廣島パイレーツ・チャンネル

広島の名も無き”田舎侍”が地元プロスポーツを中心に色々と書いて行く過激なスポーツコラムや、広島の市政や街づくりについても

悪役論

2008-10-23 22:22:22 | Weblog
 先日、建設中の広島新球場の建設現場の横を通った。 既に内野席の基礎部分はほぼ完成し、外野席や二階席の建設も進んでおりスコアボードも骨組みが組まれて照明塔も数基出来上がっており、本当に野球場らしい格好になって来た。 外からは見えないが日本のプロ球団本拠地ではスカイマークスタジアムとここしか無い内外野総天然芝も芝の育成が順調に進んで内野の土も入れられて野球のグラウンドらしくなっているのだとか。 完成が楽しみでここで試合する来季のプロ野球にも期待が持てますが、カープには立派な”劇場”の主役にふさわしいチーム作りをやってもらいたいですし、ここでは”敵役”となる他球団(交流戦で対戦するパ・リーグも含めて)にも魅力のある野球をやってもらいたいなと思っています。 それにしても夕陽の中に浮かぶ新球場の姿はなかなか幻想的でした。 写真の撮り甲斐もあります...

                   

 有名なマーク・トウェインの小説『トム・ソーヤーの冒険』のテレビアニメ版に面白いエピソードがある。 ある時、トムの住む町に旅の劇団がやって来た。 テレビも無かった当時、演劇は貴重な娯楽だったので彼らは町でも歓迎された訳だが、トムは劇団の子役を務める少女と親しくなり、それが縁でトムの学校の生徒みんなで子供向けの演目を見る事になった。 その劇は親を失ったヒロインが引き取られた先で虐めに会いながらも強く生きて行く...と言うものだったが、ヒロインの少女とイジメ役の役者達の迫真の演技に引き込まれた子供達が劇である事を忘れ、ついにステージに”乱入”してイジメ役の役者達を襲撃してヒロインの少女を”救出”すると言うハプニングが発生して芝居は台無しになったものの、そんなに上手い劇団ならと大人向けの夜の公演は大盛況となった...と言うオチなのですけど。

                  

 先週末はいつものレンタル屋で借りた『必殺仕掛人』を見た。 ご存知”必殺シリーズ”の最初の作品だが、これはテレビ版より後に映画版として製作されたものらしい。 DVDには2バージョンの”仕掛人”があったのだが、今回は先日お亡くなりになった名優・緒形拳さんの追悼特集として”仕掛人”の『梅安蟻地獄』なる作品を借りました。 私は”仕掛人”は藤枝梅安一人でやっているのかと思い込んでいましたが、この作品では情報収集担当の男(”仕置人”にも出ていましたが)と、助っ人の浪人が加わって3人になっていましたね。 作品の感想としては、後の必殺シリーズに登場する殺し屋たちの圧倒的な強さと違い、この映画での殺し屋たちは相手の用心棒達に苦戦するなど、ちょっと私の持っている”必殺”のイメージと違っていて神前と言えば新鮮でしたね...

 この映画版で悪人達のリーダーとして最後に主人公に倒される役は佐藤慶さんが演じていました。 彼は後のテレビシリーズ『新・必殺仕置人』でも最終回で悪人達のボスとして登場し、主役である念仏の鉄と刺し違えると言う役回りをしている位で、悪人達のボスらしい貫禄があって敵キャラとしても迫力十分です。 必殺シリーズでは何度も悪役として登場する”常連さん”も居たりして、この人達も必殺シリーズの人気を支えた功労者である事は間違い無いです。 逆に言えば来年から始まる『必殺仕事人2009』で気がかりなのは”悪役不足”なんですよね。 今の役者さん達に「こいつは悪い奴だ、仕事人達に殺されて当然!」と感情移入させるだけの演技が出来る悪役が放送回数分だけ居るのかどうか... 佐藤慶さんも今は角が取れて”いいお爺ちゃん”が似合キャラクターになっていますし、かつての悪役常連さん達も歳をとったり亡くなったりしていますからね...



 必殺シリーズは基本的に悪役を殺してしまう訳ですし、見ている側が”こんな悪党は殺しても飽き足らないわ!”と思ってくれないと仕事人たちのやっている事の方が余程悪いのではと視聴者は思ってしまいますので。 今、レンタルDVDで出ている『必殺仕事人』を見ています(『新・必殺仕事人』は初代作品を全部見てから見たい)が、一部に悪人があまり悪くない、たまたま成り行きで止むを得ず一人殺してしまっただけみたいな話があり、最後に全員仕置するのですが、見ている私が「何も殺す事は...」と思ってしまった事もありましたし... ネット上の声を聞いていると熱心な必殺シリーズのファンの間では「ジャニーズの”イケメン俳優”ではとても必殺は無理。」とも言われているみたいです。 確かに彼らが藤田まことさんや山崎努さん並みの演技をするのは無理だとして、それでも悪役陣が本当に憎むべき悪人を演じ切って視聴者が感情移入出来れば”主役”達の演技的な拙さをある程度はカバーして面白い作品は作れるかも知れないと思っていますが、むしろそれが難しいんですよね...

