2021年公開のアメリカ映画です。
ビーナスとセリーナのウィリアムス姉妹を、自ら世界一のテニス・プレーヤーに育て上げた父親と家族の記録です。
父親役のウィル・スミスは、アカデミー賞の主演男優賞を受賞しました(その授賞式で妻をからかわれて腹を立てて、司会者を平手打ちして問題になりました)。
ビーナスが12歳までは文字通り自ら教えて(母親も手伝いました)、そしてその後は強力な売り込み(ビーナスの才能を認めさせて、コーチ料を無料にさせたり、将来の彼女の賞金の一部を与える約束をして、一家全員(長女だけは学業があるので西海岸に残ります。彼女もまた非常に優秀です)でフロリダに移住(豪華な家を手に入れます)させ父親自身も仕事を得たりします)で優秀なコーチにつけて、彼女たちを超一流の選手に育て上げます(ビーナスはウィンブルドンで五回優勝しましたし、セリーナは史上最高の女子選手になりました)。
父親の綿密な育成プラン(これがドリームプランです)と狂気じみた情熱が、二人を成功させたのは間違いないのですが、そうした成功の陰には、似たような親子(テニスとは限らずあらゆるスポーツや芸術分野で)が無数にいて、その大半は失敗に終わっていることでしょう。
そう考えると、この一家の成功物語を手放しで賛美することはできません。