ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

8/15日 木曽御嶽、山上の五湖巡り その6:摩利支天乗越より摩利支天山往復

2013-08-22 07:09:17 | 草花
摩利支天乗越に荷を置いて、ナップザック一つで摩利支天山を往復します。
あとで気づいたことですが、意外と時間が掛かり、往復で一時間近く要しました。
殆どアップダウンの無い道で、岩を踏んで歩くような感じの道ですが、それ程危険を感じることもありません。
どちらかと言えば時間つぶしの寄り道といったところでしょうか。
しかし、この道筋からの御嶽中枢の眺めは抜群で、時間を掛けて歩く値打ちのある道だと思います。

とっつきの展望台 ↓

往復の道の取り掛かり部に小高い場所が有り、ここを「展望台」としていました。
ここからの眺めに素晴らしいものがありますので、次に5枚ほど並べてみます。



剣ヶ峰方面 ↓

一番奥に剣ヶ峰、その下に二の池の小屋が離れて二軒、そして左下に賽の河原があり、下ってくる道も見えています。



継子岳 ↓

振り返って、目を北東に転じれば、この後に行くことになる継子岳が見えています。



濁河温泉方面 ↓

北西方面はるか下のほうに、濁河温泉の建造物の一部分が見えています。



摩利支天山の最高地点方面 ↓

左側に継母岳を見て、摩利支天山の最高地点が見えています。



最高地点をズーム ↓

摩利支天山の最高地点に人がいるようですので、ズームします。
この方とは途中で行き会いましたので、二言三言ですが言葉を交わしました。



トウヤクリンドウ ↓

「展望台」をあとにして、最高地点への往復路を歩き始めます。トウヤクリンドウの良い姿が出てきました。



キバナシャクナゲ ↓

花のない株ですので見分けが難しいですが、葉脈がへこんでいるので、キバナシャクナゲと判断しました。



クロクモソウ ↓

クロクモソウが大岩の下のほうで咲いていました。



オンタデ(雌株) ↓

やや赤味のある花は雌株の方でしょう。




オンタデ(雄株) ↓

そしてこちらは雄株のようです。



継母岳 ↓

去年登った継母岳は、ここから見たときが、一番迫力あるように見えます。



コイワカガミ ↓

花はもう残していませんが、葉の染まり具合がバラバラで面白いと思いました。



摩利支天山頂上 ↓

山頂の2959.2mの標石のところに着きました。



乗越に戻る道 ↓

いま来た道を戻ります。この日の空はすぐこんな風にガスを作り出してくれます。
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8/15日 木曽御嶽、山上の五湖巡り その5:賽の河原・白龍を通り、摩利支天乗越まで

2013-08-21 06:59:58 | 草花
この時は雨にこそ出会いませんでしたが、お天気が気ぜわしく変化して、薄着で通した小生は結構気になっていました。
そんな中で、日光直射が激しくなり、身体がつらくなりましたので、ハイマツ、ナナカマドの木陰の草地を探し、30分弱昼寝タイムを設けたりしました。
実際に深くは寝付けませんでしたが、朝の暗いうちから歩きだしていますので、こんな贅沢な時間を入れることも有ってよさそうですね。
少しのまどろみで、身体はシャンとなったような気がします。
チングルマ ↓

寝そべった足元にはチングルマの「稚児車」の姿がありました。



チングルマ(近写)↓

近付きます。


ミヤマハンノキ(若い実) ↓

ミヤマハンノキの未だ若い実を見つけました。



ハイマツ ↓

賽の河原に下る斜面で、実(球果)をつけたハイマツに出会います。



賽の河原 ↓

賽の河原に下りました。この左手に日本最高所の滝があるので訪問したいところですが、立ち入り禁止のロープが張られていて近づくことが出来ません。



白龍まで登り返す ↓

賽の河原からまた白龍まで登り返しになります。根気良く歩くしかありません。



ヨツバシオガマ ↓

ヨツバシオガマの纏まった株に出会いましたが、どれも花は進んでしまっています。



白龍避難小屋 ↓

白龍の避難小屋が近付きました。ここがある種の峠路になっています。
避難小屋前で山伏装束を身につけた立派な風体の修験者にすれ違いました。
ここから摩利支天乗越を目指して更に登っていきます。



