さんと他の2人の生徒が、朝礼(assembly)に出席しなかったんです
」
はいぃっ
え~と・・・?
「ち・・・?ちょうれい・・・に、ですか?」
思いっきり拍子抜けした私に、静かだけど畳み掛けるような先生のお厳しいお言葉。
「そうです
朝、他の生徒は皆朝礼に出席したのに、息子さんを含めて何人かが
教室の机の下に隠れて、出席しなかったですよっ
息子さんは、理数系特別コースの生徒なんですから
こういう態度は容認できません
(“It was unacceptable behaviour!!”)
謹慎処分も下しましたし
校長も、大変嘆かわしいと言っていました
」
「お・・・オッケー・・・?」
「Do you understand
」
(“お分かりですか?!”)
「Ye~~s?」
(あんまり分かってない)
「もっと真剣に、学校のことに取り組むように
お母様からもよく言い聞かせてください、よろしいですか
」
「オ~ケ~
Sorry about that・・・」
(“わかりました~。どうもすいませ~ん”)
電話を切った後、しばしボーゼンとした私。
息子に対する呆れと怒りとともに
大怪我をしていなくて良かったなっていう安心感。
甘い
何を安心しているのだ、私はっ
ここで許してなるものか
と思いながらも
やがて段々、笑いがこみ上げてしまい・・・。
まもなく帰ってきた息子に
めいっぱい怖い顔をして、仕切りなおし。
「お前さ~・・・何やったの、学校でっ?!」と仁王立ち
母親が、真相解明に迫ります
ほんの少しバツが悪そうに、視線をうろうろさせる息子。
「え・・・と・・・。何て言ってた?先生・・・」
「だから、かくかくしかじかって言ってたよ
」
ここで、お互いに顔を見合わせて・・・
困った顔の息子を見ていたら
私は、何かどうでも良いことで怒っているような気がして
親の威厳も見せないと
って頭では叫んでいるんですが~
結局、二人で大爆笑になってしまった
「だから~何やったの?!」
「う~ん、ホントはね、朝礼はさぼるつもりじゃなかったんだよ。
先生が、教室のドアに鍵をかける前に隠れたら、気が付くかなって友達2人が言うから
じゃあやってみるかなって。ほんのいたずら心だったんだよ~~」
―ちなみにここの国は、教室を空けるときは鍵をかけます
「それで?」
「それで、3人で机の下に隠れて・・・そしたら先生、外から鍵かけちゃって」
「何で声を出さなかったの?!」
「だって、すぐ行っちゃったし。先生、半分、耳が聞えないんだよ」
ふむふむ・・・
何故か納得させられている駄目な母親。
「で?!朝礼ってサボるといちいち、校長先生にもどやされるの?」
「そんなことないよ、他のやつらはしょっちゅうやってるよ。」
「お前もしょっちゅうやってんのか?!」
「ないない
やったことないよ
今日が初めてだったんだ
サボったとしても、ちょっと注意されるくらいだよ。
今日はたまたま、同じクラスの○△君と◎□君が、いつもやってるらしいけど
校外のケン○ッキー・フライド・チキンを買いに行っちゃったから
僕たちは、そいつらと一緒に外へ出たのかと思われて、余計に怒られたんだよ」
「何、それで、謹慎処分もされたのっ?!」
「あ、大げさだな~全く・・・。誤解だよ~」
「はぁっ?!」
「だから、校外へ出たのかって聞かれただけ。
一分だけ、クラスから呼び出されたんだよ」
・・・それが“謹慎処分”なわけね。
つまり、息子達3人は、外へ買出しに出た他の生徒たちと一緒くたにされて
ついでに怒られたみたいです。
それでも、息子達3人組には良いクスリになったことでしょう。
とりあえず息子には、もうちょっと真面目にやんなさい、としっかと言っておきました
朝礼をサボったのは悪いけど。
身長も立派に170cmを超えてる悪ガキ3人が、ちんまり机の下に隠れたなどと
そのあまりのあほさ加減がなんだか、おかしくておかしくて・・・
勘弁してくださいの毎日です