小児漢方探求

漢方医学の魅力に取りつかれた小児科医です.学会やネットで得た情報や、最近読んだ本の感想を書き留めました(本棚3)。

「漢方学舎 白熱教室・入門編」(大野修嗣著)

2016年09月11日 10時50分01秒 | 漢方
源草社、2015年発行。



「インターネット漢方塾」でお世話になっている大野塾長の執筆した書籍です。
日本漢方と中医学を融和させた彼ならではの理論のエッセンスがちりばめられていて、大変参考になります。
さらに、そこに西洋医学的視点を導入することにより、より効果的な治療学を提唱しています。

よく誤解される日本漢方と中医学の「陰虚証」の概念の違いにも言及されています。
また、漢方の概念をまとめた図表が素晴らしい(永久保存版!)。
入門編という設定ですが、臨床経験を積む過程で何回も読み直すたびに、最初はピンとこなかった文章の意味がだんだんわかってきそうな気がする、奥深い内容だと思います。

漢方の考え方の一旦が以下の文言からにじみ出ていました。
・漢方医学も解熱剤(ヤナギから抽出)を見つけているが、それを使わなかった。体の免疫反応を十分発揮させることにより熱が下がってからだが楽になるという手法を選択したのだ。
・漢方には便秘に対する下剤も下痢に対する止痢剤も存在しない。病的状態にある腸を治すことにより、便秘や下痢が改善することを目標にした。だから、便秘に対する方剤を使いすぎても下痢にならないし、下痢に対する方剤を使いすぎても便秘にならない、これは西洋薬と大きく異なるところである。

<メモ・備忘録> 

・弛緩性便秘とけいれん性便秘
 弛緩性便秘には西洋医学と同様に大腸刺激剤である大黄剤が適応する。
 けいれん性便秘に対して大腸刺激薬を使用すると腹痛の出現、あるいはかえって便秘が増悪することがある。こんな時は腸管の痙攣を和らげて排便を促す芍薬の入った方剤(芍薬甘草湯など)がよい。
 大黄の薬能は第一義的には瀉下剤ではなく清熱剤で、瀉下作用は第二義的な取り扱いとなる。大黄は正常な腸内細菌の存在下でセンノサイドが分解されてレイン・アンスロンという活性成分が出現し、瀉下作用を発揮することが現代医学で証明されている。
 寒証と診断されても大黄が必要な場合は、芍薬を配合して腸管のけいれん性亢進状態を和らげることに配慮した麻子仁丸が有効。

・「痩せていて薄い舌、無苔、裂紋」からわかる体の状況
 痩せていて薄い舌(嫰舌:どんぜつ)→ 虚証
 無苔 → 虚証
 裂紋 → 虚証、気虚

・「病気に対する考え方」の東西比較
 「病気」とはそれらの病原体の感染と宿主側の状態が関与する複雑な状態と捉えられる。
 これに対し、西洋医学では病原体を認知して排除しようとする。
 一方の漢方医学では生体側の異常を可及的速やかに元の状態に戻そうとする。
 西洋薬と漢方薬をうまく組み合わせれば新たな治療学となり得る可能性を秘めている。

・漢方薬の欠点は抗菌薬(抗生物質)、抗ウイルス薬を持たないこと。

・釣藤散(47)は高血圧患者に使用されるが降圧剤ではない。
 漢方薬には西洋医学でいう降圧薬はない。釣藤散は、高血圧を惹起するようなある種の精神的緊張(頑固な性格で精神神経系の緊張を伴い、のぼせ、肩こりなどが出現する状態)が現れた病態に適応する。高血圧が常態になる前に役立つ漢方薬である。

・漢方の生薬は毒性の強さにより上品・中品・下品に分類されている(神農本草経)
 上品(上薬:無毒養命):人参、黄耆、茯苓、大棗 ほか120種
 中品(中薬:少毒養性):麻黄、葛根、芍薬、当帰 ほか120種
 下品(下薬:有毒治病):大黄、附子、巴豆(はず)、半夏 ほか125種

