ブラジルマニア オ・ペイシ 名古屋サンバ 沖縄サンバ

沖縄サンバカーニバル、名古屋サンバカーニバルへのオ・ペイシの情熱を語っています。世界一、心のこもったカーニバルを!

サンバは皆でするもの

2010-12-15 | 沖縄サンバ
 沖縄からブラジルにもどり2週間。またいつものサンバの練習に戻り、沖縄でカーニバルをやったことが、ずっと昔のことのようにさえ感じられます。
 オ・ペイシが受けたカーニバルの妨害について、このブログに書くべきか、ずっと迷いがありましたが、書かなければ誰にも伝わらないので、私の強い意見として、あえてここに記しておくことにしました。

 沖縄サンバカーニバルの歴史は10年ですが、沖縄でカーニバルをやろうと思って下見に行ったのは、1994年。今から16年前のことです。
 
 その翌年、サンパウロへ引っ越し、沖縄出身でサンバ経験者である女性に声をかけました。
「私たち、沖縄でサンバカーニバルをやりたいと思っているのですが、一緒にやりませんか」。
 サンパウロで6年間暮らし、いざ沖縄へ引っ越す前にも、再度、この女性に声をかけました。
「いよいよ沖縄へ行くんですけど、あなたも早く沖縄へ戻って、一緒に沖縄でカーニバルをやりましょう」
 しかし、この女性は、「どうせ沖縄の人たちは、やらないよ」とつれない返事でした。

 2001年、私たちの沖縄サンバカーニバルは、沖縄市、コザでスタートしました。最初は参加者70人。パシスタ(フリーダンサー)は、6人だけのパレードでした。

 それから毎年11月、小さいながらも、手作り感たっぷりのサンバカーニバルを行うようになりました。
 2004年、くだんの女性が沖縄を訪問中と知り、私は彼女の滞在先を探し出して電話をしました。「早く沖縄に帰って来て、一緒にサンバやりましょうよ。沖縄サンバカーニバル、盛り上がってきてますよ」。

 2008年、我々が再びサンパウロに暮らすようになり、この女性に再度、サンパウロで会いました。私はまたしても「沖縄サンバカーニバル、一緒にやりましょうよ」と誘いました。

 信じがたいことですが、私が1995年から沖縄サンバカーニバルに誘い続けていたこの女性こそが、今回の沖縄サンバカーニバル10周年開催の2カ月前に大妨害をした人物なのです。

 沖縄市役所からのメールを見て、目を疑いました。
「那覇に住む○○さんという女性が、沖縄サンバカーニバルを自分にやらせてほしい、と申し出ています。市としては、これまでサンバカーニバルを作り上げて来たオ・ペイシとの関係をむげにしたくないので、この女性にオ・ペイシと一緒にやってはどうか、と提案しましたが、一緒にはできない、とのことです・・・」

 なぜ、私たちが15年前から、沖縄でサンバを一緒にやりましょう、と声をかけ続けて来た人が、私たちには一言の相談もなく、「オ・ペイシとはできない。自分にカーニバルをやらせてくれ」と言うのか、全く信じられませんでした。
 しかも彼女は「オ・ペイシとの企画コンペを実施してくれ」と沖縄市に要望している、というのです。

 私はすっかり人間不信になりました。この女性との関係は良好だと信じていたのですが、こんなふうに裏切られるとは思ってもみませんでした。

 カーニバルというのは、普段は接点がなくても、サンバが好きというだけで、人が集まって、みんなで力を合わせて一緒にやるからこそ面白いのだと思うのです。
ブラジルであれ、日本であれ、同じことです。

 サンバの楽しさを知っている人は、当然、知っていると思っていたのですが、そうではなかったようです。
 私たちが10年がかりで、じっくり育ててきたカーニバルが、どうしてこんな妨害をカーニバル直前に受けなければならないのか、理解に苦しみながら、地元の有力者や私たちのカーニバルを応援してくれている人たちに相談をする日々が続きました。

 日本とブラジルの12時間の時差で、彼らのちょうどいい時間に電話をするには、ブラジルの深夜か早朝で、慢性的な睡眠不足になりました。
 沖縄市との交渉の資料作りも不毛な作業でした。

 沖縄では、強力はスタッフが仕事を休んで、動いてくれました。

 我々のこんな苦労をよそに、なぜ、この女性は、自分ひとりで、カーニバルをしようとするのか。しかも、そのカーニバルは、あなたも一緒にやりましょう、とこちらが、さんざん声をかけていたカーニバルなのです。

このカーニバルは、沖縄市の依頼で始まったイベントではありません。
 私たちオ・ペイシが、やりたくて、自分たちから市に陳情に陳情を重ねて、途中、市との会議では大喧嘩をしながらも、やっとのことで時間と場所を確保したイベントなのです。それを横取りしよう、というのは、どういう精神なのでしょうか。

 サンバは皆でやるからこそ楽しいのです。
 どんな妨害があろうとも、サンバを愛する者の精神は普遍です。

 (写真は、沖縄サンバカーニバル10周年の練習風景。色々な人たちが一緒にやるからこそ楽しいカーニバルだと思うのですが・・・)
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする