世界の富裕層 上位2100人 46億人分より多い資産持つ
2020/1/22 NHK
世界の富裕層の上位2100人余りの資産を足し上げると、世界の総人口のおよそ6割に当たる46億人の資産の合計を上回ることが、国際的なNGOがまとめた報告書で明らかになりました。
世界の貧困問題に取り組む国際的なNGOの「オックスファム」は20日、スイスで開催されている「ダボス会議」にあわせて経済格差に関する報告書を発表しました。
それによりますと、去年の時点で10億ドル以上の資産を持つ富裕層2100人余りの資産の合計は、世界の総人口のおよそ6割に当たる46億人の資産の合計を上回っていたということです。
そのうえで、上位1%の富裕層が今後10年間、税金を0.5%多く払えば、介護や教育などの分野で1億1700万人を新たに雇うことができる金額になるとしています。
報告書は男女の経済格差に関連して、主に女性が担っている介護や育児などの無報酬の労働の価値は、年間で少なくとも10兆8000億ドルに相当すると推計しています。
そして、政府が介護などの分野に投資し、女性に適切な賃金が支払われるしくみを作るべきだと提言しています。
NGOの代表は「女性の無報酬の労働が経済の隠れたけん引役であることを知ってほしい。女性は適切な賃金の支払いを必要としている」と述べ、各国に格差の解消に向けた取り組みを求めました。
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