身体に致命的な異常をきたしたものの
偶然が重なりとりあえず事なきを得たdoiron。
すっかり意気消沈と思いきや
どっこい今も
発電が止まっている原発同様
ラン魂の燃料棒は
発熱を続けている。
水を抜けば再び加熱し始める
核燃料のように
気を抜けば走り続けて
自らを滅ぼしかねない状況だ。
そうならないためにも
今はひたすら耐えて我慢のときだと
思っている。
来月には、原子炉建屋に
突入のごとく。
心臓に再びカテーテルを挿入し、
中の状況を観察する手はずになっている。
その上で、放射能漏れならぬ
血管の異常がなければ
ラン魂は核燃料のように再び
doironのエネルギーとなって
徐々に生活を戻していくだろう。
一方で、来るべき地震を想定して
静岡県にある他の原発の稼動停止が
決まったように
doironの身の回りに
スポーツ活動の稼動停止命令が
医者から下った知り合いがいる。
彼ももともと熱い熱いラン魂の
核燃料の持ち主なのだが
doiron同様に
冠状動脈へのステント注入を
要請されたそうなのだ。
ステントとは金網状の筒で
それを血管に挿入して
血管を広げるという役割を持った
医療器具だ。
広がったらそれでいいやんと
いうわけではなく
体内に異物が入るわけだから
そこに血の固まりが出来たりしないように
薬を飲み続けなくては
ならないことを彼も知っている。
このまま静かにラン燃料を冷まし続け
スポーツから完全撤退するか
それとも薬を飲み続ける覚悟で
ラン魂を残したまま
細々とでも発熱し続けるかと
考えあぐねた挙句、
ステント先輩であるdoironに
相談の電話をかけてきたのである。
doironはもちろん
ステントを推奨した。
だって薬を飲み続けることぐらい
タカが知れているではないか。
毎日飲むとなると面倒な気がするが、
考えれば毎晩ビールを飲んでいるじゃないか。
と付け加えていってやったら
言われてみたら確かにそうやし
体験者がそういってるのは
説得力があるわとのことでした。
そうでしょ、リスクがあるからといって
ただひたすらじっとしてるんだったら
生きてる意味がないやんとも言ってやったら
結局、連休前に思い切って
ステントのカテーテル挿入を
決行したそうだ。
これで彼のラン燃料は
冷め切らずにメラメラと
発熱し続けるだろう。
そんな彼はdoironより
10歳以上年上なのだが
彼が決断して冠状動脈に
挿入したステントは
彼の血管を広げただけでなく
きっと、彼の残りの人生の
生きる道をも広げてくれただろうと
確信するdoironなのだ。