                         

宝くじ殺人 2億円の一部借金返済 熊谷容疑者「首締め殺害」(産経新聞) - goo ニュース

 怖い話ですね... 私も毎週ロト6を買っていますが、仮に当たったとしても命を狙われたり、急に親類が増えたりしてはかなわないから誰にも秘密にしておかないといけないですよ。 でも交際相手となると当選の事もつい嬉しくて話してしまうでしょうね。 まさかそれで自分が殺されるなどとテレビドラマの推理物みたいな事が起こるなんて想像も出来なかったと思いますが。 それにしても報道されている話が本当なら犯人の男は人を殺して得た金を別の女性に貢いでいたとか、被害女性に会う以前の派手な女性遍歴など、フィクションでもここまで...と言いたくなる人物ですけどね。

 ちなみにもし、私が宝くじで億単位の金を手にしたらどうするのか...? 私だったらまずイタリアに行って(以下略)、後は今更ですが勉強して大学に行き、歴史、政治経済などを学んでみたいものです。 残った金は複数の株式や国債、外貨などに分散投資して運用し、日本経済に少しでも貢献しようとするでしょうね。 今、金融不況で株が下がっていますから優良株を買う良い機会でもありますし。

             

人柄出てるよ 庶民の感覚では豪遊 行きたいんだろうな 首相、連夜の会合(産経新聞) - goo ニュース

 一般論ですが私も個人の金をどう使おうと構わないと思いますけどね。 麻生首相は大企業の経営者だったのだから金はあるでしょう。 首相になったとしても自費で豪遊したからと言ってそれ自体は問題ではありません。 ただ、企業経営者出身だけに有権者はその能力で日本経済を立て直して自分達の生活を楽にして欲しいと願っているのにそれが出来ていないから批判もされるでしょう。 世界の経済情勢がどうだからといくら言っても言い訳としか聞こえないのではと。 日本はバブル崩壊の経験で懲りて今回のサブプライムローン問題でも痛手が少なかったはずなのに大きな影響を受けているのですから...

 仮に首相が毎晩飲み歩いたりせず公邸に真っ直ぐ帰り、「国民はみんな生活が苦しいのだから。」と夕食は毎日メザシと梅干だけだとマスコミで紹介されたら果たして「さすが首相は国民の痛みが良く分かってらっしゃる!」と言うでしょうか? むしろ「下らないパフォーマンスで誤魔化すんじゃない! 国民生活を早く改善するのが筋だろうが。」と野党にもマスコミにも批判されると思いますよ。 ”プロの政治家”として結果を出せなければ質素に暮らそうと毎晩豪遊しようと叩かれます。 結果さえ出せばプライベートで何をしていようと誰にも文句は言わせないはずですけどね...

 私が首相だったらホテルのバーでは無く、政治記者たちを引き連れて緑ちょうちんの居酒屋で飲んで、真面目にいい商売をしているお店に自らの金を還元して宣伝もすると思います。 そして飲み終わって店を出る時、記者達に「首相、今夜はご馳走様でした。」と言われれば「割り勘だ。」と答えて「極悪人!」、「外道!」、「地獄に堕ちろ!」と政治記者からの評判が最悪になるかも...と、冗談はさておき、そんなに金が有り余っているのなら貧しい人達の為に慈善事業やチャリティー活動もするべきだと思いますけどね。 日本の金持ちは海外に比べて富を社会に還元すると言う発想が無さ過ぎです...

        

イチロー、松坂に続き青木も…広がるアンチ星野の波(夕刊フジ) - goo ニュース

 私は星野さんの続投を支持していましたが。 北京での敗戦の屈辱を雪ぎたいと言う感情があると言うのならそれを最大限利用すれば良いと... しかし”プロは勝って和す”とか”勝てば官軍”とはよく言ったものですね。 アジア予選で勝った時にはあれだけ理想的なチームだと言う印象を与えておきながら、負けたら不協和音が一挙に噴き出すのですから。 プロスポーツも政治も”結果”を出せば良く言われ、出せなければ悪い話がいくらでも出て来るのですから... それにしても、イチロー選手の言い分はもっともだとして、オリンピックに参加した選手からの不満、敗戦の裏でいったい何が起こっていたのか...

                          

 プロ野球の球場を”劇場”だとするのならホームチームは”主役”で、対戦する相手チームは”悪役”だと言う事になります。 逆にそのチームが敵地に行けば今度は役割が入れ替わる事になるでしょう。 例えばカープは広島では”主役”ですが、横浜に行けば”悪役”と言う事になります。 時代劇ではありませんが、”悪役”が良ければ劇も面白くなり、”主役”であるホームチームも格好良く見える事でしょう。 今のセ・リーグは何度も対戦する”敵役”の他球団主力を引き抜いて劇の面白さを殺いでしまっている、”悪役”が魅力的でないといくら”主役”が強い強いと騒いでもそれは”観客”には伝わらない...とこんな正論を述べてもエンターテインメントが分からないテレビ屋には”馬の耳に念仏”でしょうね...

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