元サラリーマンの植物ウォッチング第6弾。写真はクリックすると大きくなります。
多摩ニュータウン植物記Part6
クロヤツシロラン・1~開花1
そろそろ咲く頃だと思って鑓水方面にひとっ走り。半袖なので腕と顔に虫除けスプレーを掛けて薄暗い竹林に突入すると予想通りやぶ蚊が大群で向かってくる。それらを払いながら時々クモの巣に頭を突っ込み地面を探し回る。2年前は1時間くらい掛ったが、今は何となく生えそうな場所が予想できて突入から10分くらいで見つけることができた。「クロヤツシロラン(黒八代蘭)」はラン科オニノヤガラ属の多年草で花径は高さ1センチで横幅1.2センチほど。上部の傘の部分が背萼片になり両横に大きな側萼片が広がり、背萼片と側萼片の間に小さな側花弁がある。写真では良く見えないが花の中央に唇弁がありその基部には毛が密生する。クロヤツシロランは以前は同属のアキザキヤツシロランと混同されていたが、アキザキヤツシロランの唇弁には無毛であることなどから昭和55年(1980年)に別種であると発表された。花期の草丈は4センチほどで地面スレスレに咲くが、これは受粉を手助けする昆虫が地表近くに生息しているためで、受粉後は草丈は10センチ以上になり種子を遠くに飛ばす戦略を取っている。
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