1613年10月、石巻を出港した船があった。
仙台藩主伊達正宗の命を受け、ヨーロッパに向かった支倉常長の一行だった。
約3か月かけて太平洋を横断し、メキシコのアカプルコに到着した。
陸路メキシコを横断し、1614年6月に再び船で大西洋を渡り、同年12月にスペインへ到着したと記述されている。
1615年10月にはローマ教皇に謁見し、1620年9月に帰国している。
通商を望んで渡欧したが、帰ってみれば日本は鎖国になっていた。
まるで、浦島太郎のような実話だ。
まだ生きて帰れただけ幸せだったのかもしれない。
今年は400周年を祝って、さまざまな催しが企画されている。
日本陸水学会も、若手研究者をスペインへ派遣することにした。
命がけで渡欧した常長の足跡をたどるのも楽しいかもしれない。