・西洋世界ではセイヨウシロヤナギ(Salix alba)から下熱鎮痛薬が始まり、漢方医もこれを承知していたが、漢方薬の世界では解熱鎮痛剤を使わずに熱性・疼痛性疾患に対峙することを選択した。
 解熱鎮痛剤がインフルエンザ性脳症を重症化させることが判明した現代医学にあって、その思想に注目すべきであろう。

・生薬の組み合わせで変化する薬能
 麻黄+経皮 → 発汗
 麻黄+杏仁 → 鎮咳
 麻黄+石膏 → 止汗
 麻黄+薏苡仁 → 利水
(例)麻黄湯は悪寒・疼痛を伴った咳嗽、麻杏甘石湯は発汗を伴った咳嗽に適応

・陰陽の捉え方
陽証:代謝の亢進した状態、熱を感じさせるようなある種の炎症状態 → 清熱剤(黄連解毒湯(15)、防風通聖散(62)、白虎加人参湯(34)など)
陰証:代謝の低下した状態 → 温補剤(当帰芍薬散(23)、補中益気湯(41)、桂枝加朮附湯など)

       (陰)  (陽)
病位(表裏) 裏証   表証
病勢(虚実) 虚証   実証
病性(寒熱) 寒証   熱証


・用語解説「衛気」と「営気」
 衛気:生体防御機能
 営気:全身の組織を栄養する機能

・「陰虚証」の概念は日本漢方と中医学で異なる
日本漢方 ・・・「陰証で虚証」:冷えの傾向、寒がり、汗をかきづらい、温かい飲み物を好む、軟便傾向
中医学  ・・・「陰液の不足」:熱感、ほてり、乾燥傾向、便秘傾向
※ 中医学では「陰液」と「陽気」という概念があり、この二つがうまくバランスを取っているのが自然な健康状態。陰虚は「陰液の不足」と読み替える必要があり、相対的に陰液が不足すると陰液の清熱作用が低下して、のぼせ、ほてりなどの熱の病証が出現すると考える。

・虚実の各側面
            (虚証)        (実証)
(体質的側面)     虚弱体質        頑丈な体質
            風邪をひきやすい    風邪をひきにくい
            食が細い        大食傾向
            お腹が弱い       お腹が弱くない
            声が小さい       声が大きい
            消極的性格       積極的性格

(体力的側面)     疲れやすい       疲れ知らず
            体力の消耗状態     体力充実

(病勢)ー(病因)   弱毒性の病因      強毒性の病因
    ー(闘病反応) 穏やかな症状      激しい症状

(漢方的他覚所見)  舌:嫰舌、胖大、淡色  舌:老舌、紅色、舌体堅斂(けんれん)
           脈:弱脈、大脈、濇脈  脈:実脈、弦脈、緊脈
           腹:軟弱、心下振水音  腹:弾力に富む、緊張亢進


※ 中医学では、虚証とは精気の虚損、実証とは邪気(病因)が旺盛、と定義される。
※ 脈のいろいろ;
 濇脈(しょくみゃく):脈の立ち上がりがゆっくりなもの。渋脈ともいう。
 大脈:橈骨動脈に軽く触れて触知し、深く圧しても触知する場合
 実脈:脈を圧しても途絶えないもの 
 弦脈:実脈の中で押し返してくるような緊張感のある脈、さらに強く触知するものを緊脈と呼ぶ。

・便秘と虚実
 実証であれば大黄剤(大柴胡湯(8)、大承気湯、三黄瀉心湯)が適応し、体力眼区虚証と診断されれば大黄剤を避けて小建中湯(99)、大建中湯(100)、加味逍遥散(24)などを考慮する。
 虚証で大黄剤が必要な場合は、潤腸湯、麻子仁丸など大黄の副作用が軽減される生薬厚生をもつ処方を選択。
 (潤腸湯)当帰・地黄各4.0;麻子仁・桃仁・杏仁・枳実・厚朴・黄芩各2.0;甘草1.5;大黄1.0(適量)
 (麻子仁丸)麻子仁5.0;大黄4.0;芍薬・枳実・厚朴・杏仁各2.0;煉蜜
 
