子供の頃、放課後のマブナ釣りというといつも「赤へら」と「マッシュポテト」でしたね~。
「マッシュポテトってなんでお菓子みたいに甘い匂いがするんだろう」っていつも思ってました。
マッシュポテトってジャガイモのフレークを使いやすく加工したものなんですけど、もともとは非常に臭いです。「ジャガイモってこんな臭いするかなあ?」って感じです。
製品化されてるマッシュポテトって、香料を入れてあるんですね。
先日、たまたまカボチャフレークなるものを試しに買ってみたんですけど、この臭いがジャガイモのフレークと全く一緒。よく考えてみるとすご~く不思議。
この北海道産のカボチャフレークって、かなり昔からあるそうなんですけど、便利な割になぜか料理に使ってる人はあまりいないようです。やっぱり、あの臭いの処理に困るからなんでしょうね。使われてるのは主としてお菓子です。
2008年度は皆さんご存じのようにカボチャを練り込んだスイーツがブレイクしましたけど、スコーン、チーズケーキなど、みんなスパイスやフレーバーをかなり効かせたものになっていましたね。
で、この臭い「何かに似てるなあ」と考えていて思い出したのが「寒天培地」!
理科の実験で大腸菌やらを培養するときに使うアレです。
単にジャガイモを原料にしてるだけかもしれませんが♪
そして、さらにもうひとつ。培地じゃなくて“酵母そのものの匂い”。健胃剤として売られているビール酵母製剤の「エビオス錠」。あれがちょうどそんな感じでして。ホップの臭いがしますんで少し違いますけど、結構近いと思います。
ジャガイモとカボチャ、そして培地、酵母。これらに共通するものって何かあるんでしょうか??
そこで思い当たるのが「グルタミン」。
アンモニアはグルタミン酸とくっついて(このときATPを1モル消費して)グルタミンになるわけですけど、わざわざATPを消費しているということですんで、グルタミンってそれだけ分解しやすくて、放っておくとどんどん分解するタイプのアミノ酸だということが分かります。
ジャガイモって、イモの中でも、うまみ物質の一つのグルタミン酸が多いと言われていますけど(タロイモを除けば)、これって、もともとグルタミンとして含まれていたものもグルタミン酸と一緒にカウントされてる可能性もありますねっ(※1)。
ですが、ジャガイモフレークの臭いの正体がグルタミンだとすると、生のジャガイモを切ったときとか、カリフラワー、ブロッコリーなどでも同じような臭いがするはずです。でもそうじゃないということは、グルタミンではなくて、グルタミンが分解してできたものを嗅いでいるということになるのかなっ??
「なんだって!!食べ物が分解したり腐敗するのは菌が増えるからとされている。ジャガイモやカボチャのフレークは、クリーンな設備で加熱し、ローラーで圧延・乾燥までを一気に行っている。これならどんな高熱性細菌だって生きられるはずがないじゃないか。無菌なのに分解するなんて絶対におかしい!!」
こう、おっしゃるかもしれません。でもでも、細胞の中には何にもしなくても、ひとりでに壊れていく物質がたくさん詰まっています。
このようなことは、現在の栄養学では教えてくれないでしょうけど…。
細胞の中には、グルタミンだけでなく、ビタミンB群やATP、ユビキノンのようにすぐに壊れてしまう物質がありますね。もしかするとグルタミンから遊離したアンモニアとこれらの物質が反応して、あのような臭いを作ってるのかもしれない、こういうわけです。
グルタミンは昔から、体内で合成できるからという理由で必須アミノ酸群には含めてこなかったわけですけど、合成できるといってもその分ATPを消費しちゃうんじゃ、なんだか体にわざわざ負担をかけてるだけのような…?
それに、あまりにも加工食品に偏った食生活だとグルタミンがほとんど含まれていませんから、トリプトファンみたいなアミノ酸が不足しがちになるということもあり得るのでは?
本当は摂取した方がいいアミノ酸なのに、食品分析するのに分解しやすくて厄介だから敬遠されてきただけなのかも…。
さて「グルタミン」。熱に弱くて、冷蔵庫に入れておいても徐々に分解してしまう(※2)ということになると、一体どうやって摂取したらいいのでしょう。やっぱり鮎のセゴシしかない?
そこでおすすめなのが温野菜。
軸の固い部分まで食べる必要はないです。残ったらコンポストへGO!
ブロッコリーでなくても、カリフラワー、芽キャベツでもOK。
えっ、「さっきのグルタミン、山女魚釣りで使うのか」ですって?
いえいえ、そんなことしなくても、川虫の足が動いてれば釣れますから。
ん?そうか!ガルプ汁ならぬ、グルタミン汁を作って、そこで青イソメを泳がせれば…
さっそくやってみよう!!
非必須アミノ酸「グルタミン」については、
日清ファーマ株式会社の「小麦グルテン加水分解物」というサイト。「グルタミン」に関する膨大な資料があります。
※1 上記日清ファーマ社サイト内http://www.wgh.jp/bunken/kagaku/000048.phpに論文からの引用として「通常、食品タンパクのアミノ酸組成分析では、グルタミン酸、グルタミン、ピログルタミン酸は、すべてグルタミン酸として測定されるので、これら3者を区別して測定することはできません。」とあります。
※2 グルタミンの安定性については、培地メーカーカタログに貴重な資料があります。
http://www.sigma-aldrich.co.jp/TechnicalSupport/pdf/CC_04AminoAcid.pdf
液状のアミノサプリではさほど効果なし?
