読む日々

テーマばらばらの読書日記

僕の明日を照らして

2012-08-17 | 
瀬尾まいこ「僕の明日を照らして」

赤ん坊の頃に父を亡くし、スナックを経営する母親と2人で生活してきた中2の隼太に、歯科医院を営む継父ができた。

彼が救ってくれた、闇に怯える夜。ふだん優しい、若い父は、ある瞬間スイッチが入り、隼太に暴力を振るう。
でも彼を大好きな隼太は、母と別れるという彼を必死で説得し、2人で、キレない方法を模索していく。そして、成功したと油断していたら、母に知られてしまい…

深くて、いい話でした。中学男子の生態もよくわかるし。

ただ
DVは、精神科にかかったりしなきゃ治らないと思う。
この本では、さまざまな事を積み重ねた上で、被害者が逃げずに加害者の懐に飛び込む事で乗り越えたけど。普通は無理だと思います。まあ、私が知ってるケースもそう多いわけじゃないから、そういう場合もあるかもだけど、こういうの読んで「大丈夫かも」って信じたら怖いなぁ、と。

友達の彼が大変なDVで、引き離すのに苦労したから…まあ、あいつの場合はアル中でもあったわけだけど。

本自体は、隼太の成長物語として読めば、とっても面白かったです。

満足度90