獲得された絶望感(盲人ウエカジ @ウエカジハローセンター 公式ブログ)

~網膜色素変性症と司法試験とモー娘。と全盲ヘルパー事業所と・・・~

通勤ラッシュ、帰宅ラッシュの電車に乗った。

2022-06-27 22:06:55 | 網膜色素変性症と私
いきなり路上で指の数 検査

今日は、月曜日、朝5時に起きて、6時40分に家をでる。今日は電車をのりついで研修を受けに行く私。ここ10年ぐらい目が悪くなったこともあって、職場の近くに引っ越して、徒歩で職場に通っている私。目の見えない私。網膜色素変性症な私デスペア。

目が悪くなって、いわゆる通勤ラッシュ、帰宅ラッシュの中通勤帰宅するのははじめてて。

すこしでも、通勤ラッシュをさけようと、最寄り駅を6時58分発車の電車にのる。阪急、そしてJR環状線。人多いね。環状線内回り、7時51分の電車は満員。駅員に手引きを依頼していたので、駅員が手すりにつかまらせてくれたので、なんとか安全に電車にのれた。満員電車。ありがたいね。

といっても、JRの大阪駅で手引き依頼すると10分ぐらいまたされる。これはしかたないね。7時30分に改札に到着できたけど、そこから10分まって、ホームで5分ぐらいあmまって、ようやく7時51分発の電車にのれた。時間に余裕をもたせて家をでたからいいけど、ぎりぎりだと10分待つ時間もイライラだろうね。

イライラ対策としては、家を早くでること、そしてアップルウォッチで音楽を聴くこと。10分間ぼーっとまっているとイライラがこみあげてくる。ガラケーの携帯電話を耳にあてながら、佳林のブログを世読んでいると、電話で話中だとおもわれて、手引きしてくえる駅員が、私に声をかけずにずっと待っている。これは視覚障害者あるある。いやいや、手引き駅員さん、あなたを待っているんです、電話でだれかに話しているんjなくくて、時間をつぶしているんです。こういうことはよくある。ガラケーの形態を耳にあてていても、だれかと話しているとは限らない。視覚障害者は特に、ガラケーで天気を調べたり、乗り換えを調べたりしているだけなので、声かけてほしいね。
なので、携帯を耳にあてて待つことはできない、さらに時間がおくれる。そんなとき、私はエアポッヅイヤホンを耳に装着して、アップルウォッチに転送した音楽を聴いている。今日は℃-uteの超ワンダフル6というアルバム。名盤だね。

南極か聞いていると、まもなく駅員さんがやってきてくれて手引き。環状線の1番ホームで待っていると。ママと小さな幼稚園ぐらいのこども。こどもが何度も繰り返す。
マリオカート、マリオカート。
こどもの大きな声。マリオカートじゃなくて、電車だよと、ママがさとすかとおもったら、そうだねと返事をしていた。
駅員に聞くと、ユニバーサルスタジオジャパンに行く直通電車の車体にマリオカートのラッピングがしてあるとのこと。それでこどもは興奮していたのね。いとおしいね。

こんな平日月曜日、ユニバに行く、若いママと小さな子供。ママは離婚して、このこどもとはもう当分あえない。最後に、こどもがずっと行きたがっていたユニバに一緒にいってあげよう。マリオカートを連呼するこども。いやいや、こどもよ!、マリオカートじゃないよ、ママ!ママ!だぞ。あなたにとってほんとに大切なのはマリオカートじゃなくて、そこにいる、すぐそばにいるママなんだぞ!!と教えあげたくなった。
そんな妄想をしながら、少し目に涙を浮かべながら、私は環状線の満員電車にのる。手すりにつかまって電車移動。あの、あほなこどもはユニバにいけたのかな?


