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風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

京極夏彦 『邪魅の雫』 1

2006-10-27 22:51:36 | 



「普通の人はどうなのか、それは僕には解らないんだが、僕なんかにはね―――」
……人は重いんだよ、と関口は云った。

(京極夏彦『邪魅の雫』p402)


※明らかなネタバレはありません

面白かった~~~。
期待を裏切られなくて嬉しいです!
今までで一番読みにくかったけど(途中で図を描きたくなった)……。
ミステリとしてはかなり微妙だし、ストーリー自体も正直イマイチなんだけど……。

じゃあ何が良いって、関口君ですよ!
白樺湖の事件でまたちょっと逞しくなったような。でも相変わらず鬱で。
そんな関君の言葉がほんとよかった。
いつもは京極堂の言葉にやられるのだけれど、今回の関君の一連の言葉は個人的にとても好きです。
自分に頼らない榎さんに対してちょっと不機嫌になる所もグーでした。
このシリーズの人気の一番の理由は間違いなく彼にあると思う。

それにしても京極シリーズは、私の日常の行動範囲がよく舞台になるので読後が楽しいです。中野、神保町、逗子、平塚、大磯、箱根etc。

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