・温めると改善する病態を「寒証」、冷やす(清熱する)ことで改善する病態を「熱証」
※ 西洋医学には「寒証」に相当する概念が欠如している。

・寒熱
          (寒証)         (熱証)
(局所)      患部の冷感        患部の熱感
(全身)      寒がり、無汗       暑がり、多汗
          冷えると痛む       全身的に熱感
          皮膚の蒼白        赤ら顔
(胃腸)      下痢傾向         便秘傾向
(舌診)      湿潤舌・白舌苔      乾燥舌・黄舌苔
(脈診)      遅脈           数脈
(西洋医学的病態) 副交感神経緊張状態    交感神経緊張状態
          低体温          高体温
          けいれん性便秘      弛緩性便秘
(漢方薬)     人参湯          半夏瀉心湯、黄連解毒湯
          真武湯          五苓散、  白虎加人参湯
          当帰四逆加呉茱萸生姜湯  桂枝茯苓丸、大黄牡丹皮湯


・熱証には清熱剤:清熱剤はNSAIDsとは作用機序が異なる
 アラキドン酸カスケードを遮断しない
 血管を収縮させない
 胃腸を傷害しない
 腎機能を傷害しない

・寒証には温補剤:温補剤に相当する西洋薬はない
 附子は温めながら鎮痛する
 乾姜は身体内部(消化管)から温める
 当帰は血流を改善させながら温める

・関節痛と寒熱
 冷えて痛む → 表寒証:桂枝加朮附湯
 熱感を持つ → 票熱証:越婢加朮湯

・表裏と部位・症状
 表:頭部(頭痛)、筋肉(筋痛)、関節(関節痛)、皮膚(掻痒) → 発表剤(発汗を促す、麻黄/桂枝)
 半表半裏:口腔、肺(咳嗽)、食道(胸焼け)、胃・胆嚢(吐気) → 和解(柴胡剤)
 裏:腸管(下痢・便秘)、中枢神経系(せん妄・発熱)       → 瀉下(大黄剤など)

・日本漢方では熱性疾患ばかりでなく慢性疾患にも六病位の理論が応用されている。
 現在の中医学では、『傷寒論』の理論と、清代に始まった温病論を統合して熱性疾患に対する理論として用いられているが、日本では『傷寒論』を六病位の理論として急性熱性疾患ばかりでなく、慢性疾患にも広く応用している。

・桂枝湯が適応となる発汗状態
 桂枝湯も麻黄剤と共に発汗剤であるが、ジトッとした不快な発汗に対して、穏やかにもう少し発汗を促してさっぱりさせる効果がある。

・太陽病期に適応する方剤の使い分け
桂麻各半湯:虚実間証:麻黄湯を使いたい症候があり、すでに軽度の発汗が現れた場合に適応
桂枝二越婢一湯:虚実間証:症候が太陽病期(本来は悪寒・悪風)を示しているのに熱感の方を強く訴え、発汗している場合に適応
小青竜湯:虚証:水様性鼻汁・喀痰
参蘇飲:虚証:悪寒、咳嗽、項のこりがあり、胃腸虚弱もあって虚証と診断される患者さんの感冒のshきに最も頻用される方剤が参蘇飲。葛根湯を使いたいが、麻黄が心配というときに役立つ。

・四逆散(少陽病期/虚実間証)は黄岑が入らない柴胡剤。 

・柴胡桂枝湯(虚証)は小柴胡湯と桂枝湯の合方で太陽病期と少陽病期の併病に適応する。
 頭痛と食欲不振が同時に現れた病証

・柴胡桂枝乾姜湯(少陽病期/虚証)は柴胡剤の中で最も温める力の強い方剤。
 陽病期は一般的には清熱を期待するが、少陽病期の他の特徴を備えて、なおかつ寒証にある病証に適応がある。

