宮崎駿監督の最新作にして最後の長編アニメ「風立ちぬ」は、飛行機好きの監督が最後にどうしても表現したかった映画に違いないとクーは思うのです。
中でも「零戦」と言う非常に微妙な飛行機を、その飛行機を造った実在の「堀越二朗」と言う人物の半生を書く事で描きたかったのでしょう。
クーもそうなのですが、監督もあの「零戦」の持つバランスの良さ、曲面の美しさ、当時としては破格の高性能、などに無条件で惹かれてしまうのではないでしょうか?
しかし、その零戦は同時に多くの優秀な若きパイロット達を無理死させ、また他国の人を傷つけた「兵器」でもあるのです。
そこに宮崎監督自身の、心の葛藤があったのでしょう。
「戦争は大っきらい、でも零戦は大好き!」
そして、
ジブリと言う組織がそうなのか、プロデューサーが特にそう言う考えなのか知りませんが、「戦争にならない為には、敵が攻めてきたら諸手を挙げて『降参』って言えばいいんですよ、それでおわりです。」って言ってましたが…お分かりではないようですね!
他民族に侵略されたら、そこからが何時終わるとも知れない屈辱の日々が始まるのですがね!
侵略国家としては、国際的外見上規律を守ろうとのポーズはするでしょうが、末端の若い兵士達が侵略地の女性達に暴行するのは目に見えていますし、映画「ドクトルジバゴ」のように突然住まいを追い出され、金品を略奪される事も我慢しなければなりませんね!
戦前、侵略植民地化後日本国(当時は大日本帝国)に併合された韓国民の、『千年忘れられない屈辱』を、ジブリの彼には理解出来ないのでしょうね…。
もっとも、住まいも財産も何もかも全て略奪され、家族が目前で犯されてもなお、「戦争にさえならなければ、それで良い」と仰れるのなら、それはご自由でご立派ですが。
そこがクーと全く違うところですが…まぁなんにせよ、クーも零戦がどうしても好きで、この写真のは初期型の二一型なんですが、設計者の堀越二朗氏も完成して試験飛行している機体を見て、思わず「美しい!」と言ってしまったと言う戦闘機「零戦」です。
完成時点での、ある意味「究極の機能美」だったのだと、今もクーは思いつつ眺めています。