あまりに美しい装飾。しかも優れた音響効果を得るための機能美。アッバース1世が建造した広大なパティオに面するアリカプ宮殿。その中で、現在は観光客の立ち入りは禁止されている6Fにこの奏楽堂はある。石作りの壁であるが、漆喰のボードを楽器の形にくりぬきながら、反響を抑えるという手間のかかったつくりである。現代の吸音材のようなふわふわの素材や木材でもなく石の素材で行っているのがすごい。
なぜ、立ち入り禁止なのに入れたかというと、「建築学の研究者だ。」ということで少しの間だけ見せていただいた。ずっと見ていたかったし、できればバイオリンを鳴らしてみたかった。