・建中湯類は太陰病期の方剤
 太陰病は「裏寒証」だが、寒証が少し表にも「微寒」として現れている病態。
 熱性疾患で罹病期間がやや長くなり、気力減退と「裏寒」に基づく悪心・嘔吐、腹部膨満、下痢、腹痛など消化器症状が前面に出てきた病証。
 「少陽病期」の病証にも悪心・嘔吐、心窩部不快感が現れるが、原則的に胸脇の「熱証」であり、太陰病期は熱感がなく冷えに傾いていること、下痢がよりはっきりしていることで鑑別可能。
 腹皮拘急(腹直筋攣急)が認められれば桂枝加芍薬湯類(桂枝加芍薬大黄湯、小建中湯、当帰建中湯、黄耆建中湯、帰耆建中湯)が適応。

・小青竜湯は太陽病期の方剤
使用目標:薄い鼻汁、軽い咳嗽
備考:弱い去痰、弱い清熱作用

・少陽病期に用いる(意外な)風邪の漢方
五苓散:小児の発熱・嘔吐に有効
辛夷清肺湯:感染後の急性副鼻腔炎
※ 白虎加人参湯(陽明病期)と五苓散(少陽病期)の使い分け:白虎加人参湯は尿量が保たれ、五苓散は尿量減少。

・桔梗湯(太陽病期)の使い方
 咽頭痛専門薬。アズレン製剤でうがいをした後に桔梗湯を濃いめに溶かして咽頭に置くように含むと咽頭の炎症に効果的。

・参蘇飲(太陽病期)の使い方
 葛根湯証で、高齢者、胃腸虚弱の方に向いている。高熱や激しい症状には効果が期待できない。
※ 曲直瀬道三は「感冒の治療に葛根湯を用いるのは、鶏を裂くに牛刀を以てするようなものである」といって参蘇飲を推奨した。

・咳嗽に対する漢方は痰の量で使い分け
(痰が少ない)麦門冬湯、麻黄附子細辛湯、柴朴湯
(痰が中等度)
 麻杏甘石湯:熱感/発汗、膿性痰が多量にある場合には病態を悪化させかねない
 五虎湯:麻杏甘石湯+桑白皮で鎮がい作用を強化。痰をさらに喀出困難の方向に導くことがあるので注意
(痰が多い)小青竜湯(鎮がい作用は弱い)、清肺湯(甚だしい膿性痰

・「気逆」の漢方
桂枝加竜骨牡蛎湯:寒証・虚証・気逆(動悸・不眠)
抑肝散:精神的に過緊張があり、攻撃的な精神状態。腹皮拘急、弦脈
※ 柴胡加竜骨牡蛎湯:気うつ・実証

・頭痛の漢方治療:気逆に対する方剤が多く使われる
寒証・気逆:呉茱萸湯(四肢の冷え) ・・・継続服用で効果が得られれば、その後は頓用でも有効
寒証・脾虚:呉茱萸湯、半夏白朮天麻湯(めまい/立ちくらみ)、桂枝人参湯(軟便)
気逆・熱証:釣藤散(のぼせ/めまい)、黄連解毒湯(顔面紅潮/イラつき)、抑肝散(神経過敏/イラつき)
水毒:五苓散(口渇/尿量減少/浮腫)
気虚・水毒:半夏白朮天麻湯
瘀血:桂枝茯苓丸

・不眠症に対する漢方治療
まずは不眠恐怖症を回避させる指導を;
①昼寝は15分
②眠くなったらベッドに入る
③4-5時間で覚醒しても焦らない
漢方薬が有用な状態;
①神経症性不眠、神経質な性格を持った患者さんの不眠
②習慣性やふらつきなど西洋薬で副作用が出現した場合
③“足が冷えると眠れない”など明らかな漢方医学的病証が存在する場合
※ 精神病的不眠は西洋薬を優先
第一選択薬は酸棗仁湯、気うつ傾向がはっきりしていれば香蘇散を合方

