いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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ラッキー?アンラッキー?~ヨルダン戦

2011年01月10日 16時03分43秒 | いいことないかな
辛くも同点に追い付いて、勝ち点を拾った、という試合だった。
既に多くの解説が出されているだろうから、ちょっと変わった視点から試合の感想書いてみたいと思う。


まず、「不吉な予感」というのは、先制点を取られる前から既にあったのだった。ぼくは妻とテレビ観戦をしていたのだが、前半の10分過ぎか15分くらいの時点で、妻がぼそっと言ったのだった。
 「これは、ダメね、勝てそうな雰囲気がない」

ぼくは、ちょっと驚いて、すぐさまガッカリした。
今をときめく若き10番の香川が出てるし、得点力は以前よりもアップしているんじゃないか、と思っていたにもかかわらず、勝てないって、どういうことだよ、と。
それでも、まだまだチャンスはいくらでもあるはずだから、きっと得点できるさ、などと心の中で軽く考えて、受け流したのだった。

それから少しして、日本の先制点かと思われたシーンがやってきたわけだが、無情にもオフサイドの判定。まあ、しゃーないな、と気を取り直して、得点を待った。


ところが、その後も攻めているのに、どうにもゴールできない。香川のキーパーとの1対1では、もらった、と思った矢先、キーパーの果敢なセーブに遭い、まさかの無得点。


先の妻の呪いのような言葉が、ぼくの心に重くのしかかり始めていた。
一番最初に「ちょ、これって…まさか??悪い予感?」と思ったのは、長友のサイドでヨルダン選手の足にボールを当てて、当然ゴールラインを割るかと思われたボールが、何とコーナーの旗に当たって生きていた時だった。普通は、ポールに当たっても、ボールに勢いがあるとか回転がかかっているから、フィールド内に残ることなんて、そうそう滅多にあることじゃないんだよね。なのに、誰もいない場所でボールが残ってしまい、そのボールをヨルダン選手に奪われて攻撃を継続されてしまったのだった。珍しな、こんなんありか、と。

しかし、これは、はじまりに過ぎなかった。
日本は得点できず、アンラッキーが続く。逆にヨルダン側には、たった2人しか攻撃してくる選手がいないのに、トラップミスしたら味方にナイスパスとなり、ドリブルで前に出し過ぎたら守備陣をかわして味方の前にボールが出るみたいな、普通ではあり得ないようなラッキーが連続して起こった時があった。あの時は運よく(笑)得点にはならなかったが、ミスが逆に好結果となり、うまく繋がって連続攻撃となることなんて、そうそう起こるものじゃないもんね。
あれを見た時、ああ、やはり妻の言葉は正しいのかもしれない、と感じ始めたのだ。

そうして、ウソのようなオウン・ゴール気味の失点。
あれも、あのままのコースだったなら、キーパー真正面だったのに、足を出したばっかりにナイスアシストとなってしまったのだった。あんなにうまくコースが変わって得点となることだって、そうそうあるもんじゃない。
やはり、妻の悪魔のような予言は当たってしまうのか??

ぼくは戦慄を覚えましたよ(笑)。
妻の、恐るべき直感力に恐怖しましたよ。


終了間際のロスタイムに同点弾となったのは、ラッキーだった。
多分、あのキーパーが前半と同じくらいの積極性と集中力を残していたら、飛び出してセンタリングをパンチングかキャッチングに行っていたかもしれない。前半は素晴らしい気迫を見せており、香川のシュートを防いだプレーに象徴されるように、積極的な守備という感じだったからね。
だが、ラスト15分くらいは防戦一方となっていたのと、逃げ切れる時間帯に入っていたので、それまでの積極性や集中力が落ちていたのだろうと思う。ありきたりな表現をすれば、「勝ちを意識して、守りに入った」ということだと思う。ゴール前には自軍選手が多くいたのもある(自分以外にも守ってる人数が多いから、人任せになる面があるかも)し、「前に出よう、自分が飛ぼう」という、言ってみれば「冒険的プレー」にチャレンジするのが躊躇われた、ということなのではないかと思う。

前に出ようと思えば不可能という距離ではなかったが、一瞬の判断だったから「大事にいこう」と考えたとしても、仕方がないのではないかと思う。そこに走り込んできた”自殺点吉田”がドンピシャでヘッドを飛んだのだった。もしもキーパーが出ていたら(微妙な距離とタイミングだったのだろうとは思うが)、競り勝っていたかどうか。そうなると、日本は試合に負けてたかもしれない。

あのように、幸運とは、一瞬で手からこぼれ落ちてゆくものなのだな、と思えたのだった。

麻雀で、誰がリーチをかけていても、幾度も冒険して危険牌を通し続け、勝負勝負と挑んで自分のノミ手を「リーチ一発ツモ裏ドラ3」とかいう大きな親ハネ満を上がってトップが見え、それなのにオーラスでこれまでの姿勢を変えて守りに入り、マークしている危険な相手に振り込まないように安全策と思って捨牌を絞っているところで予想外な面子の方からロンの声となり、まさかの満貫直撃を食らってトップに追いつかれたようなものかも。余計に分かり難いか。


ま、日本にとってはアンラッキーだったのか、ラッキーだったのか、何とも言いようのない試合だった。それは、ヨルダン側にとっても、同じなのだが。


それにしても、ザック監督の鬼の形相は、マジ怖かったな。
睨んでる凄みが、半端じゃない。
この監督さんは、こんなにマジ怒りの表情をするんか、と腰を抜かしそうになったよ。
日本以外の監督とかだと、サウジみたいにいきなり責任を取らされてクビとかになることも珍しくないので、そういう意気込みで監督をやっているから、真剣さの度合いがまるで違うのかな。

いつもはニコニコして人の良さそうな爺さん、試合中にはまるで別人…
怖え~

勝負の世界は厳しいのです…


昨日の試合での収穫は、岡崎が良かったこと、かな。