ジャンプスクエア 松井優征先生 インタビュー 完全版より引用
――今後もジャンプで描かれるにあたって、挑戦してみたい題材は?
松井◆せっかくこういう居場所を与えてくださったのだから、もっとジャンプのために働きたいし、編集部に可愛がってもらえる作品を描きたいです(笑)。基本的にジャンプ作品は拡大戦略というか、話を膨らませた時の勢いと興奮を最優先する傾向にあるじゃないですか。それを理解した上で、それに相対したくて『~ネウロ』を描いたんですが、やっぱりというか他方の作品に比べて温度が低い。戦い一つにも長々と理由付けが必要で、ジャンプ作品として作るのにはかなり難儀しました。だから今度は、もう少しわかりやすく、膨らませることを意識したいと思います。そうすれば何かと後ろに回されていた掲載順序ももう少し上がるかと(笑)。
――今、控えめにおっしゃいましたけど、アンケート票と掲載順序は必ずしも合致しないんですね。作品の特性によって順番が決まることもある。そこは最近、誤解されがちですよね。
松井◆それはもう雑誌の運営上仕方がない事なんですが、ネウロのような、雑誌的にお勧めしづらいマンガの場合は、特に商品展開が一通り終わった後は、票よりも大分下の位置に載る事がほとんどだったので…。後ろのほうに掲載されていると、「大丈夫ですか? 連載終わっちゃうんですか」っていうファンレターが多く来るので、実際には安定してるのにも関わらず、心配かけてしまって心苦しく思うことはありました。ラスト一年は、描くことも決まっていて、仕事自体は本当に楽しかったのですが…そこらへんの余計な所で心が動いてしまうあたり、まだまだ自分は未熟だなあと思いました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私は好きな作品が読めればそれで良いので、「掲載順位」と「アンケート結果」というのは、まったく興味が無いんです。でも最近、業界のヤラセじゃないか?と言いたくなるほど、この二つはネットや雑誌で話題にされてます。
WJ連載中の、大場つぐみ&小畑健の『バクマン。』が、主人公が漫画家&原作者を目指す少年たちという設定上、非常にリアルに(と、思われる)編集部の実情と漫画家さんの思惑を描いてヒットしているのも、漫画のアシスタントさんの日常を描いた、葛西りいちさんのweb作品『あしめし』も(コミック化されて、ますます面白いです)可視化されづらい人気の職業の、ほんとのところを知りたい気持ちが、読者には強くあるからですよね。
『バクマン。』を読むと、こんな事描いちゃって大丈夫なの?と、作者さんの立場を心配してドキドキする気持ちが、まずあるんです。(ときたま『銀魂』もぶっちゃけ過ぎてない?と、同じ気持ちになるんですが)ネタに出来るくらいオープンになりつつあるなら良いなぁと期待する気持ちと、それが狙っての事だったら嫌だなぁという疑いの気持ちがせめぎあって、読んで面白いとは思って無いです(苦笑)
「掲載順位」と「アンケート結果」は、読者が作品に直接かかわりを持てる、ごく少ない手段だから重要であって欲しいと願う気持ちが、まず読者にはあるでしょ?もっと低学年向きの雑誌や成人向けの雑誌は別なんですが、少年誌には「作家さんと読者が、一緒になって作品を作ろう!」というスタンスを期待しちゃうの・・・理想過ぎますかね。(ため息)
さて、松井さんがタンタビューの中で「ネウロのような、雑誌的にお勧めしづらいマンガの場合~」と仰ってますが、私はまったく次の展開が読めない作品として、とても週間雑誌に向いていたと思ってます。「次はどうなるの?」という読者の気持ちを掻き立ててくれる、そういう作品が私は好きです。それと、インタビューをうまうまと噛み締めつつ拝見した結果、やっぱり「作品を完結できる作家さん」が、私は大好きです!(笑)
――今後もジャンプで描かれるにあたって、挑戦してみたい題材は?
松井◆せっかくこういう居場所を与えてくださったのだから、もっとジャンプのために働きたいし、編集部に可愛がってもらえる作品を描きたいです(笑)。基本的にジャンプ作品は拡大戦略というか、話を膨らませた時の勢いと興奮を最優先する傾向にあるじゃないですか。それを理解した上で、それに相対したくて『~ネウロ』を描いたんですが、やっぱりというか他方の作品に比べて温度が低い。戦い一つにも長々と理由付けが必要で、ジャンプ作品として作るのにはかなり難儀しました。だから今度は、もう少しわかりやすく、膨らませることを意識したいと思います。そうすれば何かと後ろに回されていた掲載順序ももう少し上がるかと(笑)。
――今、控えめにおっしゃいましたけど、アンケート票と掲載順序は必ずしも合致しないんですね。作品の特性によって順番が決まることもある。そこは最近、誤解されがちですよね。
松井◆それはもう雑誌の運営上仕方がない事なんですが、ネウロのような、雑誌的にお勧めしづらいマンガの場合は、特に商品展開が一通り終わった後は、票よりも大分下の位置に載る事がほとんどだったので…。後ろのほうに掲載されていると、「大丈夫ですか? 連載終わっちゃうんですか」っていうファンレターが多く来るので、実際には安定してるのにも関わらず、心配かけてしまって心苦しく思うことはありました。ラスト一年は、描くことも決まっていて、仕事自体は本当に楽しかったのですが…そこらへんの余計な所で心が動いてしまうあたり、まだまだ自分は未熟だなあと思いました。
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私は好きな作品が読めればそれで良いので、「掲載順位」と「アンケート結果」というのは、まったく興味が無いんです。でも最近、業界のヤラセじゃないか?と言いたくなるほど、この二つはネットや雑誌で話題にされてます。
WJ連載中の、大場つぐみ&小畑健の『バクマン。』が、主人公が漫画家&原作者を目指す少年たちという設定上、非常にリアルに(と、思われる)編集部の実情と漫画家さんの思惑を描いてヒットしているのも、漫画のアシスタントさんの日常を描いた、葛西りいちさんのweb作品『あしめし』も(コミック化されて、ますます面白いです)可視化されづらい人気の職業の、ほんとのところを知りたい気持ちが、読者には強くあるからですよね。
『バクマン。』を読むと、こんな事描いちゃって大丈夫なの?と、作者さんの立場を心配してドキドキする気持ちが、まずあるんです。(ときたま『銀魂』もぶっちゃけ過ぎてない?と、同じ気持ちになるんですが)ネタに出来るくらいオープンになりつつあるなら良いなぁと期待する気持ちと、それが狙っての事だったら嫌だなぁという疑いの気持ちがせめぎあって、読んで面白いとは思って無いです(苦笑)
「掲載順位」と「アンケート結果」は、読者が作品に直接かかわりを持てる、ごく少ない手段だから重要であって欲しいと願う気持ちが、まず読者にはあるでしょ?もっと低学年向きの雑誌や成人向けの雑誌は別なんですが、少年誌には「作家さんと読者が、一緒になって作品を作ろう!」というスタンスを期待しちゃうの・・・理想過ぎますかね。(ため息)
さて、松井さんがタンタビューの中で「ネウロのような、雑誌的にお勧めしづらいマンガの場合~」と仰ってますが、私はまったく次の展開が読めない作品として、とても週間雑誌に向いていたと思ってます。「次はどうなるの?」という読者の気持ちを掻き立ててくれる、そういう作品が私は好きです。それと、インタビューをうまうまと噛み締めつつ拝見した結果、やっぱり「作品を完結できる作家さん」が、私は大好きです!(笑)