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ニクイロシュクシャ・1~花

 中山の農道で見掛けた「ニクイロシュクシャ(肉色縮砂)」。残念ながら終り掛けで花は少ししか残っていなかった。ニクイロシュクシャはショウガ科シュクシャ属の多年草でインド原産。草丈は1.5メートルほどになる。花径は4~5センチで同属のハナシュクシャ(=ジンジャー・リリー(Ginger Lily))よりは小型になる。“縮砂”とは東南アジアに分布するショウガ科の花で本種とは別物。
 ショウガ科の花は花被片6枚、雄蕊6本、雌蕊1本が基本だがその形状はずいぶん変わっている。写真は花の後ろから見たものだがその構造を見てみよう。基部の緑色の苞から伸びた淡黄色の筒は3枚の外花被片が合着したもの。花の基部から3本出ているオレンジ色の紐状のものが内花被片になる。雄蕊は6本だがそのうち1本は退化しているので残り5本を数えてみよう。花弁のように拡がっているのが仮雄蕊(不稔)が花弁化したもので、中央のハート形が雄蕊2本分、両翼に拡がる付属片が雄蕊2本分になる。残り1本の雄蕊(稔性)は雌蕊と合着し花の前方に突き出ている。写真では花の向こうにややボケた桃色の葯とその先端の緑色の柱頭が見える。
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コナギ・1~長池公園

 長池公園“里山”の水田で咲き始めた「コナギ(小菜葱)」。ミズアオイ科ミズアオイ属の一年草でいわゆる“水田雑草”のひとつ。当地では水田がほとんど見られないが、ここ長池公園や堀之内寺沢里山公園などでは水田を保護していてこのような水田雑草が観察できる。コナギは農家の方にとっては雑草だが、植物好きにとってはこの青色がとても美しい。
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ヒメジソ

 蓮生寺公園の水辺に生育する「ヒメジソ(姫紫蘇)」。シソ科イヌコウジュ属の一年草で秋に枝先の花序に長さ4ミリほどの唇弁花をややまばらに付ける。同属のイヌコウジュに似ているが、ヒメジソの葉の鋸歯はやや少なくまた鋸歯の深さはイヌコウジュよりも深いので見分けられる。
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イヌコウジュ

 長池公園“中央園路”に群生している「イヌコウジュ(犬香じゅ※)」。シソ科イヌコウジュ属の一年草で花径はわずか4ミリほど。ヒメジソと良く似ているが、いくつかの違いがあるので確認しておこう。まずイヌコウジュの葉の鋸歯は浅くヒメジソのほうはやや深い。鋸歯の対数はイヌコウジュのほうが多くなるが、葉のある位置によって個体差があるので決め手にはしにくい。茎を見るとイヌコウジュの茎には毛が多くヒメジソの茎には毛はさほど目立たない。イヌコウジュの萼片の先端は鋭く尖るのに対してヒメジソの萼片の先端はそれほど尖らない。
 ※じゅの漢字は草かんむりに需
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アキザキヤツシロラン・1~花

 クロヤツシロランの次はやはり「アキザキヤツシロラン(秋咲八代蘭)」。ラン科オニノヤガラ属の多年草で自身に葉緑素をもたず菌類と共生する菌従属栄養植物。草丈は8~9センチで秋に花径1.5センチほどの花を茎の上部に数個付ける。花被片はラン科植物の特徴で6枚あるが、背萼片、側花弁、側萼片が合着して筒状になっている。中央の上部が雌蕊と雄蕊が合着した蕊柱で下部が唇弁になる。
 同属のクロヤツシロランは花期にはより小型で唇弁に毛があり花被片は赤黒く筒状の先端は開くが、アキザキヤツシロランの唇弁には毛が無く花被片はやや緑色掛かり筒状のままあまり開かない。
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ヤノネボンテンカ・1~大塚ぼうけ公園

 大塚ぼうけ公園付近の道端に生育している「ヤノネボンテンカ(矢の根梵天花)」。アオイ科フヨウ属の常緑低木で南アメリカ原産。草丈は40~50センチで草本のようだが茎は木質化し木本に分類されている。花径は4~5センチで花弁は5枚ある。“梵天”とは仏法の守護神の一柱であり、インドから伝わったともされる。また葉が矢尻のような形をしているためにそのように名付けられた。
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クロヤツシロラン・1~開花1

 そろそろ咲く頃だと思って鑓水方面にひとっ走り。半袖なので腕と顔に虫除けスプレーを掛けて薄暗い竹林に突入すると予想通りやぶ蚊が大群で向かってくる。それらを払いながら時々クモの巣に頭を突っ込み地面を探し回る。2年前は1時間くらい掛ったが、今は何となく生えそうな場所が予想できて突入から10分くらいで見つけることができた。「クロヤツシロラン(黒八代蘭)」はラン科オニノヤガラ属の多年草で花径は高さ1センチで横幅1.2センチほど。上部の傘の部分が背萼片になり両横に大きな側萼片が広がり、背萼片と側萼片の間に小さな側花弁がある。写真では良く見えないが花の中央に唇弁がありその基部には毛が密生する。クロヤツシロランは以前は同属のアキザキヤツシロランと混同されていたが、アキザキヤツシロランの唇弁には無毛であることなどから昭和55年(1980年)に別種であると発表された。花期の草丈は4センチほどで地面スレスレに咲くが、これは受粉を手助けする昆虫が地表近くに生息しているためで、受粉後は草丈は10センチ以上になり種子を遠くに飛ばす戦略を取っている。
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シュウブンソウ・1~開花

 キク科シオン属(←シュウブンソウ属)の「シュウブンソウ(秋分草)」。草丈は50~100センチで8~10月に葉腋から短い花柄を出し下向きの花を付ける。頭花は直径5~7ミリで中央の筒状花の周りに2列の舌状花が並んでいる。筒状花の直径は2ミリほどで先端は5裂し、舌状花の花弁の長さは1ミリほど。筒状花は両性、舌状花は雌性になりいずれも結実する。これは高尾山“4号路”のもの。
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ソクズ・2~腺体

 大塚なかおね公園の外周で見られる「ソクズ(蒴くず※)」。ガマズミ科(←レンプクソウ科←スイカズラ科)ニワトコ属の多年草で7~8月にニワトコに似た花を咲かせる。その果実を見に来たが果実はひとつも無く花序には腺体だけが残っている。同属のニワトコは果実がたくさん出来るが、ソクズは結実率が低く果実はなかなか見られない。
 ※くずの漢字は草かんむりに羽にふるとり
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クロウメモドキ・2~若い果実

 高尾山“稲荷山コース”で見られる「クロウメモドキ(黒梅擬)」。クロウメモドキ科クロウメモドキ属の落葉低木で雌雄異株。日本原産で北海道から九州までの山地に生育している。花期は4~5月でここで雌花を見ていた。写真は若い果実で直径6~7ミリ。この後、黒く熟す。
 さて東京都の新型コロナ感染者数は8月13日の5,773人をピークに急激に減少し9月21日は3連休の検査数の影響もあるだろうが253人と6月以来の200人台になった。確かにワクチン接種が進んでいることもあるだろうが、この減少は俄かには信じ難い。繁華街の人出は増加しており先月と比べて大きく変わったことは無い。感染者が減るに越したことが無いがここまで急激だと何か別の要因もあるのではないかと思いたくなる。専門家の方々にはその点を説明して頂けると有り難い。
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