風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

ハナミズキ 2022

2022-04-22 23:49:17 | 日々いろいろ




君と好きな人が 百年続きますように

(『ハナミズキ』)

今日のお昼の散歩中に何気なく撮ったら、たまたま飛行機が写っていて、おおっと嬉しくなった一枚

でも『ハナミズキ』の歌は、一青窈さんが9.11同時多発テロが発生したときに現地に住む男性のご友人とその恋人の無事と幸せを願って作詞された歌なんですよね。
以前にも書きましたが、私が初めてこの花を知ったのは二十歳のとき、この花を州花としていたノースカロライナ州の大学に滞在していたときで、3月のキャンパスにはいっぱいにこの花が咲き乱れていました。
100年前に日本が贈った桜の返礼として米国から贈られたのがハナミズキ。それから100年たった今も、春になると桜の花が米国で咲き、ハナミズキの花が日本で咲いている。そしてそこに住む人たちの目を楽しませ、心を和ませている。
国と国との関係が、いつもそんな風にあれたらいいのに。
しかし考えてみると、その100年の間に太平洋戦争が起きているのだな…。いま米国にあるソメイヨシノと日本にあるハナミズキは、そういう困難な時期を越えて咲き続けているんですね。

ところで、米国でハナミズキが満開になるのはちょうどイースターの季節。米国では、この花に纏わるこんな伝説があるそうです。

ハナミズキはかつてはとても大きく頑丈な木だったため、イエスの磔の十字架として使われた。木は、その役割に大きな悲しみを感じた。十字架上にいる間、イエスは木の苦痛を感じ、それが二度と磔に使われることがないように、細く曲がった枝を持つ低木に変えてやった。
イエスは十字架から降ろされ、墓に入れられた。3日後、彼が蘇ると同時に、森のハナミズキが一斉に花を咲かせた。それ以降、イエスの復活を祝うイースターの時期に花を咲かせ続けている。
ハナミズキの木は二度と処刑に参加することはなかったが、4枚の総苞は十字架の形をし、先端は釘穴の形にへこみ血のような赤みを帯び、中央の花弁はイバラの冠の形をし、イエスの受難を今も人々に伝えている。

ネットで調べると少しずつ書かれていることが異なるけれど、大体こんな感じの内容です。
最近流行りの都市伝説?とも思ったけれど、南部では割と昔から伝わっている話のようです(といっても20世紀)。ハナミズキは中東原産ではなく、聖書にこのような記述もありませんが、一部のキリスト教徒からは愛され続けている話とのこと。
あちらで私が通っていた大学はもっっっっのすごい敬虔なバプティストの大学だったので、ぴったりといえばぴったりの花だったんですね。私はそのときの経験で宗教アレルギーになったので、この花とこの伝説をあまり結び付けたいとは思いませんが、なかなか面白い伝説だなとは思います。