DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

湖の鎮魂歌(35)

2013-07-31 09:48:18 | ButsuButsu


7月13日6時30分には、ウランバートルの空港にいた。

いよいよフブスグル湖への再訪である。

待合室には、この調査に同行する若者がいた。

モンゴル国営放送の契約をしているカメラマンのダンクさんだ。

まだ23歳の彼は、緊張と好奇心であふれていた。

くもり空である。

7時30分、予定通りに離陸した。



お茶目な飛行機の羽だ。

9時00分にムルンへ着陸した。

大量の荷物を車に積んで、一路、ハトガルに向かう。

1996年に初めてこの飛行場へ降り立ったとき、ああ、モンゴルに来たのだという実感があった。

100㎞の道のりを8時間かけて移動したことが思い出される。

オフロードと言ってもよい道を、ロシア製のジープで疾走した。

同じ草原に、今は、立派な舗装道路ができていた。



この道を、彼らは、日本製のジープに乗り1時間ほどで駆け抜ける。

ふと、騎馬民族の血を感じた。

あの時と、同じなのだ。

便利になって速く走るのではなく、いつも彼らは全力で駆け抜けているのだ。

遠いジンギスカンの時代から、草原であれ、砂漠であれ、山岳であれ、モンゴルの人々には時間の概念はないのだ。

その時々の状況を、時代にあった乗り物で、ひたすらは走る。

やがて車は、ハトガルの村に着いた。



まるでアメリカの田舎町のようだ。

かつての暗い街並みのイメージが払しょくされ、そこかしこに人と車があふれている。

この村に、久しぶりに帰ってきた。

7月30日(火)のつぶやき

2013-07-31 05:04:38 | 物語