DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

身代わりの理論

2013-04-08 16:15:45 | ButsuButsu


スピッツのコンサートに10万人を超える人が来て、私の講演会に100人足らずの人しか集まらないのはなぜだろうか。

しかも、スピッツは有料で、私のほうは無料だというのに。

ずっとこのことを不思議に思っていた。

お金の問題ではないのだろう。

あるとき気が付いたことがある。

そうだ、身代わりなのだ。

人は自分にできないことを、誰かに求める。

誰かが自分の代わりに相手を打ち負かしてくれるのなら、その人のためにいくばくかのお金を払う。

きっとそうなのだ。

スピッツは、ファンに音楽という熱狂を与える。

その対価として、お客は入場料を払うしCDを買う。

スポーツでもそうだ。

走りの遅い人は、走りの早い人を応援する。

野球の強打者は、ここぞと思う時に登場して、ファンの心を魅了する。

宗教でも、犠牲は多くの信者を獲得してきた。

与える人と、与えられる人。

両者が共鳴すれば、時として巨大なアイドルが誕生する。

一般に得難い身代わりであればあるほど、この共鳴の度合いは大きくなる。

これを逆手に取れば、より多くのお客さんを呼ぶことができるのだろうか。

ひとつ問題がある。

それは身代わりをする人の素材なり能力の問題だ。

60過ぎのおじさんでは無理なのだろうな。

私に唯一できることは、多くの人の代わりに琵琶湖を見守ることだけだ。

くじけずに頑張ろう。

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チベット紀行-25

2013-04-08 09:38:21 | ButsuButsu
長い道のりの果てに、ついに最後の日が来た。

7時30分 起床

8時30分 朝食

9時15分 青蔵高原総合観測研究所を訪問した。

ここで、青蔵高原に関する地図と資料を入手した。



これは、青海省における地温の変化である。

深さ7m-8mの温度が次第に上昇しつつあることがわかる。

1995年から2000年までのデータなので、それ以降どのように変化したのかはわからないが、興味深い結果である。

この研究所では、9か所でこのようなデータを測定しているとのことだった。

目的を聞いたら、新しい線路を作る上での基礎資料を集めるためだと言っていた。

凍土の上に線路を敷設するのだから、地温の変化は重要である。

当時、中国では西部大開発プロジェクトが進行中で、その代表的なものの一つとして青蔵鉄道(せいぞうてつどう:チンツァンティエルー)が計画されていた。

2001年、我々がチベットを訪れた時には二期工事が開始されたころで、その後2006年に全線開通したという。

いつの日か一度、乗車したいと思う。



10時48分 全員でハドを蘭州駅まで見送りに行った。

彼はこれから北京に向かい、そこから乗り換えてモンゴルへ帰国する。

長い間、ずいぶんよく働いてくれたと思う。

彼のおかげで予定していた湖の調査をすべて完了することができた。

彼は、ラサで買った指輪を恋人にプレゼントして結婚を申し込むのだ、と意気込んで車中の人となった。

別れというのはいつの時も心をさみしくさせるものだ。



残りのメンバーは、一度、雲南省に帰ることとなった。

17時20分 蘭州発昆明行きの飛行機にのった。

チベット紀行の話は、ここで終わる。

後日談は、あまり良くない。

結局、ハドの彼女はすでにほかの人の奥さんになっていたらしい。

私はと言えば、昆明行の飛行機の中にパスポートを忘れて、あとで大変な目にあってしまった。

すべてが完璧な結末はないという他愛もないお話でもある。

なお、雲南省からチベット自治区、青海省への学術記録は、地理という雑誌の2002年Vol4のNo8-11に掲載されている。

興味がある方はバックナンバーを入手してほしい。

お粗末でした。
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4月7日(日)のつぶやき

2013-04-08 06:33:44 | 物語
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