諸田玲子「木もれ陽の街で」。
著者初の現代小説 ということで借りてみました。諸田玲子は大好きな作家なので、わくわくドキドキでした。
現代とは言っても、戦後少し経ってからの東京が舞台。しっかりしたいいお家で生まれ育った公子が主人公。幼馴染で親友の祥子のお見合い話あたりから物語は始まりますが、公子の両親や大伯母と半世紀前の恋人との恋愛事情等が語られたりする中、公子は画家の片岡と知り合い、惹かれあっていく様子がリアルに描かれます。
結局、どうしても踏み込んでいけない公子と、公子を自堕落な自分の生活に巻き込めないと(多分)決意した片岡は会わない事を決め、祥子は代議士の婚約者との結婚を捨てて片岡と駆け落ちします。
やりきれないなあ、と途中では思いましたが、公子にとってはよかったのか。
恋にすべてをかけ切れる人と、自分の背負った物を捨て切れずに妥協して生きていく人と、違いはどこにあるのでしょうか。もともとの性格かな。
私は捨てきれない人なので、小説の中の公子の選択にホッとしてる自分と、せめてお話の中位、思い切った人生を見てみたかったって気持ちと半々でした。
満足度85
著者初の現代小説 ということで借りてみました。諸田玲子は大好きな作家なので、わくわくドキドキでした。
現代とは言っても、戦後少し経ってからの東京が舞台。しっかりしたいいお家で生まれ育った公子が主人公。幼馴染で親友の祥子のお見合い話あたりから物語は始まりますが、公子の両親や大伯母と半世紀前の恋人との恋愛事情等が語られたりする中、公子は画家の片岡と知り合い、惹かれあっていく様子がリアルに描かれます。
結局、どうしても踏み込んでいけない公子と、公子を自堕落な自分の生活に巻き込めないと(多分)決意した片岡は会わない事を決め、祥子は代議士の婚約者との結婚を捨てて片岡と駆け落ちします。
やりきれないなあ、と途中では思いましたが、公子にとってはよかったのか。
恋にすべてをかけ切れる人と、自分の背負った物を捨て切れずに妥協して生きていく人と、違いはどこにあるのでしょうか。もともとの性格かな。
私は捨てきれない人なので、小説の中の公子の選択にホッとしてる自分と、せめてお話の中位、思い切った人生を見てみたかったって気持ちと半々でした。
満足度85