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アマチャヅル・2~雌花

 ウリ科アマチャヅル属の「アマチャヅル(甘茶蔓)」。日本全土の山地の林縁や藪に生育している。写真は雌花で直径5~6ミリ。雌蕊には3つの花柱があり先端はU字型に2裂している。アマチャヅルの葉はヤブガラシと同じ鳥足状複葉で見た目は似ているが、アマチャヅルの葉はヤブガラシよりは淡い緑色で触った感じは柔らかい。またヤブガラシの茎の節は赤紫色になるので見分けられる。
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ミクリガヤツリ・2~果実

 長沼公園“殿ヶ谷の道”で見られる「ミクリガヤツリ(実栗蚊帳吊)」。カヤツリグサ科カヤツリグサ属の多年草で陽当たりの良い野原や荒れ地に生育する。北アメリカ原産で昭和47年の徳島県の吉野川で見つかり、その後、東京都や福岡県など各地で帰化が確認されている。ミクリ科のミクリに似ていることからの命名だがミクリとは全く違う仲間。果実は直径1センチほどの球形でひとつの痩果は長さ2~2.5ミリ。
 日本では外来種を水際で防止するために動植物は農林水産省が担当しており全国の主要な空港や海港に“検疫所”を設置しているが外来種の侵入はなかなか防ぎきれない。世界自然遺産の小笠原諸島では入島時にマットや粘着ローラーで国内外来種をも持ち込まさないように徹底しているが、これでも外来種侵入を100%防ぐのは難しいだろう。
 余談だが“検疫”は英語では“Quarantine”で世界中の空港などで見られ、海外旅行の際には必ず通過している。この“Quarantine”はイタリア語のヴェネツィア方言で“40日間”を意味する“quarantena”に由来している。ご存知の通りカルテットやクウォーター等、“4”に関連する言葉は“quar+”で始まる。14世紀のヨーロッパではペスト(黒死病)が大流行し人口が3分の2になった。当時人口が多く大被害を受けたヴェネツィア共和国ではペストの伝染経路が東方からとわかった時点で、東方からの船を自国であろうが他国であろうが潟の中にある島に停泊させ、潜伏期間と考えられる40日間を過ぎてから入港を許可したという。
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