環状線にのり、研修会場の最寄り駅で下車。ここは以前、ガイドヘルパーさんと一緒にした澪をしていたので、点字ブロックにそって駅の外にでる。ここからは点字ブロックがない。小学校の前をとおり、市営住宅の前をとおり研修ビルへ。
8時すぎ、駅前のローソンでアイスコーヒーのペットボトルを買って、ちょっとローソンですずむ。あつい。もう汗だくだく
8時10分すぎ、小学校の「前の歩道を小学校の壁に沿ってあるく私。白杖を片手に、キャップとリュックとサングラス。向こうからこどもたちが集団登校してくる、私の横を通り抜ける、学校の門には若い男性教師が元気よくあいさつ。こどもたちとすれちがう私。こどもは、変なおっさんが横をとおると静かになるものだけど、そこへこどもたちは入っていく。こどもは、友達とのおしゃべり、学校の先生のあいさつに夢中委でで、目の見えない変なおじさんには興味がわかないよう。

久しぶりにこどもの登校風景にでくわした私。なんか、元気をもらえるね。

研修スタートの45分前に会場に到着。視覚障害者はここぐらい、時間に余裕が必要だね。もしどこかで道に迷ったら、時間がどれだけかかるかわからないしね。

朝からゆうがたまっでみっちり研修を受ける私。勉強になるね。いろいろな専門家の話を聞くのは新鮮でたのしいね。こんな充実した研修を無料でうけられるっていうのはうれしい。それもサラリーマンだから、組織所属しているからだね。

16時45分に研修おわり。目の見えない私は、後片付けに時間がかかる。ノートパソコン、イヤホン、スマホ、などなど、紙でもらった資料も一応もらってかばんの中にいれる。事前にワードなどでもらっているけども紙も一応もらっておく。
17時5分に研修会場をあとにして、駅へ。帰りは道に迷う。これも視覚障害者あるある。
行きは、つきあたりを、左にまがればよかったけど、その帰りは、一本道のどこかで右折しないといけない。どこで右折するかいまいちわからない。マイクロソフトのサウンドスケイプとソニーのリンクバdッヅを耳につけて、ナビを聞くけども、耳から聞こえる内容が行と帰りで少しちがった。帰りはなぜかずっと公園の名前をよみあげていた。
ちょっと道がわからなくなり、車道と歩道の段差もわからなくなり、なんとか歩道の段差をみつけて歩道にそってあるく。私。でもこの歩道の段差のところに自転車がおいてある。スーパーがあるようで、歩道に自転車。自転車にぶつかりながら、老人たちはおおしゃべり、おばさんが、そこに自転車あるのでもっとこっちをあるいたらいいですよと声かけ。

なんとか、歩道の方向がわかった。腕につけたアップルウォッチのコンパスで法が行くも確認、西をむいているので方向も間違いない。

それでもやっぱり歩道のわきにある施設の駐車場にはいりそうになったりする私。
すると、後ろから声がする。
どこ行くの?

私のの腰あたりから聞こえてくる声。

小学校のほうにいくんです。そして駅にいくんですと答える。私。
すると、こっち、こっち、と声で私を案内するその声。
でも私は、その案内にうまく応えられてないようで、こっちこっちとまた声がする。そして、私の白杖の先っぽあたりを手にもって、誘導するその声のぬし。

どうやら小学生3年生ぐらいのこども、少年。

少年にに白杖をもたれて、連衡される私。少年はすこし手がつかれたのか、一度私の白杖をはなして、地面に白杖をもどす。そして、また体制をととのえて、私の白杖をつかむ少年。

白杖を再度手に持った時に、私が言う。

方をさわらせてくだっさい。

どうしたらいい?といいながら、私に右肩を差し出す。そこに私の左手をのせる。小さい。まるでかつての橋迫鈴のような慎重。私の腰当たりぐらいしか身長がない。こどもってこんなに小さいのね。

方をもたせてもらってあるく。すると、私の右肩をトントンとたたく人の手。
そうか、この少年のパパかなとおもって、すこしふりむくも気配がない。
エヘヘヘという笑い声。たのしそう。

少年がもうひとりいた。少年は二人だったのね。
私を駅のほうまでつれていってくれるいきおいの二人の少年。でもそれはわるいし、こどもは早くうちにかえらないといけない。時間は17時20分。
家はこっちのほうですか?
ちがう、家は公園の近く。

公園といえば、サウンドスケープがずっと私におしえてくれたあの公園だな。逆方向にある。

歩きながら、いいろいろ私に質問してくる。

肩をポンとたたいてきた少年が聞いてくる。

目あいてるけど、目みえへんの?

こどもにしてみれば、目をあけていたら、目が見えるということなのね。

手引きしてくれている少年が重ねて質問してくる
まっくら?まっくら?
いや、真っ白いです。

へぇ真っ白いんかと肩ポン少年

どこ行ってきたの?どこへ行くの?

興味がとまらないようでどんどん質問してくる。

勉強してきたんです。あっちで。

すると手引き少年。

朝も歩いてたやろ、三田で!!

