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ツクツクボウシタケ・1~いせまいり公園

 去年、当地の公園情報で「ツクツクボウシタケ(つくつく法師茸)」があると知りずっと探していたが結局見つけられなかった。今年また発生したと聞き公園管理者にだいたいの場所を教えてもらってやっと見つけることができた。これで去年からの宿題がひとつ終わり。
 ツクツクボウシタケはバッカクキン(麦角菌)科イサリア属の“冬虫夏草”でその名の通りツクツクボウシの幼虫に寄生する。写真の地上部の高さは2~3センチだが周りのコケに埋もれて1センチほどしか見えない。先端には白色粉状の“分生子(分生胞子とも)”があり、その基部は複数に分岐した黄褐色の柄がある。
 ツクツクボウシタケは菌類のうちの子嚢菌類に分類されるが、子嚢殻を形成せず先端部に分生子を作る。これは菌糸の一部が伸びて出来るもので、子嚢菌類のうち無性生殖の際に見られる。子嚢菌類にも雌雄が分かれた雄性生殖もある。ツクツクボウシタケなどの冬虫夏草を含む子嚢菌類は不完全世代(無性世代=アナモルフ)と完全世代(有性世代=テレオモルフ)という2つのライフサイクルがあり、これらを上手く利用して生き延びている。
 ここはいせまいり公園でツクツクボウシタケは初夏から晩秋まで見られ公園情報にあった大塚西公園でも見られた。去年は7月に同じ冬虫夏草のクモタケを柏木小学校付近の遊歩道で見ている。幼虫への寄生の様子は明日の記事をご覧いただきたい。
 
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ナガバノコウヤボウキ・1~開花

 高尾山“蛇滝道”で咲き始めた「ナガバノコウヤボウキ(長葉高野箒)」。キク科コウヤボウキ属の落葉低木で、コウヤボウキに比べて葉が長い。しかしコウヤボウキの葉にも長いものが見られるので、花期がコウヤボウキよりも1~2ヶ月早いというのが区別し易い。
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