読む日々

テーマばらばらの読書日記

春の小夜

2011-12-21 | 
松本侑子「春の小夜」

ちょっとせつないて懐かしい雰囲気の恋愛小説短編5編。

主人公は大抵40歳前後。なんとなく見につまされる感じ

最初は、「夜間飛行」バツイチ子なし編集部勤務の44歳女性の話。妻が途中で帰って来ちゃった5歳年下のカメラマンとお付き合い中。
どこかで何か間違ったのか?と思ってる風情が痛ましい。

「風変わりな女の子」大学時代、学内新聞か何かを作っていた40代の男が主人公。その新聞だか冊子だかの100号記念に招待され、当時好きだった女の子との再会にまつわるお話。

「人なつこい」これは30代男子かな。捨て猫を拾い、大変可愛がる中、近所の女性と知り合い・・という話。

「夜ごとの美女」舞台はパリ。第二次大戦後の時代。若者が通りで夜ごと出没する古めかしい衣装の美女と恋に落ちる。辛い別れの後、40年後にわかる真実。これは最初からストーリーが透けて見えてたかな

表題作「春の小夜」妻に逃げられ一人ガンコに親から継いだ小さな書店を守る男40歳。時折来てた女子高生との関わり。
まあ、これが一番良かったかな・・・。

うーん、大して心ひかれるお話はなかったです。
満足度40