
行き場を失った犬や猫を救うため奔走する現役獣医学部生たち。実在する大学のサークル活動を取材した、笑いと涙と感動のノンフィクション。
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正解の無い問題に体当たりしていく学生の皆さんの、迷いや喜びや葛藤が胸を打つ良作でした。
「動物愛護ってなんだろう?」と考えた末に、みなと違う部内での在り方を選んだ女子学生さん。身勝手な人たちの行動に落胆しつつも、愛情を持って犬の面倒を見続けた男子学生さん。他人には理解不能(動物嫌いな人なら卒倒するような部屋の状況ですよ)な「犬バカ」リーダーに憧れる男子学生さん。ウサギを愛し、問題行動を抱えた犬たちを最期まで心優しく世話しつづけた男子学生さん。
可愛いという気持ちだけじゃなく、厳しい現実に体当たりでぶつかっていく学生さんの在り方に、自分ならどうする?と問いかけられるような一冊でした。