What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

ジョーン・ロビンソン 『思い出のマーニー』 (岩波少年文庫)

2014年05月26日 16時13分28秒 | 
 次男から頼まれた本を探しに図書館へ行ってきました。で、なにかないかな~と児童書の置いてあるコーナーをぷらぷらと歩いていたら、今度ジブリでアニメ化される『思い出のマーニー』がありました。

私が読んだのは、岩波少年文庫版ですが、これだけでも嫌な予感がしていたんです。だって他に『小公子』『小公女』『長靴下のピッピ』等が一緒にあったんです。あぁ、これ系のお話かぁと思うじゃないですか。予想どおりに、憂鬱な気分になるお話でした。

こう書くと、この作品を「心打たれる名作」とか「主人公の気持ちが共感できて大好き」とか思われている皆さんには申し訳ないんですが、アニメ・世界名作劇場で『ペリーヌ物語』とか『小公女セーラ』をご覧になっていた方には、この読むと憂鬱になる気分を判って頂けるんじゃないでしょうか。子どもが不幸な部分が、ほんと読んでいてしんどいんですわ~。

事情があって周囲からちょっと浮いていて、いつも独りな子ども、親の愛情に(不可抗力ながら)恵まれない子ども、そういう主人公がいろんな体験をして、人の輪に入って情愛に触れて、だんだんと成長していく物語なんです。そこへ、美しい海辺や”しめっ地屋敷”の風景がたくさん書きこまれていて、だから『ハウルの城』や『千と千尋の神隠し』よようなジブリ作品になるには、ぴったりなお話です。

もしかして、子どもの頃に読んでいたら、また違う感想を持ったと思いますが、いい歳の大人になった私が読むと、子供向けの言葉に潜んでいる「いじわるなばあや」や「愛されなかった子ども」が示す背景が、なんだかもう、子どもがかわいそうで気の毒で、しんどかったです。

いま、この作品をアニメ化するのには、きっと現代でもあい変わらず、この作品に書かれている子どもと大人の抱えている問題に、訴えるジブリの狙いがあるんだろうな~。作品のチョイスが上手いな~と思わざるえませんでした。

うん、読んでいて楽しい気持ちには・・・ならないです。最終章あたりの展開を読んで、スカッとしたと思う人もいるとは思いますが、私はマーニーの負った切ない苦しさに共感してしまいました。




あ、ちなみに次男に頼まれたのは、香月 日輪(コウヅキ ヒノワ)さんの『妖怪アパートの幽雅な日常』シリーズと、ナオミ・ノヴァクの『テメレア戦記』でした。『テメレア戦記』は、ピーター・ジャクソン監督が、映画化の権利を取得したそうですよ。ヒューゴー賞ノミネート作だから、ファンタジー兼サイエンスという感じの作品です。ドラゴン好きには好いかも♪
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ブログ開設八周年記念企画 結果発表!

2014年05月26日 00時22分00秒 | 日常
 ブラボー! なでしこ、アジア杯初優勝おめでとー!

簡単には諦めない、最後までぜ~ったいに諦めない!どこまでも全力を尽くす!お前の全力はそんなものか!と問いかけてくる様な、なでしこの皆さんの魂のこもったプレーに感激しました。



という訳で、拙宅のブログ開設八周年記念企画ですが、当初は二名の方にプレゼントとさせて頂いておりましたが、参加を表明して下さった四名の皆さん全員を、当選とさせて頂きます!

トミー。様、月子様、たれぞ~様、お忙しいとは思いますが、お送りする住所&お名前&配達時間のご希望&冷蔵でもOK?などをメッセージからお教え下さい。(酔漢様は、もうお教え頂いたので、大丈夫です♪)

(二名→四名に変更なので、お送りする品々は予定していた物と若干変わりますが、感謝の気持ちは変わりません。全力を尽くしてお送りします。)


では、お休みなさい。

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