おう、そうやで、朝から今まで勉強してきたんです。

総学校の前の横断歩道の、押し釦をおしてもらって、一緒にわたってもらって、そこでお別れ。

この二人の少年と話をしてみて、彼らの世界は、公園と小学校がすべて。そのちょっと先にあるローソンや駅にはまったく関心がなかった。私が小学校をこえて、駅にいくんです。ローソンがあるでしょ?と聞いてみても。こどもはふーんと答えるのみ。

そうかこのうぐらいのこどもって、一人でローソンにいったり、電車にのったりしないんだな。それがこどもっていうもんだなと思う私。
3年生?と聞いてみる私。
すると、二人は声をあわせて

5年!!


5年生ってこんなに小さいのね。

横断歩道をわたって、じゃあここでと別れる私。小学校はあっちやでとこども。いや私はえきのほうにいくんです。

すると方ぽん少年が、私にこう聞いてくる。
指、指、

はてなな私。
指、指、見て、見て、とこども。
???な私。
すると、こども、方ポンこども、4本、指4本、見える?

ここで私は返事に困る。

私が道を歩いていて声をかけてくえる人は、その人も何か障害をもっていたり、親族に目の見えない人がいることがおおい。

このこどもも、自分の指が4本しかないことを、この変なおっちゃんには教えてあげよう、指、4本見える?とこども。自分の指が4本しかないことを、あっけらかんと、初対面のおっさんにおしえてくれる。目の見えないおっさんと指が4本しかないこども。

私がだまっていると、さらにこども。

三重編の?何本か三重編の?
ここでようやくわかった、こどもは、私の目が見えないことをたしかめてくれてるのね、そのこの指は5本あって、1本おりまげて、4にして私の目の前にだしてくれていいるのね。
そうとわかったので、じゃあこれは?ともう一人の手引き少年が問題を出す。
これ何本わかる。

5秒ぐらいじっと見つめる私。おそらく指があるだろう場所をじっと見つめる。でも当然わからない。なので、手探りでその指をさわてやろうとするも、さわらせないのか、私がまったく別のところをさぐっていたせいか、少年の指はわからない。

私が適当に
うーん、5本、というと、
10本と手引き少年。

普通、眼科で指の本数を見せて、それにこたえさせる、指の数検査、、その指の数がわかれば、その人の視力は、指数弁という私は、左は全盲で、右目がかすかに光のオンオフがわかる程度なので、当然、指の数はわからない。

検査では、検査技師が片手で指を見せてくる。両手で検査することはない。さすが、そこはこどもだね。一番多い数、一番難しい数の問題だしてやろうという気持ち。

ありがとう。ここからは壁にそっていけるから大丈夫。ありがとね。
壁わかんの?
うん、壁これ、わかるよと私。へーとこども。
もう5時すぎてるから、おうちの人心配するから早くかえりなさいね。
なんでわかるん?

アップるウォッチを傾けて、アップルウォッチの時刻読み上げをきかせてみる。
あー、それなと、少年。

もっとびっくりしてくれるかとおもったらそうでもなかった。

これからどこへいくの、家どこなの?と聞いてきて、私が梅田と答えると。それ以降反応はない。梅田は彼らにとって世界の外なんだろうね。

あほなこどもたち。小学校の前でわかれて、そこから私はローソンの前をとおり、駅へ。

駅員に手引きを依頼して、満員電車にのる。ドアてすりをあけてもらって、そのてすりをしっかりにぎって、満員電車にのって梅田に向かう。

電車の手すりにつかまっていて、涙がこみあげてくる。

満員電車の中、だれも私に声などかけない。かといってぶつかったりしてくるわけでもない。みんなわきまえている。その電車の中には、あほなこどもはいない。

だから涙がこみあげてくる。私のマスクをすこし涙がつたう。

そうか、この気持ちが、ピーターパンと別れて元の世界にもどってきたウエンディの気持ちなのね。

私も、いつまでもあほなままでいよう。ピーターパンのように、あの2人の少年のように。

電車の中、私のエアポッヅからは℃-uteの超ワンダフルが流れる。まゆげが上手にそろわない、めちゃ落ち込む。それが超ワンダフル。

あほな少年2人に、路上で、指の数けんさをされる、超ワンダフル。

涙がこみあげてとまらない。超ワンダフル。

℃-ute 『超WONDERFUL!』


コメント
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