チシマギキョウ ↓

これまでイワギキョウばかりをみて来ましたが、ここで始めてチシマギキョウをみました。



コマクサ ↓

ここではロープの向こうにコマクサが咲いていました。花にはもう遅いですね。



ミヤマオトコヨモギ ↓

ちょっと風変わりなヨモギが出て来ました。



法螺貝を吹く山伏 ↓

霧の向こうから突然「ブォー」と音が聞こえ始めました。
霧が晴れるのを待ってそちらを見ると、峰頭に先ほどすれ違った、山伏姿の修験者が立ち、法螺貝を吹き鳴らしています。これは嬉しく、珍しい出来事でした。



ミヤマゼンコ ↓

セリ科の判別の難しいものを、以下にまとめて3種類出します。
(二の池付近で撮影)



シラネニンジン ↓

二の池付近で撮影



ミヤマウイキョウ ↓

白龍付近で撮影



イワベンケイ ↓

白龍からの登り道で見ました。綺麗に咲いた花はもう終わってしまっています。



摩利支天乗越到着 ↓

ここでリュックを下ろして、ナップザックを取り出し、水など貴重品を詰めて、摩利支天山の山頂まで往復することにします。(所要タイムは小一時間です。)




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8/15日 木曽御嶽、山上の五湖巡り その4:一の池の外周巡りをして二の池近辺まで

2013-08-20 07:06:55 | 草花
ネット上のwikiに御嶽の年表的なものが有りましたので、興味あるものを抜粋しておきます。
〇702年(大宝2年)6月 役小角が開山]、国司高根道基が山頂の剣ヶ峰に御嶽神社奥社を創建
〇室町時代 - 修験者の登拝が盛んになった。
〇1785年(天明5年) - 尾張の覚明行者によって黒沢口が開かれた。
〇1791年(寛政3年) - 小坂口が開かれた。
〇1792年(寛政4年) - 6月 - 武蔵の普寛行者が王滝口を開いた。
〇1872年(明治5年) - 太政官通達により神社仏閣地の女人禁制が解かれた。
〇1979年(昭和54年)10月28日 - 南西側斜面で水蒸気爆発が発生、有史以来の噴火となった。
〇1984年(昭和59年)9月14日 - 御嶽山直下を震源としたM6.8の長野県西部地震が発生。

ついでにこの木曾御嶽の「日本一」を探してみます。
①:一番西にある3000m峰である。
②:二の池は最高所の湖沼である。
③:最高所に懸かる滝がある。
④:(未確認ですが)滝数の多いこと。

この中で「女人禁制」に興味が惹かれました。このことによって女人結界が解かれ、女性が今日のように当たり前に剣ヶ峰まで来られるようになったのですね。
しかし、この木曽御嶽はそれをクリアーできていますが、大峰山では未だに女人禁制のところがあるようですし、大相撲でもまだ女性を土俵上に載せていませんね。
こういうご法度がいつ解かれるのかその点に興味があります。

