秋もいよいよ深まり、そろそろ冬支度の季節になってきた。
え?その身体は
しっかり脂肪をつけて
すっかり冬支度じゃないかって?
そんな、人を白熊のように
言わないでくだされ。
職場のデスクの横につるしている
山のカレンダーも、
紅葉に加えてうっすらと雪化粧を始めている。
山の雪が本格的になるのは
来月くらいだろうが、
北の国からは山の初冠雪のたよりも、
一週間前くらいからちらほら届き始めている。
北海道の雪だよりなんかは、
いつもこちらが秋になった
と感じ始めた直ぐのころに届くから、
日本列島は南北に長いなあと、
いつも実感する。
doironが冬に最も近い季節に
森林限界を越えたのは、
今から33年前の11月3日の穂高岳でした。
気温はかなり低く、
3000mのサイト地では
マイナス10℃以下だった記憶がある。
下山の日、奥穂のピークから
岳沢へ降りる途中に雪が降り始め、
周りの景色はみるみる銀世界になっていった。
岩壁のくだりでは、岩も半ば凍り、
グローブなしでは下れないような状態だったと思う。
2人のパーティで、アンザイレンで
確保と移動を交代しながら
時間をかけて慎重に下山。
予定を大幅に超えて命からがら上高地に下山したのは、
強烈な思い出になっている。
下界で暮らしていて、
そんなに厳しい季節の姿に直面することは
ほとんどないから、
鮮やかな記憶となって残っているわけだ。
日に日に下がっていく気温を実感しながら、
そんな遠い昔に
思いをはせている今日この頃だ。
まずは今年一番最初の冬支度、
週末には冬眠に入ろうかな
ではなく
こたつに布団をかぶせようかな。