竹心の魚族に乾杯

Have you ever seen mythos?
登場する団体名、河川名は実在のものとは一切関係ございません。

やまめの浮袋

2007年05月31日 12時22分05秒 | やまめ研究所
山女魚には浮袋がないと言われる。実際には、浮袋はあるのだが血合いに張り付いていて極めて薄く、単なる膜のように見えることからそう言われるようだ。このような薄い浮袋でどうやって身体のバランスをとっているのか全く不思議な魚だと思う。

以前成魚放流の山女魚を解剖してみたことがあるが、浮袋が血合いから離れていて、ちょうどソーセージのような恰好であった。山女魚は浮袋が血合いと癒着しているのが普通なのだから、浮袋が独立している個体がいるのは遺伝子のイタズラと考えがちだが、あるいは、そもそも山女魚の染色体に浮袋を癒着させるような遺伝子があると考えること自体が間違っているとは考えられないだろうか。稚魚の段階ではウグイなどと同様に浮袋は独立していて、それが成長の過程で外的要因により癒着すると考える方が自然なのではないか。
ごく稀にウグイの群れの中に山女魚や鮎の稚魚が紛れているのを見ることがあるが、このような個体は必要な時期に必要な器官を発達させることができないため、身体が完成しない可能性もある。そうすると、これらの個体は浮袋が独立しているのかも知れない。もちろんこういった“醜いアヒルの子”たちは外敵に発見されやすいため真っ先に鳥の餌食になってしまうと思うが、一度でいいから釣り上げてみたいものだ。


ちなみに、先日の山女魚のヘソというのは浮袋じゃなくて胃袋です。コレ、焼き鳥みたいに串に差して焼くんだけどビールに合うんだな~。絶品です!

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