元旦の午後から降り続いた雪が、野山に綿帽子をかぶせた。
岐阜から帰宅した娘の車にも、30cmほど積もっている。
久しぶりのホワイトニューイヤーとなった。
謹賀新年。
いよいよ2015年のスタートだ。
この年は、いくつかの大きな変換点を示唆している。
ひとつは、ホンダがいよいよ燃料電池車を発売する年がきたということだ。
2005年に、私たちがびわ湖で水電解を始めた時、10年早いと言われた。
その理由が、燃料電池の開発とインフラの整備が不十分だったことだ。
トヨタが先行して「未来」を発売したことによって、ホンダはやりやすくなったのではないか。
当時調査した感じでは、技術的にはホンダの方が進んでいた気がする。
おそらく、ホンダが価格競争に勝つだろう。
満を持していた、新しい車社会がやってくる。
いずれにしても、びわ湖の水の価値が高くなる方向で展開すればよいと思う。
そうしなければ、きれいごとだけでは、この湖を守ることはできない。
ふたつ目は、中国の人口年齢構成が逆転することだ。
この年を境に、中国は高齢化社会となる。
このことは、生産力の低下と消費の持続的な低下を引き起こし、やがて経済的な失速につながる。
年末に、中国の経済人からこんなメールが来た。
「今、汚染問題に困ってる中国にとって、環境問題の解決が急がなければなりません状態です。実は、最近、先生たちとの連携をしてほしい話を沢山ありました。」
中国の社会が他国へ助けを求めるのは、よほど困っているのだろう。
成熟した安定社会をどうやって中国に作ることができるのか、注目したい。
最後に、今年は、自分にとって大切な一年だということだ。
日本という枠組みの中では、もうどうしようもない時代になっている。
私は、今年、アメリカおよび中国との共同研究開発を個別に開始する。
嫌でも、この2国と協調していくしか、我が国の未来はないと思っている。
そしてその結果が結実するのに、再び10年の歳月が必要だ。
それまで頑張れるのだろうか。
子供たちの未来のために、もう一仕事をやる、最後の段階に来ている。