風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

音遊人

2022-07-02 00:03:51 | クラシック音楽

Q3.「音で遊ぶ人」と聞いてどんな人を想像しますか?
イメージとしてとらえるなら、ゼウス。神の中の神様ですね。神話の中にはミューズやアポロなど、いろいろな芸術の神様がいますが、彼らは音に奉仕している。本当の意味で「音で遊べる人」って、神話の世界にも、われわれ人間の世界にもほぼいないんですよ。ただ、だからこそ「人はみな音遊人である」と言うこともできるかもしれません。
実在する人を直感的にあげるとしたら、ピアニストの藤田真央くんですね。「能動的に音と遊ぶ」ことは、音そのものにしかできません。その点、真央くんは意識的に音と遊ぼうとはせずに遊んでいる、「音、そのものの人」。人はみな、翻弄されるんです。人生にも翻弄されるし、音楽家なら演奏会や曲にも翻弄される。それをのほほんと難なくやっているように見えるのが真央くんなんです。
音遊人になれる人って無垢である人だと思います。誰にも無垢になれる瞬間はあるんですが、真央くんは無垢なままに音と戯れて、音と会話できて、音楽と対話できる。彼は、そんな選ばれた人なんです。でも、基本的に「人はみな音遊人」だと思います。

(ヤマハ「今月の音遊人:山田和樹さん」)

おお、ヤマカズさん(一度も演奏を聴いたことがないのに馴れ馴れしくスミマセン)、すばらしい言葉力!
真央くんは意識的に音と遊ぼうとはせずに遊んでいる、「音、そのものの人」。
真央君の良い時の演奏から感じる魅力って、まさにコレ
その無垢さに凄みさえ感じるのよ。なるほど、真央君はゼウスなんだな、きっと

ところでヤマカズさん&読響は、来年1月にポゴさんとプロコフィエフの協奏曲をやるんですよね。前回聴き逃したので、今回は行きたいと思ってます。ポゴさんの協奏曲って、私はまだ一度も聴いたことがないのである。村上春樹さんは今回もいらっしゃるのかな?

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする