【同調圧力の真実】「空気」の研究|山本七平 あなたの思考を奪っている、残酷すぎる社会の構造
国さえもコントロールできない科学的根拠の影響も受け入れない『空気という妖怪』は変えられるのか?『空気』に水を差す人色エナジーの坩堝から生み出される雰囲気とは?
『空気』とは何か?
「空気とは絶対的な支配力を持つ『判断の基準』で、もしそれに抵抗しようものなら、
容赦なく、異端と判断され、まるで犯罪者のごとく社会に抹殺されてしまう超能力!」
「日本の判断の基準は空気的判断基準だそしてそれは誰も説明できない妖怪のようなもの!」 参考文献 山本 七平 空気の研究より
この『空気』は国家権力さえ支配できない、科学的根拠も影響し得ない
絶対的な基準として、社会のあらゆるところに存在する。
もちろん会社・企業の中にも存在し、会社の経営に影響し、
仕事の方向性から、末端のオペレーションにまで影響している。
例えば、あなたも経験があると思うが、
会社の会議などで、上司が、
「今期はこの方針で行こうと思いますが、何か、質問や意見があればおねがいします」と促したときに、
シーーーンとした空気が流れ、誰も何も発言がなく、まるで会議でなく報告会のような様相を呈してしまったこと。
例えば仕事は定時で終わっているのに、上司のがまだ帰らないため、必要がないのに残業をしてしまう、
帰れないでいる部下たち。
おそらく、日本の多くの会社で、このようなことが、日常的に行われているのではないかと思う。
そして、この空気がエスカレートして引きおこされるのが、ビックモーター・損保ジャパンの事件、
ダイハツ・トヨタのグループ企業の検査データの改ざん問題や、宝塚のパワハラ事件などであると思う。
個人個人では、こういった行為を行うのはいけない事だと、そしてやりたくないと思っているのに、
場の空気はそれを許さなかったのだと思う。
安全性が最上位の優先事項だとわかっていても、納期や、効率を優先せざる負えない企業文化。
これは法律に触れる行為だとわかっていても、売り上げ目標が絶対化した予算になってしまっていて、それを達成するために、
車に傷をつけてしまう、会社方針が、法律よりも優先してしまう恐怖の支配構造。
永年の伝統が、時代に合わなくなっているにも関わらず、生存者バイアスに支配され、パワハラが常態化している舞台稽古。
ただ、空気に支配される世界、そこには、自ら選択する自由もなく、発言する権利もない、人の命さえ奪ってしまう、恐ろい空間だけがある。
では、この空気を変えることはできないのか?ということなのだが、
山本先生は、過去にあった、大きく空気が変わった事例を挙げています。
ひとつは、明治維新、そして2つ目は、戦後!
面白いことに、日本においての社会変革は、驚くほどの短期間で達成されているのだという。
そしてそれは、世界的には大変珍しいことらしい。
宗教や、論理的な基準のある諸外国では、考えられないことらしいのだ。
日本人は、元々多神教だ、八百万の神といわれ、木や森、川、海、あらゆる物体に霊魂が宿ると信じられいる。
つまり、「空気は」、太古から日本人の心に宿る実態のない絶対的なものであると考えられる。
宗教のように明文化された経典のような基準はなくとも、空気自体が経典のように絶対的なものであるということだ。
もちろん諸外国にも空気といったものないのか?というとまったくないわけではない。
しかし、日本人と、大きく違うところでは、論理的な明文化された基準があったり、宗教の経典があったりして、
これが、人の判断の基準なので、社会変革を行うにも、この基準を書き換えなければならない。
そのため、時間も労力もかかるし簡単ではない。
キリスト教の経典を変えることになった、宗教改革は、多くの血が流され、宗教戦争をふくめて、諸説あるが約140年間かかっている。
こういった海外の事例などから判ってくる、空気に支配されにくい組織を作るための方法のひとつは、
組織の大多数が納得感のある、基準を明文化して作っておくということが考えられると思う。
これにより、『空気という妖怪の影響力を限定的なものにできる』と考えられる。
もうひとつは、
『心理的安全性の肝でもある、安心して反対の意見を言える雰囲気を作ることであると考えられる!』
このことが、空気に水を差す企業文化を創ることになり、空気に支配されにくい、組織を作ることにつながる。
ここで、『空気』と『雰囲気』の違いについて、触れておきたいと思う。
辞書を引いてみると、
【空気】その場所にいる人々を支配している気分を言うことが多い。
【雰囲気】人や場所などが発散する独特のある感じについて言う、好ましいものが多い。
同じような使い方をする2つだが、明らかに違うところがある。
「空気」は人を支配するもので、基本的にマイナスに働き、
「雰囲気」は、人が作るもので、空気と違い好ましいエネルギーを感じ、プラスに働くものもある点だ。
ここで思い出すのは、アドラーの共同体感覚という概念だ、
コミュニティーの中で幸せに生き生きと積極的に生きるための基準で、
1、自分は役に立てる
2、周りは信頼できる
3、貢献感を感じている
そしてこれらは、勇気付けという、人に内在するエネルギーを高める働きかけを続けることで得られるという。
まさに、この働きかけの数々を明文化することによって、
会社祖組織内の人のエネルギーをプラスにしていくことにより、
エネルギーの高い人たちが集まり作っていく雰囲気が、企業文化を創り「空気」による支配から解放されることにつながると考える。
『ビジネスステージでも自己受容できるようになるためのポイント』
1、完全に自己受容できている人はいない事を理解する
2、自分のネガティブな感情にただ向き合い、ただ観察し続ける!
3、ネガティブな感情を紙に書き出す!
4、あ、またネガティブな感情沸いてるなーと気づくだけでいい
5、目標をすて、今の積み上げで結果が生まれていることに気づく
6、呼吸音に気づき、集中する瞑想を実践する
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