柴胡加竜骨牡蛎湯:神経質、小心、煩驚(はんきょう)、胸脇苦満
酸棗仁湯:心身疲労時の不眠、嗜眠、多夢
抑肝散:精神的緊張、小児の癪、腹皮拘急
黄連解毒湯:気逆、のぼせ、顔面紅潮、心下痞硬
帰脾湯:全身倦怠感、胃腸虚弱、冷え、不眠
加味帰脾湯:帰脾湯証でほてり、胸脇苦満
桂枝加竜骨牡蛎湯:神経質、小心、煩驚、臍上悸、胃腸虚弱

・「水」の概念、中医学と日本漢方
中医学では生理的な水分を“津液”と称し、喀痰、過剰な胃液、さらに悪心・嘔吐などの病的な水分を“痰飲”と称し、区別して論じる。
日本漢方では生理的水分の過不足・停滞・異常分泌が生じたときに“水毒”“水滞”と呼ぶ。

・便秘
西洋医学的認識では便秘の反対側に下痢があると考えがちだが、漢方医学では便秘と下痢は全く異なる事象の疾病と捉える。
弛緩性便秘:熱証:清熱作用のある方剤(大黄)
痙攣性便秘:寒証:温補作用のある方剤(建中湯類・・・膠飴の主な成分はマルトースというオリゴ糖)
※ 西洋薬では痙攣性便秘に対応する薬物が少ない。

潤腸湯:当帰・地黄各4.0;麻子仁・桃仁・杏仁・枳実・厚朴・黄芩各2.0;甘草1.5;大黄1.0(適量)
・・・穏やかな下剤で、西洋薬でいえば酸化マグネシウム(=カマ)に近い効果がある。カマと違い、血中のリン上昇を惹起することはない。大便の秘結による便秘に適応する。大黄が配剤されていることから弛緩性便秘に有効であるが、痙攣性便秘にも使用可能、さらに地黄・当帰などが配剤(血虚の四物湯の構成薬)されて全身、とくに皮膚に対する滋潤作用が期待できる。
麻子仁丸:麻子仁5.0;大黄4.0;芍薬・枳実・厚朴・杏仁各2.0;煉蜜と皮下kすると麻子仁5g→ 2g、大黄4g→ 2gと作用が穏やかであり、よりコロコロな硬い便に適している。

麻子仁丸:麻子仁5.0;大黄4.0;芍薬・枳実・厚朴・杏仁各2.0;煉蜜
・・・麻子仁はリノール酸、リノレン酸、オレイン酸、杏仁はオレイン酸などの脂肪油を含み、これらの油性成分が腸管からの水分の吸収を緩徐にすることにより便を軟らかくしてボリュームを増大させ、便を滑らせて排便を促す。
気うつに対する枳実・厚朴は精神的緊張を緩和して自律神経系を副交感神経優位の状態に導き、腸管のぜん動運動を補佐している。大黄で大腸を刺激するが、刺激しすぎて腸管が痙攣するのを芍薬が予防している。
主に弛緩性便秘に適応するが、痙攣性便秘にも一部有効。

・下痢
下痢を止める西洋薬、腸管を治す漢方薬。
急性の下痢は生体の防御反応であり、下痢は病原微生物を排除して生体防御を担う意味があるので、下痢を安易に止めないことが生体にとって有利になることが多い。
  (西洋医学的病態)ー(対応生薬)ー(代表処方)
痢疾ー感染性 ー大黄・黄岑・黄連ー大承気湯、大黄牡丹皮湯、半夏瀉心湯
泄瀉ー非感染性ー蒼朮・茯苓・沢瀉ー人参湯、啓脾湯、真武湯
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