電車の中で何か読もうと、駅前の本屋をぶらついていて目に留まった一冊。
泉鏡花はすでに著作権が消滅しているので、青空文庫で読める作品が多いのですが、紙の方が読みやすいし、買ってみますか。
裏表紙の内容説明。
低解像度でスキャンしたのでいい味でてます^^;
こちら目次。いずれの作品も初めて読みます。
現在、青空文庫で読めるのは、「菊あわせ」、「霰ふる」、「甲乙」、「黒壁」、「幼い頃の記憶」の5編。
「高桟敷」、「浅茅生」、「幻往来」、「紫障子」、「尼ヶ紅」、「遺稿」の6編は青空文庫にはありません。
前半の5話がいかにも鏡花らしい怪談なので、これらを読めただけでも購入した価値を感じます。
独特の文体で、読むのに時間かかりました。すんなりと頭の中に入ってくる文体ではないので、何度も読み返しました。他の作者の小説と比べて倍以上、読む時間をかけながら、幻想感あふれる鏡花ワールドを堪能できました。我ながら、怪談が好きだなー、と再認識しました^^;
難解な内容も少なくないです、例えば「甲乙」のラストは何度読み返しても理解できなかった。
「霰ふる」、「甲乙」については共通する幽霊がでてきて、うち若い方の女性がどちらの話においても全くの謎だったのですが、「幼い頃の記憶」を読むと、ああなるほどと腑に落ちたり。
鏡花の小説の根底を流れる幻想的な雰囲気は、その表現の煌びやかさと難解さもあいまって、音楽でいえばピーター・ガブリエル在籍時のジェネシスに通じるように思えました。
こちら作者と編者。
ちくま文庫版を改題して双葉文庫から出した本のようです。
そんなわけでこれが初版。
p.s. 昼飲みしてカロリーオーバー。
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