今回のレポートは一の池の外輪山を一周して、二の池の近くまでの紀行です。
剣ヶ峰から離れ始める ↓

まずは神社裏から岩の道を下り始め、対面の峰々を目指していきます。



噴気 ↓

向こうに王滝の岩峰が見え、手前の山腹から僅かな噴気(水蒸気)が見えても居ます。



一の池 ↓

一の池の「湖面」の位置まで下って来ました。ここに常時水が貯まっていたら、この「湖」が日本最高所のものとなるところです。



来し方 ↓

あそこが剣ヶ峰であり、実際には60mくらいしか下りていないのですが、随分高低差があるように見えます。逆光線で見づらさがある所為でしょうか。



山頂をズーム ↓

望遠で近づけてみると、こんなことになっていました。



もう一度地獄谷 ↓

人の立ち入るのを拒絶した凄い空間になっています。



継母岳 ↓

昨年、京都のお友達と訪ねたあの峰は、今回見るだけに止め、訪問するのは割愛しておきます。



イワツメクサ ↓

岩礫地で盛んに姿を見せてきます。



コマクサ ↓

木曽御嶽でコマクサを見ることは容易になって来ました。小生が記憶している生育地は・・・
この場所、白龍付近、五の池小屋付近、継子岳付近、四の池付近、三の池付近と概略6つの場所に生育しています。今回は訪れるのが遅くて、花がみすぼらしくなっていますが、それぞれの場所のものを見ていくことにします。



摩利支天山 ↓

今山行で計画にプラスして登ることに決めた摩利支天山がノビノビとした姿を見せています。



二の池 ↓

外輪山の北側の壁に雪を残し、それに接して二の池が見えてきました。
この後外輪山をたどり、二の池の湖面の高さまで下って行きます。



ミヤマダイコンソウ ↓

こういう花もまだ僅かに残っています。



二の池新館 ↓

二の池を拠りどころにして、山小屋が二軒、お互いに少し離れあって建っています。今回は新館の前をかすめて行きます。



イワギキョウ ↓

こちらのものもしぼんだものが見えますが、綺麗に咲いた花もあります。



ミヤマアキノキリンソウ ↓

本当はクモマグサを探していたのですが、花には遅くて、花びらの残ったものが有りませんでした。そこで、アキノキリンソウの元気なものにピンチヒッターをつとめて貰うことにしました。
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8/15日 木曽御嶽、山上の五湖巡り その3:最高地点の剣ヶ峰に着く そこからの景観など

2013-08-19 06:35:17 | 草花
夏の山に登って、天気は晴れているのに、遠くの見通しが悪いということはたびたび有ります。
雨が降らないだけマシだという考え方もありますが、晴れている分だけ、日焼けして、下山してからヤケドでひどい目にあったりします。
今回は日焼け止めクリームを持って、肌の露出部分に塗ってみたりしました。
その甲斐あったのでしょうか、肌がヒリヒリしないで済んでいます。

この記事で画を見ると天気晴朗で申し分ないように見えますが、遠くの山々の眺望が全然いけませんでした。

山頂の剣ヶ峰を眺める ↓

稜線上から剣ヶ峰山頂方面を確認します。もう20分も歩けばあの絶巓に立つ事が出来ます。



二の池方面を眺める ↓

目を転じて、二の池方面を見ると、残雪と湖水、そして、二の池小屋がすぐそこに見えます。



剣が峰に向かい歩きだす ↓

草木の殆ど生えていない道を剣ヶ峰目指して歩きだします。ここも噴火の火山灰で埋まった場所なのでしょうね。早く植生が回復して欲しい空間ですね。



山頂直下の建物 ↓

山頂直下に神社や宿泊施設、売店があります。そこをすり抜けて歩いて行きます。



最後の石段 ↓

これまでも目一杯歩いていますので、最後のこの石段の急傾斜は難物です。
石段の前で、一息入れてから歩きだす人が多いようです。



山頂の神社 ↓

石段を登り切ると正面に神社が祀られています。参拝後に、山頂の空間をぶらぶらすることにしましょうか。



剣ヶ峰の三角点 ↓

一等三角点の標石を撮っておきます。



一番山頂らしい箇所? ↓

剣ヶ峰山頂の一角の中で、この場所が一番山の頂らしい雰囲気のあるところかもしれません。


北方向 ↓

北の方角を見ます。手前から順に、一の池・二の池・摩利支天山・継子岳となります。



一の池と二の池 ↓

今度は湖沼を強調します。手前の水枯れした一の池と水をたたえた二の池ですね。



継子岳とごく薄く乗鞍岳 ↓

今度は遠景を見ます。御嶽のいくつかある峰のうちの最北の継子岳とそのはるか向こうに、乗鞍岳がまるで幽霊のように、薄ボンヤリと見えています。こんな空のもとでは奇跡的ですね。