「マッシュポテトってなんでお菓子みたいに甘い匂いがするんだろう」っていつも思ってました。
マッシュポテトってジャガイモのフレークを使いやすく加工したものなんですけど、もともとは非常に臭いです。「ジャガイモってこんな臭いするかなあ?」って感じです。
製品化されてるマッシュポテトって、香料を入れてあるんですね。
先日、たまたまカボチャフレークなるものを試しに買ってみたんですけど、この臭いがジャガイモのフレークと全く一緒。よく考えてみるとすご~く不思議。
この北海道産のカボチャフレークって、かなり昔からあるそうなんですけど、便利な割になぜか料理に使ってる人はあまりいないようです。やっぱり、あの臭いの処理に困るからなんでしょうね。使われてるのは主としてお菓子です。
2008年度は皆さんご存じのようにカボチャを練り込んだスイーツがブレイクしましたけど、スコーン、チーズケーキなど、みんなスパイスやフレーバーをかなり効かせたものになっていましたね。
で、この臭い「何かに似てるなあ」と考えていて思い出したのが「寒天培地」!
理科の実験で大腸菌やらを培養するときに使うアレです。
単にジャガイモを原料にしてるだけかもしれませんが♪
そして、さらにもうひとつ。培地じゃなくて“酵母そのものの匂い”。健胃剤として売られているビール酵母製剤の「エビオス錠」。あれがちょうどそんな感じでして。ホップの臭いがしますんで少し違いますけど、結構近いと思います。
ジャガイモとカボチャ、そして培地、酵母。これらに共通するものって何かあるんでしょうか??
そこで思い当たるのが「グルタミン」。
アンモニアはグルタミン酸とくっついて(このときATPを1モル消費して)グルタミンになるわけですけど、わざわざATPを消費しているということですんで、グルタミンってそれだけ分解しやすくて、放っておくとどんどん分解するタイプのアミノ酸だということが分かります。
ジャガイモって、イモの中でも、うまみ物質の一つのグルタミン酸が多いと言われていますけど(タロイモを除けば)、これって、もともとグルタミンとして含まれていたものもグルタミン酸と一緒にカウントされてる可能性もありますねっ(※1)。
ですが、ジャガイモフレークの臭いの正体がグルタミンだとすると、生のジャガイモを切ったときとか、カリフラワー、ブロッコリーなどでも同じような臭いがするはずです。でもそうじゃないということは、グルタミンではなくて、グルタミンが分解してできたものを嗅いでいるということになるのかなっ??
「なんだって!!食べ物が分解したり腐敗するのは菌が増えるからとされている。ジャガイモやカボチャのフレークは、クリーンな設備で加熱し、ローラーで圧延・乾燥までを一気に行っている。これならどんな高熱性細菌だって生きられるはずがないじゃないか。無菌なのに分解するなんて絶対におかしい!!」
こう、おっしゃるかもしれません。でもでも、細胞の中には何にもしなくても、ひとりでに壊れていく物質がたくさん詰まっています。
このようなことは、現在の栄養学では教えてくれないでしょうけど…。
細胞の中には、グルタミンだけでなく、ビタミンB群やATP、ユビキノンのようにすぐに壊れてしまう物質がありますね。もしかするとグルタミンから遊離したアンモニアとこれらの物質が反応して、あのような臭いを作ってるのかもしれない、こういうわけです。
グルタミンは昔から、体内で合成できるからという理由で必須アミノ酸群には含めてこなかったわけですけど、合成できるといってもその分ATPを消費しちゃうんじゃ、なんだか体にわざわざ負担をかけてるだけのような…?
それに、あまりにも加工食品に偏った食生活だとグルタミンがほとんど含まれていませんから、トリプトファンみたいなアミノ酸が不足しがちになるということもあり得るのでは?
本当は摂取した方がいいアミノ酸なのに、食品分析するのに分解しやすくて厄介だから敬遠されてきただけなのかも…。
さて「グルタミン」。熱に弱くて、冷蔵庫に入れておいても徐々に分解してしまう(※2)ということになると、一体どうやって摂取したらいいのでしょう。やっぱり鮎のセゴシしかない?
そこでおすすめなのが温野菜。
- なるべく新鮮なブロッコリーを入手します。
食品分析表で「グルタミン酸」含有量の多い野菜なら、たぶん「グルタミン」の方も多いだろうと♪(※1)
- そしてなるべく大きな鍋にお湯を沸かします。
- 沸騰したら、ブロッコリーをちぎって入れます。
- 30秒ぐらいでザルに上げ、水をざっとかけて荒熱を取ります。
- アツアツを塩とオリーブオイルで食します♪
軸の固い部分まで食べる必要はないです。残ったらコンポストへGO!
ブロッコリーでなくても、カリフラワー、芽キャベツでもOK。
えっ、「さっきのグルタミン、山女魚釣りで使うのか」ですって?
いえいえ、そんなことしなくても、川虫の足が動いてれば釣れますから。
ん?そうか!ガルプ汁ならぬ、グルタミン汁を作って、そこで青イソメを泳がせれば…
さっそくやってみよう!!
非必須アミノ酸「グルタミン」については、
日清ファーマ株式会社の「小麦グルテン加水分解物」というサイト。「グルタミン」に関する膨大な資料があります。
※1 上記日清ファーマ社サイト内http://www.wgh.jp/bunken/kagaku/000048.phpに論文からの引用として「通常、食品タンパクのアミノ酸組成分析では、グルタミン酸、グルタミン、ピログルタミン酸は、すべてグルタミン酸として測定されるので、これら3者を区別して測定することはできません。」とあります。
※2 グルタミンの安定性については、培地メーカーカタログに貴重な資料があります。
http://www.sigma-aldrich.co.jp/TechnicalSupport/pdf/CC_04AminoAcid.pdf
液状のアミノサプリではさほど効果なし?