王滝山頂 ↓

王滝側を見ると火山性の岩肌を剥き出しにした峰があります。



王滝側 ↓

田の原から登る王滝道は、稜線に突き当たる場所に神社があり、そこから八丁ダルミという平坦部を経て、この剣ヶ峰に上がってきます。ここではその模様が写っています。


地獄谷 ↓

視線を更に西に振りますと、地獄谷の気味の悪い谷間が見えます。
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8/15日 木曽御嶽、山上の五湖巡り その2:8合目から山上の稜線に出合うまで

2013-08-18 09:03:01 | 草花
ここでは、いよいよ森林限界から上の高山らしい景色の中を高度を稼いで行き、山上の稜線に到達するまでをレポートします。
丁度この場所を、彼のウォルター・ウェストンが明治27(1894)年の8月に歩いています。
その紀行文中でこのあたりのことを記述しているものがありましたので少々紹介します。

「女人堂からは、噴火口のヘリの東の壁が今はま上にそびえ立っていた。そして私たちのルートはだんだん険しくなって、溶岩のごろごろした稜線や雪の襞や砕けた岩の上に通じている。這松の低く拡がった枝のなかの隠れ家から、びっくりした野兎が飛び出して、あんまり驚いて私の足の間を通りすぎるくらいだった・・・・・・」
「日本アルプス 登山と探検」より抜粋 岡本精一訳より

あの頃のこんな高所に野兎が居たとは思いませんでした。

ミヤマバイケイソウ ↓

這い松の隙間のやや湿地で、この花が咲いていました。もう遅い感じですね。



日の出 ↓

地際の靄に遮られて見えなかった日輪がやっと空に放たれました。もう空が明るすぎますので、そう何枚も撮らずに、この一枚を撮るだけに止めました。



眼下に女人堂 ↓

8合目から山上の稜線に到るまで、標高差460メートルあまりを一気に登ることになります。
すぐに女人堂の山小屋は眼下に納まってきます。



石碑群 ↓

霊神を祀った石碑が、両側に建ち並ぶ中を通り抜けて行きます。御嶽が信仰の山である所以ですね。



ゴゼンタチバナ ↓

ハイマツの根元にはこんな花も出てきます。



山小屋二つ ↓

見上げるように山小屋があります。遠く高く見えていますが、人間の足は強いですね。
根気良く登るうちに、あれを凌駕してしまうのですから。
あたりは、もう遅い時間ですが、モルゲンロートに染まっています。



オンタデ ↓

おんたけのおんたで・・・・・一種の洒落っ気による命名なのでしょうね。
この山では山上の砂礫地などでよく目にします。



田の原方面 ↓

眼下に三角錐の山が見えます。スキー場施設のある三笠山でしょうね。その手前の建造物は田の原周辺のものと見ました。



残雪 ↓

雪の上に細かい土砂が付着した状態です。こんな色では雪に見えませんね。



シナノオトギリ ↓

岩間にオトギリソウの仲間が咲いています。恐らくシナノオトギリと思いますが、日光直射を受けて眩しく咲いています。



石室山荘 ↓

頭の上にのしかかるように見えますが、あの小屋と同じ高さになれば9合目となります。



覚明堂休憩所 ↓

こちらは9合目半の休憩所です。根気良く歩けば、こういうものを超える高さにまで行けてしまうのですから、人間の足って結構偉大な働きをするものですね。



覚明堂 ↓

前出の休憩所のすぐ前に祀られています。
心の中でお参りして通り過ぎます。



山上の稜線到着 ↓

女人堂から一本調子の登り詰めで、約90分、標高2900メートルを超すところまで来ました。
ここに山上の稜線を周遊する道が出来ていて、条件さえ良ければ富士山も見える場所です。
今回は遠くの眺望はゼロに等しくて、残念なことです。

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